2006年08月09日

■琴平の箱屋さんへ行きました。

毎日、暑いですね。晴れ 
今日は琴平町にある箱屋さんを訪ねていきました。町の中心部にある、本当に古くて小さいお店(というか仕事場)なので、歩き回って探しました。

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石堂紙器屋さんでパチリ。石堂さんはキャリア50年のベテランです。今回、作品を持って贈答用の紙箱の打合せをさせていただいたのですが、一つ一つ丁寧にサイズを計って手作りしてもらいます。
箱の化粧紙も、おすすめのものをいくつか見せてもらい、すっきりした桐目調のものに決めました。

以前は、香川県内にはたくさんの箱屋さんがあったのですが、どんどん廃業されてホントに少なくなってしまいました。うちの工房は変型ものの作品も多く、それに合う箱がずっと欲しかったのですがいいお店が見つからなくて困っていたんです…。(琴平でももう2軒しかないそうです)
隣町に、老舗のいい箱屋さんがあって、ほんとうに良かった!!

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箱屋さんのすぐ近くにあります。



せっかくなので「こんぴらさん」の町の風景をちょっとご紹介します。

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『しあわせさん、こんぴらさん』の黄色い旗が
町並みのあちこちに立っています。
この黄色は、こんぴらさんを表す色で、あちこちに見られます。


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知る人ぞ知る、讃岐の数少ない名酒「悦 凱陣」の酒蔵、丸尾本店さんの周辺の町並みです。(松本和明は下戸ですが、日本酒が大・大好き。昔から凱陣の大ファンです)
「美味しんぼ」に紹介されて有名になってしまいましたが、松本は当時掲載誌のスピリッツを持って丸尾本店さんに見せに行き(たまたま本の入荷が早い徳島で本を買ってすぐ行ったとか)、お店の人に「いつの間にこんなマンガが…」とびっくりされたそうな。(掲載に事前承諾はとらないんですね…)

こんな風に、琴平町は古いお店がまだ残ってて(とは言ってもかなり様変わりしたのですが)ちょっとほっとする雰囲気を感じることができます。人影
posted by 宮崎佐和子 at 22:51| Comment(2) | TrackBack(0) | ■ 工房の仕事

2006年08月08日

■和うるし作品「ブローチ」

8/8漆のブローチ

「ブローチ」2005年制作 Sawako Miyazaki
漆/2001年 岩手産うるし使用 木地/シナ



作品展のDM候補として撮影した写真です。(松本がはまっていた夜光貝をカットした手作りパーツも右中央に写っています)
昨年はこういったパステルカラーの抽象的な紋様のブローチをたくさん作りました。朱と黒のイメージの強い漆ですが、最近は多彩な顔料・染料が開発されていろんな色漆をつくることができ、多様な表現できるようになりました。
ただ、漆樹液自体は多少個体差がありますが、黄金〜飴色っぽい色で無色ではありませんので、絵の具のような鮮やかな色は出しにくいです。でも、透明度の高い日本産漆をうまく使うと、かなりいい発色が可能になります。
『うまくいい色が出るかな〜』と思いながら、漆を調合して色漆を練るのはなかなか楽しい仕事です。
また漆のアクセサリーは、最初は渋めの色でも使い続けるとびっくりするくらい、鮮やかな色になってきたりする楽しい「おまけ」が付いています!(^^)
(作品展に、昨年購入されたブローチを付けて来られる方が時々おいでになるのですが、1年経つとそうとういい雰囲気になっていてそれを見るのは嬉しいものです)

この作品は、ふつうに顔料を練り込んだ色漆のほか、顔料のほかに「銀粉」をかなりたくさん練り込んだ色漆も使っています。そうするとパールのような風合いになるので、仕上げ磨きをするのがとっても楽しかったなあ。

去年はいっぱい色で遊んだので、今年は朱と黒がメインのシンプルなアクセサリーをメインにしようと思っています。
posted by 宮崎佐和子 at 21:21| Comment(0) | TrackBack(0) | ■ 和うるしの作品

2006年08月07日

■雑誌掲載のお知らせ

現在発売中の「チルチンびと -住まいは、生き方 地球生活マガジン-」38号/風土社出版 scramble -スクランブル- P207に、和うるし工房あいの記事が掲載されています。
posted by 宮崎佐和子 at 20:39| Comment(0) | TrackBack(0) | ■ お知らせ

■漆の木の住人 9

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今日は「セミ特集」です! うるしの木の美味しい樹液を求めて、たくさんのセミたちがうちの工房の庭に集まってきました。
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うるしの葉っぱにとまるセミさん。


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ニイニイゼミ? あまり接近できず。
(こうしてみるとうるしの幹っておいしそう…)


8_7_semi_3_.jpgけっこう接近して複数のセミがとまっていたりするんです。この子はどちらもオス、ちょっと近寄りすぎているようにみえますが…  手前の子がお尻を激しく振って大きい声で鳴いてるところを見ると、威嚇しているんでしょうか。

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いずれも接近しまくりのセミさんです。
おいしいスポットが決まっているのか、
やっぱりナワバリを主張してるのか…


こうしてみると、夏の漆の木はセミのレストランか、憩いのパーラーのようです。(笑) 
樹液がとっても甘いんでりピーターになっているんだと思ってます。(糖で本当に甘いんです)
でも虫たちはかぶれたりしないのか、単純に気になりますね。晴れ
posted by 宮崎佐和子 at 20:11| Comment(0) | TrackBack(0) |   漆の木の住人

2006年08月06日

■狩人・ミルミルの今日の獲物

うちの優秀な?ハンター、ミルミル(♀2才)。暑い日も毎日、ナワバリのパトロール&情報収集、そしてハンティングに余念がありません。

8/6ミル横顔
けさも「ふが〜〜ふが〜〜(エモノ、捕ったど〜)」
とわめきながら帰ってきました。(^^;)
さて、今回の獲物は…!?



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今回は巣立ち間もないスズメのヒナです!
世間知らずのちび君は、あまりの衝撃の体験にボウゼンとしています… 


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ちびスズメ君は、まだ幼いので、羽毛の色も薄くてクチバシのはしっこがちょびっと黄色いです。はばたく力も弱いので、柔らかくつかんでも逃げられません。

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さて、名残惜しいけどそろそろ放してあげましょうか…(^^)
もしかしたら、まだお母さんスズメのお世話になっている子かもしれません。

ミルミルは死んだ兄ネコと違って、噛む力が弱いので獲物を痛めずに連れて帰るので助かります。(お墓を作らなくてすむ… ; )
獲物を連れ帰って見せびらかせた後は、もう悠々としています。

ちび君、もう、捕まっちゃダメだよ〜〜ダッシュ(走り出すさま)

posted by 宮崎佐和子 at 21:52| Comment(0) | TrackBack(0) | ■ 工房のネコ

■2006年平和祈念式典。

はや戦後61年が経ちました。
この平和な時代に生まれた偶然に、感謝の心を忘れず後世の日本のためにできる事を微力ながらくじけず頑張っていこうと思います。

亡くなられた方のご冥福を心からお祈り申し上げます。
posted by 宮崎佐和子 at 08:19| Comment(0) | TrackBack(0) | ■ 日記

2006年08月05日

■重箱の木地の固め。

きのう、高松の木工所で選んできた丸い重箱を松本が木地固めをしました。
ええーっ、でも讃岐彫りをさせてくれるんじゃなかったの…?

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むらにならないよう、十分に漆を塗り込み、約2時間ほど染み込ませてから拭きあげました。

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余分な漆を拭きあげた木地。しっかり乾かして、このまましばらく置いておきます。

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先日入手しためんぱの木地も一緒に木地固めしたらしいです。素朴でいい雰囲気。


さて、丸いお重ですが、私が「かわいい」と言っていた小さい二段重を1個だけ、固めせずに残されていました。これだけは、私が讃岐彫りをしてもいいらしいです。

実は、お重箱ものは、12月の神戸での作品展に向けて、丸重箱は別の加飾技法で仕上げてしまうことになったのです。(お重は、お椀と違ってお湯を入れたり過酷な使用はしないので、急げばお椀より早めに仕上げることができます。でも、木地固めだけはきちんとして、しばらく日数をかけて置いておかなければならないのです)
なので、私がちくちく彫る余裕を与えられたのは、小さい子1個だけに…。(また木地買ってやるから、とりあえず1個仕上げろとお茶を濁されました)( -_-)

しかたないなあ… でも彫りものはホントに時間かかるから仕方ないか。バッド(下向き矢印)
posted by 宮崎佐和子 at 23:06| Comment(0) | TrackBack(0) | ■ 工房の仕事

■アクセサリー用の「朱漆」を作りました。

アクセサリー用のきれいな色の朱漆を使いたいと思い、作りました。
赤い色を出す顔料はいろいろあるのですが、今回は「水銀朱」を使いました。
これは、縄文時代から日本で使われている由緒ある系統の顔料で、ほんとうに美しい朱色になります。
ただ、名前を見てもわかるように現在は、安全性に問題があるのではという見解になっており、本当にきれいなのですが、うちの工房では器には使っていません。

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今回は、黄口という色の顔料を漆に練り込んで朱漆を作りました。黄口の朱は、その名の通り黄色っぽい朱。オレンジ色に近いでしょうか? 
古典的にも、モダンにも見える不思議な色です。

赤口の朱漆は以前つくっていたのであるのですが、(サンプルで左側にちょこっと出しています)
“あでやか”という言葉がぴったりの赤口朱のほかに、スカッとした黄口の色もアクセサリーに欲しいなあと思って…。

漆は、岩手県産の秋に採った精製漆を使いました。
(何をかくそう、この私が自分自身で採って自分で精製した秘蔵の漆です!)
漆にしっかりなじむよう、よーく練り込みます。

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今回、使ったのは“日華”の水銀朱です。
おそらく松本和明の父が相当昔に入手したものらしいです。
(ご本人は“黒田”派だったとか)


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日華の宣伝句が印刷されているのですが
『キットお得になることです』という調子で、
レトロな書体で注意書きがされてます。
じっくり読むと、けっこう楽しいです♪


さてさて、きれいな色の朱漆になりますように…ムード
posted by 宮崎佐和子 at 21:37| Comment(2) | TrackBack(0) | ■ 工房の仕事

2006年08月04日

■重箱の木地を買いました。

今日もとーっても暑い日でした。晴れ
この暑い中、松本和明と高松へ材料を買出しに行きました。今回のお目当ては、重箱の木地。高松市内にある、木工所へ行きました。

8_4_kiji_1_.jpg大きさが違う(5寸・6.5寸・7寸)3種類の丸い重箱です。(写真に7寸ははいってませんが ^^:) 木地は全部トチ材です。

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一番小さいお重は、2つしか無かったので2つとも買いました。
この大きさだと弁当箱になるそうです。
このミニ丸重、2段重でとっても可愛らしい大きさと形なので、私がほしいくらい!


これらの重箱は、讃岐彫りをほどこして仕上げようと思っています。
久々に讃岐彫りができる(^^)。
シックに梅とか桜とか、どうかな…(私はちくちくと梅の花を彫るのが大好きなのです) 彫りやすいクセの少ない木地だったらいいいのにな。(性の良さそうなものを選んできたのですが、実際彫るまでは分からないものなのです)
どんな図柄でもやさしくおさまりそうな木地なので、すごく楽しみになってきました。テニス
posted by 宮崎佐和子 at 23:21| Comment(0) | TrackBack(0) |   素材

■「ナイショのさなぎ」がチョウチョになりました。

先日、だいじにしていたアゲハのさなぎ君(うちの庭のサンショウで育った)が、美しいチョウに羽化したとたんにうちのネコさんに虐殺されたという、悲しい報告をしました。庭のサンショウの葉が少ないため、その子は、非常食用に春から用意していた、秘蔵のサンショウの苗を与えてなんとか大きくした子だったのです。
幼虫のいるサンショウの鉢を外に出していると、またアシナガバチに狙われるので家の中に置いてたのですが、家の中にはパタパタ動くものが大好きなネコさんがいるのです。
「ちゃんと環境を整えてやらないからこうなるんだ」
あの時は、松本にもっともなことを指摘されたこともあり、かなり凹んでいました…(-_-)

しかし!今日、その事件をくつがえすうれしい出来事が。
私がこっそり持っていた「ナイショのさなぎ」が無事チョウチョになったのです〜(T T)/

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抜け殻です。ワケあって、幼虫からさなぎになる時に
脱いだ皮がお尻にくっついたままになってます。


なぜ「ナイショのさなぎ」かというと、松本に黙っていたさなぎだから。
松本の出張中に、非常食を与えていた後発の幼虫がさなぎになったのです。

しかし! 私が出かけている間に、その子がサンショウの鉢の下にしいていた新聞紙にしっかり糸をかけ、脱皮する準備を始めていたのです。もう彼の意志を妨げることができない状態に…。「ネコにいじられてしまう!」と移動させようとしたその時! 
新聞紙にかけていた糸が切れてしまい、さなぎに向けての脱皮まぢかのデリケートな幼虫を床に取り落とすという大失態をしてしまいましたふらふら が、がーん。


支えを失ったその子は転がった不安定な状態のまま脱皮してさなぎに。不安は適中し、変形したバルタン星人のようなヘンなさなぎに…。
「ちゃんとした形のチョウになれないかもしれない」「チョウに成熟する前に死んでしまうかもしれない」「いっそ、このまま死なせてやった方が…」
と、もんもんとした日々を過ごしていたのです。

あの衝撃の日から約10日。
木地を買って帰ったあと、部屋の中に美しいアゲハチョウがいました。
ちょっと片方の羽のはしっこが欠けてたけど、元気なチョウ。さっそくむぎが狙っていたので、写真を撮らずにすぐ外に出してやりました。

ぶじ、元気いっぱいに羽ばたいていきました… よかったあ…もうやだ〜(悲しい顔)
ホントに早まらなくてよかったです。
posted by 宮崎佐和子 at 23:00| Comment(0) | TrackBack(0) |   漆の木の住人
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