2007年07月31日

■岩手からウルシの板材が届きました。

今日は、待ちに待った漆の板が、工房に届きました。晴れ
板は、作品として使うために用意していただきました。
送って下さったのは、いつもお世話になっている岩手県の漆かき職人の大森俊三さん。

7/31漆の板材1
この漆の大木は、大森俊三さんが漆を採ったあとの掻きがらです。採りきったあと、ウルシの木はお役御免で切り倒し、太い木は山に積んでおくのですが、それを製材したものです。(細い木は持ち帰って薪になります)

7/21漆の板材2
暑い中、日通さんが運んで下さいました。
このトラック一台分入ってたのですね。^^;
もうあと少しで全部車から出てきます!

7/31漆の板材3
桟をかませて、積んでいきます。
ここでしばらく保存する予定。
7/31漆の板材5
積み上がりました。かなりの量だなあ。


この漆の木は、以前から頼んでいた材で、昨年末ごろには大森俊三さんが製材して用意してくれていたのですが…。なぜ今到着したかというと、木の運送に問題があって、なかなか実現しなかったのです。(大きな材は、運送料がとんでもなく高いのです)
なかなか段取りつかないまま、大森さんの所に停滞していたんですが…。毎年、夏になると大森さんのところにうるし掻きのお手伝いに行っている、もとうるし掻き研修生の瀬古さん(茨城視察研修会にも一緒に行きました)が、今回進んで手配してくれて、やっと材が動いたという訳なのです。
運搬には、このブログに「漆かきだより」をよせてくれている、現研修生の竹内さんもお手伝いしてくれました。
皆さん、盛り漆の忙しい時に、ありがとうございましたexclamation

7/31漆の板材4
ところで漆の木は、くちなしで染めたような
黄色い木肌をしているんですよ。
(だんだん色あせてきますが…)


7/31ミル3
あっ!!庭に積んだ大事な材にミルミルが…。
7/31漆の板とミル1
「これはいったいなんぞや?」
自分のナワバリに現れた、謎の構築物をチェック!
7/31漆の板とミル2
積んだ材の隙き間に潜り込んで
くまなく探検していました…あせあせ(飛び散る汗)



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posted by 宮崎佐和子 at 19:51| Comment(0) | TrackBack(0) |   素材

2007年07月30日

■種から育った漆苗、ポットへお引越し。

今年の5月に漆の播種(種まき)を行いました。これは工房で育った漆の木から採った種を処理してから蒔いたもの。約2週間後に最初の発芽があり(良かった〜!)苗床のケースの中で十分大きくなったので、ついに個室(ポット)へお引越しすることにしました。

7/30ウルシの植え替え1
小さなツブツブの種が、こんな苗木になりました。

7/30ウルシの植え替え2
苗木の下の方に、最初の双葉さんがまだ残っています。
5月末には、こんな小さな双葉さんでした。
まだ小さいけど、漆の木らしくなったなあ。

7/30ウルシの植え替え3
植え替えの手順は、昨年の「新潟の苗、ポットへ」と同じ。
根っこがよく伸びて絡んでいたりするので
よくほぐして取り出してやります。

7/30ウルシの植え替え4
はい、新しいお部屋へどうぞ!!笑

7/30ウルシの植え替え5
こちらは、浄法寺基調の交配種です。
よく育ちますように…ムード



今年は、そんなにたくさん苗がとれませんでした…グスン。
発芽率が希望していたより低かったのです。考えてみて、いろいろ原因があると思うのですが、やっぱり種の脱ロウが不十分だったのが一番なのだと思います。
これを経験に、来年はもっとたくさん発芽させることが出来るようにしたいです。(もう今年の漆の実もいっぱい実っています…)


7/30アシナガバチの巣おまけ。
6/6のおまけで紹介した時よりも、すさまじく
家族が増えて、巣が巨大化しています。
(近づいたら思いっきり睨まれましたあせあせ(飛び散る汗)


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posted by 宮崎佐和子 at 23:59| Comment(1) | TrackBack(0) | ■ ウルシの木の記録

2007年07月28日

■チョウナを頂きました。

刃物や砥石が大好きな松本…。
槍鉋(やりがんな)を手に入れて「次はチョウナ(チョンナ)かな?」とつぶやいていた矢先、愛媛県西条市の舁だんじりさんから、古いチョウナを送っていただいてびっくりです!

7/28チョウナ1
これが届いたチョウナです。
チョウナとは、建築用の荒ぐり道具で、以前の家屋の梁などの木材で使われていました。今、ちょっとしたブーム(せまい世界でですが)になっているのか、人気が出だした道具です。
舁だんじりさんの母方のお祖父さんが大工だったそうで、倉の中にいくつか残っていたもののうちの一つだそうです。「刃は錆びているけど、好みに研ぎたいだろうから」と、そのままでいただきました。
良かったねえ。舁だんじりさん、ありがとうございます。わーい(嬉しい顔)

7/28チョウナ2
横から見ると、こんな造形をしています。刃は両刃。
(柄はまた付け替えます)


7/28チョウナ3
刃はバチ型。肩が丸いので、松本が関西の型だろうかと言っています。中央に「鋭利保険 ○早」と銘が入っています。(残念ながら意味は分かりません)


それにしても松本の道具熱は高まる一方で(←松本いわく元々そうだっただけで急に凝り出した訳でないとのこと)刃物や砥石がどんどん溜まってきています。(- -) 道具は良いのには越したことはないのですが…家計を預かる身としてはヒヤヒヤしてしまいます。
つい先日は、全鋼製の玉鋼の文化包丁を買ってしまい、凄惨な刃紋が出てくる刃物を彼は毎晩毎晩研いでいます…。(←いつか、この日記に登場すると思います)
きっと、このチョウナも、砥石をとっかえひっかえしながら楽しく研ぐのでしょう。(そして「次はこんな砥石が要る!」と言い出すのです…)

このチョウナは、家具類(棚や卓等)や大皿などに、はつりを入れるのに使います。チョウナではつったあと、槍鉋で仕上げます。基本的には生木用の道具なので、山で木を切った後に一気に仕上げる仕事になると思います。
舁だんじりさんは、鉋や鑿で美しく仕上げた削り面の木がお好きなので、チョウナのように野趣あふれる道具は使わないそう。
「松本さんが使ってくれたら道具も喜ぶでしょう」との言葉も付け足してもらいました。大事に楽しく使わせていただこうと思います。


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posted by 宮崎佐和子 at 22:17| Comment(2) | TrackBack(0) |   道具

2007年07月27日

■スプーンの木地づくり。

工房はずっと、漆スプーンの木地づくりで明け暮れています。
二人とも、木屑だらけ、粉だらけです。^^

7/27スプーンの木地1
松本が、作品展中の「実演」で彫り溜めていたスプーンの木地…。彫りあとを残さない金属のカトラリーのようなつるつるのテイストのスプーンなのですが、このタイプは、この段階から研磨して完成木地にするのが、とっても大変なのですね。(和うるし作品「漆のスプーン」の右タイプですね。左のようなテイストは研磨仕上げの工程がないので、そこまで時間はかかりません)
なので、松本がもうひと工程加えて、彫り上げた木地をさらに細かく刃物で松本が整形することにしました。今までは、木地づくりは最初から最後まで、松本だけしかできなかったのです…。(漆仕事に入れば、私も仕事ができるんですが)
これが、漆スプーンを少ししか作れない一番の理由でした。
しかし今回、工夫して、ひと手間かけて整形をさらに精密にすることで、なんとか私もスプーンの研磨仕上げができるようになりました!わーい(嬉しい顔)

7/27スプーンの木地2
今まではこの状態が「仕上げ彫り」でした。しかし、今回からさらに精度を上げた下の写真の状態を「仕上げ彫り」としました。
7/27スプーン木地4
溜まった仕上げ彫りの木地。ここまで精度を出してくれていると、私でも研磨で整形仕上げできます。

7/27スプーンの木地3
手前が研磨仕上げを途中までした木地。他は、いろんな漆の工程にに入っているものです。(いちばん奥のスプーンたちはもう行き先が決まっています)


さてさて、漆の仕事に取りかかれる状態の木地を、今の時期に集中してある程度作っておこうということになりました。
…それにしても、一枚板からここまで形作るのって、手間がかかります。それに、この形にするまでにたくさんの木材を削り捨てている…ということでもあるのです。木が大きく育つ年数を考えると、木と漆のものって、本当に贅沢だなあ〜と思います。

もしこの漆スプーンを手にされる機会がありましたら、そういったことを思い出していただければ、漆も木も喜ぶと思いますよ。^^



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posted by 宮崎佐和子 at 22:00| Comment(2) | TrackBack(0) |   漆のスプーン制作

2007年07月25日

■めんぱの弁当箱の木地固め。

さて、今日も木地固めの仕事でした。
「木地固め」とは、漆の最初の仕事。家の建築で例えるなら、地盤固めみたいなものでしょうか。^^

7/26仕事1
とあるギャラリーさんから、少し前にめんぱ(わっぱ)のリクエストがあり、木曾から木地を仕入れてきました。
以前は、小判型の弁当箱タイプだけしか手がけなかったのですが、今回はいろんなめんぱを仕上げてみることに…。

7/26めんぱ白木地
2段になったもの、丸い重箱タイプのもの(すごく可愛いです)お弁当箱などなど。工房好みに木地調整をしてあります。
今回は、天板に軽く刃物で「はつり」の表情をつけてます。めんぱの木地はとても柔らかく(天板/サワラ、横/木曾ヒノキ)彫りがしにくいので、薄く研いだ彫刻刀ですっと入れてます。

7/26大森親子盛り漆
さて、固めに使った漆は、岩手県の漆かき職人、大森清太郎・貴太郎さん親子の盛り漆です。大森俊三さんのご親戚で、親子で仕事をされているんですね。
乾きが早くクセが少ないので、とても使いやすい漆。うちでは、下地に使う事が多いです。(乾きが早いので、漆茶碗のふちの漆があっというまに黒くなり、一気に使うと写真のように汚れた感じになってしまいます)
「乾きが早い漆」は、ふつうはとっても喜ばれます。しかし、松本の好みではないらしく、大森さん親子の漆は、ふだん私がありがたく使う事が多いです。(だって、気持ちいいんだもん☆)
7/26仕事2
漆はいつも、溶剤は一切入れずに使っています。
(彫刻刀で付けた、はつりあとがよく分かります)

7/26固め生地拭き前
数個、漆を塗った状態で溜めておきます。(その間、別の塗り作業)十分漆を吸い込ませてからウエスで拭き取り。
7/26固め生地1
拭ききりました。これで室へ入れます。

7/26うるし室
室の中。上段に並べているのは、7/23の水指の蓋です。


7/26 18椀の下地
こちらは、6月に紹介した十八組椀です。固めのあと、目止めをして置いています。(五つ椀も今、おなじ状態です)

漆のお弁当箱は、最近特に人気があるようです。
やっぱりスローフード嗜好で、手作りのお弁当を食べることが見直されているのでしょうか。とってもいいことだと思います。




2007年07月24日

■ウルシの葉っぱの異変。

梅雨が明けると、夏らしい暑さが戻りました。晴れ
今年は例年より寒いので、ちょっと心配でしたが、この夏にうんと栄養をつけて漆の木には大きく太くなってほしいです。

さて、工房の庭のウルシの木ですが、ちょっと気になる事が…。

7/24漆の葉1
(ちびカエルさん、ちょっと失礼あせあせ(飛び散る汗)
7/21の日記でも気づいていたのですが、漆の葉っぱが色抜けしたような、白いまだらに変色しているのですね。

7/24漆の葉2
かなり広範囲で、こんな感じになっています。
ずっと雨続きだったのであまり葉を見ていなかったですが、気づくとこんなにひどくなってました。
先月の漆の木の写真を見ると、6月から徐々にこうなっていたようにも思えます。

その変色の原因かもしれないものが、葉の裏に…!

7/24漆の葉3
葉の裏を見てびっくり!
たくさんのウンカらしき虫がびっしりいます。

これらの虫が葉裏で液を吸い続けて、葉に影響が出ているのでしょう。工房の庭の木は、観察用なので多少の虫はメンテしないのですが、ちょっとどっきりした出来事でした。
もしも、漆かき中の木だったら、出てくる漆樹液の品質に必ず悪影響が出るからです。
肝心の五色台の漆畑の方は、大丈夫そうでしたが、漆の木はいきものたちに人気があるので、気が抜けません。あせあせ(飛び散る汗)


7/24あぶさんおまけ。
漆の木で補食中のアブさん。
いったい何を食べているのでしょう…



posted by 宮崎佐和子 at 19:40| Comment(0) | TrackBack(0) | ■ ウルシの木の記録

2007年07月23日

■水指の蓋のしごと。

いま、工房は注文の仕事を主流でやっています…。
松本が水指の蓋、私がスプーンです。

7/23水指1
松本が今しているのが、焼き物のの水指の蓋。焼き物は、口の形が変形なので、型をきちんと取り、ぴたっと収まるように木地を慎重に作らないといけません。
7/23水指2
この蓋は「割蓋」になります。一枚ものに見えますが、2枚の板を合わせて固定して整形しています。
7/23水指3
松本の豆鉋が活躍。

7/23水指4
これも、おなじ方からのご注文です。
(もちろん、変形の蓋になります)
先に木地が出来ているので、木地固めの状態。

これらももうずいぶん前から注文していただいてて、なかなか手が付けられなかったものです。京都展の準備で忙しくなる前に、進めておかなければ…。

…そしてスプーンの方は、なんと50本exclamation
その大量の数のご注文を、以前からお店の方より頂いていました。しかし、作っても作っても、手元に全然残らず、もう1年近く経ってしまったので、さすがにこの夏にはまとめて作ってしまおう!と急いでいます。
さらに、先日の東京展でもスプーンを多数ご注文頂いてるし、次回の京都展でもスプーンは欠かせないし…という感じで「もう漆スプーン専門工房にしてしまおうかあせあせ(飛び散る汗)」と思うくらい、スプーンはいくつあっても足りません。(スプーン1本お椀1個と同じくらいのお値段がするのですが…)
スプーンが量産できないのは、機械彫りではできない難しい形をしているため。とにかく木地作りが難しく、木地仕上げも松本しかできない仕事だったのですが「これではいかん〜!」と、いろいろ松本が工夫して、私もなんとか遜色ない木地仕上げができるようになりました。ほっ☆
木地さえ出来れば、あと慣れた仕事なのでこの機会にがんばろうと思います。


7/23カエルさん

おまけ。今年のちびカエルさん。
もうすっかり「オタマ顔」が抜けて、
しっかり大人カエルの顔になってます。
(ちび君のままだけどネ)



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posted by 宮崎佐和子 at 20:36| Comment(0) | TrackBack(0) | ■ 工房の仕事

2007年07月21日

■セミと漆の木。

最近、やっと漆の木にセミを見かけるようになりました。晴れ
多少暑くなったといえ、あまり気温が高くならないので「夏になった」という気分があんまりしないのが気になります。

7/21セミ1
ほら、ここにもセミさんが。
近づいても大丈夫かな?

7/21セミ2
わ… 久しぶりのクマゼミさんです。
捕まえようとすると逃げちゃいましたあせあせ(飛び散る汗)

昨年はセミの当たり年だったとかで、もうセミが大発生。あちこちセミの抜け殻だらけだったんですが、その反動か、今年は少なくてなんだか気抜けしてしまいます。
(あの暑苦しい鳴き声もあんまりしないしなあ)

7/21変な虫1
そして…またまた漆の木に謎の卵が産みつけられているのを発見! なんだろう…。

7/21変な虫2
わ…黒い粒たちがあわあわと動き出しました。
どうやら白い粒は「抜け殻」で、黒い粒は
極小の黒いてんとう虫みたいな虫でした。
う〜〜ん、なんて虫なんだろう??

今年の春からずっと気になっていたんですが、漆の木周辺の、虫をはじめ生き物が、例年よりうんと少ないと相変わらず感じます。あまり気温が高くないのと関係あるのでしょうか。
もう十分梅雨の雨が降ってくれたので、夏らしくぐっと暑くなってほしいものです。




さて、今日は漆芸研究所の生徒さんが工房に来る日でした。
フリーカップの作業の続きと、そしてスプーン彫りに挑戦です。(これが難しいのです)
7/21生徒さん1
めいめい自分の彫刻刀を持って来てもらいました。
7/21むぎ
あれ…?むぎ君登場。
7/21生徒さん3
ナワバリにいる人や物が気になるようです…。
(小心者のくせに ^^:)



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posted by 宮崎佐和子 at 23:59| Comment(0) | TrackBack(0) |   漆の木の住人

2007年07月20日

■最近のむぎ君。

ここしばらく、漆の重たい話ばかりだったので、工房のネコ「むぎ」の様子でも。^^
脂肪も毛皮も厚めのむぎ君にとっては、夏はどう快適に過ごすかが大きな課題です。最近のお気に入りの場所は、ここ。

7/20むぎ1
「むぎ」の姿がない… と思ったら
9割がたここにいます。

7/20むぎ2
けっこう風通しがよくって
涼しいんだよ。(むぎ君)

7/20むぎ3
夏になって、うんと毛の量が減って(抜け毛のすごいこと)心なしかちょっとだけスマートになりました。

7/20むぎ4
ご…ごはん…ダッシュ(走り出すさま)

しかし、また最近態度がでかくなったと不評のむぎ君…。飼い主サマへの感謝の心を呼び覚ますべく、ふたたび食料制裁が発動しています。
犬さんのように「おあずけ」をされて、手から少しずつゴハンをもらう生活に逆戻り。

7/20むぎ5
さて、話は変わりますがあんなにお外の世界を渇望していたむぎ君ですが、1ヶ月以上経つとすっかり忘れてしまったらしく、もうなんとも言いませんダッシュ(走り出すさま) もうそれほど脱走を心配しなくてよくなり
「あんまり賢くない子で良かった…」と思う反面、「え〜ホントに忘れちゃったの??」となんだかさみしい気もします。


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posted by 宮崎佐和子 at 18:44| Comment(2) | TrackBack(0) | ■ 工房のネコ

2007年07月19日

■竹内さんの浄法寺の漆かきだより3

岩手県浄法寺町で、今年うるし掻き中の竹内さんからです。

五辺まわり合計一貫採れ、昨日より六辺に入った。一日二百十匁(七十本)採れている。ここ一週間日中も気温は二十度を下まわり、曇りや雨続きだ。
しかし、六辺目の漆を見て俊三さんは漆になっていると言う。水は多いように思うが、あとから出てくるものはより濃くなり、これまでより色艶もある。
(結局まわる木の本数は二百二十本になる) 〈竹内さん〉


浄法寺は、信じられないけどまだ肌寒いのです。
気温が20度に達しないなんて、そうとうな寒さ。6辺目に入ったとはいえ、暑くならないとなかなか身の充実した「漆」が出ません。(漆かきは、漆に「キズ」をつけさえすれば、高品質な日本産漆が簡単に出る、というものではないのです)
それでも、だんだん漆の色になってきて、水の少ないいい漆が採れる日も増えてきたんだとか。もう1貫も漆が溜まってきたとなったら、竹内さんも、きっと掻いてて楽しい時期に突入!でしょう。

7/17漆の木
6辺目に入った竹内さんの木。
この木は直径約15センチ、目くらいの高さ。
だんだん、漆かき中の木らしくなってきました。


7/19タカッポ
写真はカキタル(タカッポ)の中、
18日に採れた漆。


今日は、師匠の大森俊三さんが1日中、NHKの取材のために撮影協力をしていて竹内さんもそのお手伝いをしたそうです。8/18にBSで放送予定(番組名は不明たらーっ(汗))もし、番組名が分かればお知らせします。


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posted by 宮崎佐和子 at 22:02| Comment(0) | TrackBack(0) |   竹内さん研修報告(2007年)
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