2007年11月30日

■和うるし作品「夕日の粥椀」

11/30真っ赤な粥椀
「夕日の粥椀」2002年頃制作 Kazuaki Matsumoto
漆/岩手県産うるし 木地/トチ


松本が「夕日」と名付けた粥椀です。
前回紹介した超艶消しの粥椀と同じスタイルの木地です。色と塗り肌が変わるとここまでイメージが違うのですね…。
この鮮やかな赤はベンガラ。たいへん色のいいベンガラを入手した後で、ちょっとしたベンガラブームが松本の中に始まり、このころはベンガラ漆で面白い表情をつけた粥椀をけっこう作りました。笑 (このMIKEも同時期の作ですね)
ちょっとおどりをつけてベンガラ漆を極薄で表情を付けて、大森俊三さんの遅辺漆をこれも極薄で上塗りしています。
トチの木の木目が微妙に背景として浮き出ているのはそのためです。
赤い空のような雰囲気は今みてもいいものですが、もう再表現はむりだと思います。この頃の素材と工房の空気感が生み出したものですから。

この「夕日」はもう写真しか残っていませんが…。
工房立ち上げの、すごくばたばたしていたせわしい時期を思い出して懐かしくなります。



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posted by 宮崎佐和子 at 22:04| Comment(3) | TrackBack(0) | ■ 和うるしの作品
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