2007年12月25日

■和うるし作品「孫椀」

12/25孫椀
「孫椀」2005年頃制作 Kazuaki Matsumoto
漆/岩手県産うるし 木地/ケヤキ


前回、ご紹介した孫椀はラッパ形でしたが、これはベーシックな形です。径は11センチといった小ぶりなお椀。
それでもしっかりした高台がついて持ちやすいので、お子さんに使ってほしいお椀です。^^
写真では、半艶消しの赤一色(きれいな赤ですが、これでも朱溜めなんです。上塗りに大森俊三さんの盛り漆を塗っています)ですが、溜め仕上げの漆そのままのナチュラルな色のお椀も、同時期に作っていました。それもなかなか好評でした。
いつかはこれよりももっと小さな、赤ちゃんに似合うお椀もほしいなあ。ムード


さてさて、漆の表情がよく分かるので、こうしたお椀を作るのはなかなか楽しいものです。たくさん作ってもちっとも大変ではありません。
でも来年からは、こうした日常使いのお椀は、作る量をセーブしていくことになりそうです…。
日常使いのお椀は、漆をとってもたくさん喰うのです。
工房でそろえている高品質の日本産漆には、ちょっぴり申し訳ないくらい、日常使いのお椀類は価格をできるだけ押さえているのですが…、最近の情勢を考えると、漆をぞんぶんに使う仕事はちょっと増やしづらくなりました。(漆を湯水のごとくたっぷり使うのが、松本は大好きなのですが)
代わりに、変形もの、手削りの一品ものが増えていく予定です。がんばって作っていかなければ。
それにしても、理由はそれぞれですが、最近はいろんな原材料そのものが高騰していますね。ものづくりの人は本当に大変だと思います。

ただでさえ続けていきにくい漆工芸なのに、さらに制限が増えてしまいますが… それにもめげず、できるだけいいものをいろんな人に見ていただけるよう工夫していきますね!



posted by 宮崎佐和子 at 20:41| Comment(0) | TrackBack(0) | ■ 和うるしの作品
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