2008年02月29日

■最近の工房の様子。

さて日記の更新が最近ちょこちょこあいていますが… それには訳がありまして、いま追い込み中です。^^
来月に開催される>磯井正美賞展の出展作品の仕上げをしているのですね。松本はもうめどがついて、注文品などの仕事をしています。(いいなあ)
…もしかしたら、この日記をごらんになっている方の中にも出展予定で同じく追い込み中の方がいるかもしれませんね。^^
あと少し、がんばってください。

気がつくと2月も今日で最後…。
搬入日まであんまりないけど、なるべく焦らずにできるだけ納得いく仕上げにしたいと思います。


さて、こちらはOMエコショップすがさんに納品する予定の杉ボックスです。

2/27杉のボックス

シンプルなボックス家具ですが、ご自分で自由に組み合わせて楽しむことができるんですね。これは漆仕上げですが、白木ものもさわやかできれいです。
この杉シリーズはかなりの人気商品みたいです。


posted by 宮崎佐和子 at 20:05| Comment(4) | TrackBack(0) | ■ 工房の仕事

2008年02月27日

■栗林公園の梅を見て来ました。

まだまだ風が冷たいですが、日差しはもう春の色を感じますね。^^ 
今日は、松本と久しぶりに高松市の栗林公園へ梅の花を見に行きました。梅の花は、欠かせないモチーフ。花期が長いので「いつか見に行こう…」と思っていたらもう2月も終わりに。あせあせ(飛び散る汗)
高松は工房から車で1時間くらいの場所なのですが、展示会が終わってまたまたすっかり出不精になってます。
寒くて怖じけ付いていたのですが、暖かそうに見える日差しを見てえいっと行って来ました。

2/27栗林公園の梅1
2/27栗林公園の梅
2/27栗林公園の梅3
やっぱり、梅の花はとても美しいです。^^
やっぱり八重より一重の方が好きだなあ…。
2/27栗林公園の梅に来たメジロ
梅に付き物のメジロさんです。


さて、栗林公園には美しい建物があります。その一つが数寄屋づくりの「掬月亭」ですが、ここでは昼食やお茶が楽しめます。
私たちは、お抹茶をいただいたのですが…。
2/27掬月亭1
2/27掬月亭のおひなさま
おひなさまをたくさん飾ってました。

2/27掬月亭のお抹茶
しんとした空気の中でいただくお茶はとても美味しかったですよ。^^
松本はさっそくうつわのチェック。→ 2/27掬月亭の有岡良益さんの皿
掬月亭さんの銘々皿は、有岡良益さん。(松本が大好きなのですね)松本の父が以前、有岡良益さんの漆仕事をさせていただいてたこともあって、松本は幼い頃から作を見ていました。そのせいか、松本の木工木地の精度やセンスに対する基準は、幸か不幸か有岡良益さんなのですよね。あせあせ(飛び散る汗)


今回つくづく思ったのですが…。
栗林公園は、学校の行事などでもさんざん行ったはずですが、やっぱりある年齢にならないと良さが分からないものですね。
自然の地形をうまく活かした造形(背後に山を抱き、園内はいくつもの湖を抱えている)、散策すると次々現れるドラマチックな風景はやはりすばらしい。
高松のお殿様が代々愛して修築を重ねたものを、庶民が気軽に鑑賞できるとはほんとうにいい時代です。
庭園のあちこちに「いかにもさぬきっぽいもの」を見つけて、「そうそう、香川県ってこういう感性なんだよ」と和みながら納得しました。
…ちょっと言葉では表現しにくいですが、微妙に唐風なんですよね。威厳があってでもどこか愛嬌があるという感じです。


さて最後に…。
栗林公園のネコさんです。
2/27栗林公園のネコ2
この子を見た時に「あれっミルちゃん!?」と思ってしまいました。(黒猫って似て見える…)草むらでお昼ねしながら、ちょっと警戒しています。
2/27栗林公園のネコ1
松の木とブチネコ。いかにも和ネコという風情です。


posted by 宮崎佐和子 at 21:53| Comment(12) | TrackBack(0) | ■ 日記

2008年02月26日

■ウルシの芽がふくらみかけてます。

まだまだ寒い日が続いていますが…
少しずつ、春が近づいています。晴れ
2/26ウルシの芽1
よく見て下さい。
うるしの芽が少しふくらんできているの、分かりますか?

2/26ウルシの芽2
右斜め上 ふわふわのうぶ毛が生えていて、なんだかネコヤナギみたいで可愛いです。^^
(ハート型のくぼみは、昨年落葉した葉の軸のあとなんです)

さて、新芽が伸びたら今年もウルシの芽の天ぷら→2/26ウルシの芽の天ぷらをしようかと思っています。楽しみだなあ…。


posted by 宮崎佐和子 at 18:43| Comment(4) | TrackBack(0) | ■ ウルシの木の記録

2008年02月24日

■アレックス・カー氏の講演会。

宇多津町(香川県綾歌郡)の主催でアレックス・カー氏の講演会があり、行って来ました。宇多津町は小さな香川県の中でも小さな町ですが、海と山、古い町と新しい町が混在したところ。地方の弱体が課題の今にしては珍しく活気のある町です。
そして町長さんは、意欲的で文化的事業に大変熱心な方です。なので、今回の企画も町長さんの肝いりなのだと思います。

2/24アレックス・カー氏の講演会1
アレックス・カー氏といえば、まず思い出されるのはちいおりでしょう。著書「美しき日本の残像」で詳しいように、祖谷村にある若き日のカー氏の小さな隠れ家は、今や日本人自身の憧憬をそのまま形にした場になっています。
この祖谷は、四国唯一の漆樹液産地である山城町(徳島県三好郡)のすぐ近くでした。
平地がほどんとなく決して豊かではありませんが、山深く美しい所で松本がここで漆かきをしていた時は、毎週のようにこのあたりに通ったものです。

さて、今回の講演で、てっきり日本を見切って冒されていない美を求めて他アジアに行ってしまったとばかり思っていたアレックス・カー氏が、近年、京都で町家おこしのプロジェクト ※庵(いおり) をしていることを知りました。(すみません、知らなくって…)
実は宇多津町も、町家おこしに大変力を入れているのです。(小さいながら情緒あふれる町家が残っており、たいへんいいところです)

2/24アレックス・カー氏の講演会2

さて、話は変わりますが、今回の講演のパンフレットに「美しい○○」とキャッチコピーが入っていて、正直複雑な思いがしました。
なぜならアレックス・カー氏は今の日本も今回講演に訪れるこの町も、もう美の残像は残っていないと感じているだろうと思ったからです。
でも、あまりそのことにはここでは述べないでおきます、誰だって自分の故郷が一番美しいと思いたい気持ちは同じだから…。

漆に限らず、日本の財産は同じような要因でどんどん萎縮していっているのでしょう。多くの問題が山積している日本で、こうしたことは二の次三の次になってしまうのかもしれません。でも、この文化を持ってこそ日本と言えるのであって、日本人自身がなんとかしないといけない課題です。
肝に銘じておきたいと思います。


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posted by 宮崎佐和子 at 23:46| Comment(3) | TrackBack(1) |   展覧会鑑賞・イベント参加

2008年02月23日

■唐芋きんと象谷の茶托。

きのうは久しぶりに高松まで出たので、かねすえさんの唐芋きんを買って帰りました。^^

2/23からいもきん
さつまいものきんつばなのですね。改装する前のお店(かねすえ丸亀町店)ではこの唐芋きんを店頭で焼いている様子を見られて、とても楽しかったものです。
自然な甘みがよくて、好物の一つです。^^
(一箱買ったんですが、あっという間に食べてしまいました。←もっと買っていたらいいのに〜〜と松本)

…さて上の唐芋きんを乗せている器は、象谷(別名/桟俵さんだわら)の茶托ですが、工房の作ではありません。
2/23象谷
no-title結婚した時にいただいたもので、塗師だった松本の父が漆仕事をしたものです。大きさや深さがよいかげんで、またこの象谷の彫りのぐあいがとてもよく、お茶うけに重宝しています。

義父はすぐれた漆職人で、香川県内の企業や作家さんの漆の仕事の注文を多くこなしていました。残念なことに平成17年に病気で亡くなってしまいましたが…。
この銘々皿の木地を作ったところも、かなり前に廃業されたと松本から聞いてがっくり。とても寂しいものです。

今、工房は松本と私と二人で仕事していますが将来「仕事が忙しくなったら親父に手伝ってもらう」のが楽しみでもあり、現実味のある計画でもありました。義父はあうんの呼吸で仕事を進められる人だっただけでなく、いい材料を使う仕事にも恵まれていい漆の扱いにも慣れていたからです。
香川漆器だけでなく、どこの産地も同じようにどんどんほころびが進んでいるのでしょうね。
この一枚の茶托からも、そんな様子がうかがい知れて、なんだか考えてしまうものがあります。




2008年02月22日

■蒟醤 太田儔展の開会式に行きました。

今日から国の重要無形文化財蒟醤保持者(人間国宝)に認定されている、太田儔先生の展覧会蒟醤 太田 儔(きんま おおたひとし)高松市美術館 で始まります。
その開会式に松本と行ってきました。^^
初の本格的な個展です。

私たちが香川県漆芸研究所の研究生(松本は研究員)だった頃、太田先生は籃胎蒟醤の講師として指導されており、たいへん熱心に教えて下さいました。
その太田先生の作品が60点も鑑賞できる…ということもありますが、これほどの方が個展を開くということは大変なこと。
数年かけて準備をされたというその晴れ舞台は、ぜひ目にしておきたい気持ちが強かったのです。

2/22太田 儔展1
2/22太田 儔展2漆の美術品、といえば真っ先に蒔絵が思い浮かぶと思います。しかし、香川の漆は江戸時代に玉楮象谷が中国伝来の漆芸技法を讃岐の地に開花させたことから始まるのですが、その一つが蒟醤という技法です。
籃胎という竹を編んだ素地に下地を施し蒟醤で加飾する太田先生のスタイルは、おそろしく高度で精細なもの。
蒟醤は刃物で表現する技法で、鋭い表現もみごとですが、柔らかい表現には目を見張るものがあります。使い慣れた筆でさらさらと描くような、時には友禅のようにそっと染め重ねたような、または大島紬のように丹念に織り上げたような、人の手技の極地とも言える仕事です。

また、たいへん自然を愛される方であり、モチーフも天真爛漫な童心あふれるものです。かまきりやバッタなどの小さな虫のユーモラスな肢体、庭に訪れる小鳥たち、四季の可憐な花々を、愛情あふれる視線で、美しいパステルカラーでこれでもかと繊細に表現していくさまは、漆がまったく分からない方でも吸い込まれるように見てしまうはずです。


この個展のお話があった4年前、太田先生は退院されたばかりで体重が18キロも落ち疲労困憊されていた時でしたが、やるなら満足のいく内容にしたいとこつこつとご準備されたそうです。
そんな中やっと迎えた初日、多くの方々に祝福され、熱心に見る地元の小学生の質問にもにこやかに答えてらして、とても幸せそうでした。

また、後日出直して、ゆっくり鑑賞したいと思います。
今日は本当におめでとうございました。



posted by 宮崎佐和子 at 23:53| Comment(2) | TrackBack(0) |   展覧会鑑賞・イベント参加

2008年02月21日

■新入り猫・うり坊の後日談。

工房には、いま3匹の猫がいます。
一番長いのが今年5才になるミルミル(♀)そして3才のむぎ君(♂)。(仕事場は猫立ち入り禁止ですが^^)
そしてさらに昨年の秋に、1才くらいの野良猫だったうり坊が仲間に加わりました。


右斜め下 この子がうり坊です。
もう野良猫っぽさは消え失せて元気いっぱいです。^^
2/21うり坊1

…しかし、うり坊を飼いだしてすぐに出張がありました。なので、ミルやむぎのように私の実家に預けていたのですが…。
知らないところに連れていかれて怖かったのか、なんとうり坊は脱走。未知の土地で10日くらい行方不明になっていたんですね…。あせあせ(飛び散る汗)
松本と私が出張から戻ってすぐ、毎日捜索に行って、ご近所をずっと回ってチラシを配り、聞き込みをしました。そのご近所さんの口コミ情報のおかげで、うり坊のひそんでいるエリアを特定でき、ついに再会を果たすことができました。
→そのいきさつ


しかし、この「うり坊行方不明事件」には、後日談があったんです。

うり坊が見つかって約1ヶ月後、すっかり我が家になじんでのんびり暮らしていたその頃、…。
脱走の舞台となった実家になんと「うり坊が見つかったよ!」と近所の奥さんがやってきたのでした!
両親はもうびっくり…がく〜(落胆した顔) 
奥さんは見つけた「うり坊」を抱きかかえ、車を運転してもらって来て下さったのです。
「よかったねえ、見つかったねえ。ちょっと痩せて小さくなっているけど、うり坊ちゃんじゃないの?」
「すみません、実はうり坊は、もう見つかって家に戻っているんですよあせあせ(飛び散る汗)
「…え??」

見ると、奥さんの連れて来た「うり坊」は小柄なネコだけど同じようなシルバータビーの子。
近所の子供か誰かにいじめられたのか、ヒゲが焼かれてなかったそうです。(可哀相に…)
奥さんは残念がって帰られて、その「うり坊」を実際に見ていないのですが、今でも時々気になります。
(だって、うり坊が見つからなかったら、たぶんその子をうり坊の代わりに引き取ったと思うのです)


右斜め下 そんないきさつも知らずにのんきなうっちゃんです。
2/21うり坊2


さて、昨日松本が出張から戻ってきました。
今日からぼちぼち準備に動いています。
私は、まだ確定申告の用意…集中力なしなしではかどりません。(T_T) もうちょっとでまとまるんだけどなあ…。



posted by 宮崎佐和子 at 22:48| Comment(0) | TrackBack(0) | ■ 工房のネコ

2008年02月20日

■和うるし作品「桐のはつり高杯」

2/20 桐のはつり高杯12/20 桐のはつり高杯2
「桐のはつり高杯」2007年秋頃制作 
Kazuaki Matsumoto
漆/木地固め 中塗り・2005年大森清太郎 貴太郎 盛辺漆 
上塗り・2004年大森俊三 盛辺 精製漆 
木地/キリ


桐材の塊から彫り出した高杯。
刃物のはつりあとをそのまま活かしたテクスチャです。
一見重厚に硬質に見えるのですが、桐材なのでさらりと軽く持ち心地がよいです。ケヤキなどの材よりもあたたかく優しい質感です。

この桐材の彫り出しの器は、松本が最近凝っているものの一つ。
昨年からいろいろ試行錯誤して、刃物の研ぎの精度がアップしたので彫りぬきも以前よりも容易になり、またシャープな彫りあとを出すことができるようになりました。(カットの断面がきらりきらりと光を反射します)

こういった趣向の作は、今年もいろいろ出て来るのでは、と思います。


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posted by 宮崎佐和子 at 19:07| Comment(2) | TrackBack(0) | ■ 和うるしの作品

2008年02月19日

■作品展、ぶじ終了しました。

横浜での作品展、今日で最終でした。
会場に来て下さった皆さま、本当にありがとうございました。
(_ _)
松本は、仕事で東京に寄ってから戻ります。
仕事、いっぱいたまっているもんね…
(注文などお待たせしている方々、どうかもうしばらくお待ち下さいませ)
横浜展の終了で、来月は公募展の出品のみで作品展は4月になります。春夏に向けてちゃんと仕込みをしておかなくちゃ…。


さて、夜遊び(というか早朝遊び)に行っていたミルミルが朝、玄関で「ふぎゃーふぎゃー」と騒ぐのを聞きつつ「…うるさいなあ… グウ〜眠い(睡眠)」と眠っていた私ですが…
起きてなにげに玄関を開けるとビックリ!!
2/19ミルの獲物、おねずさん
ミルの哀れな獲物、
野ネズミさんが冷たくかたくなってました…たらーっ(汗)

2/19ミルミル
たぶん、朝騒いでいた時に戸を開けてやったら、意気揚々とネズミをくわえて乱入してきたのだと思います。(よかった、開けなくて)
ネコを飼ってる方ならご存知でしょうが、もう捕って納得した獲物にはネコって見向きもしないんですね…。
時には珍客を連れて来るミルミルですが、こういう時はなんだかかわいそうでこまってしまいます。


posted by 宮崎佐和子 at 23:59| Comment(4) | TrackBack(0) | ■ 工房のネコ

2008年02月18日

■高島屋横浜店での作品展、あと1日です。

早いものでもう6日目が終わろうとしています。
ご来場下さった方々、本当にありがとうございます! 
最近、いつも感じることですが見に来て下さる方たちで「ブログ見ていますよ」とおっしゃる方の多いこと多いこと…。
「和うるし日記」を始めた当初は、そんなことはあんまりなかったので、うれしい驚きです。
いつも見て下さってありがとうございます。
そして、これからもよろしくお願いいたします!^^


さて、今回の横浜会場は今まで一番狭い会場ということで…。
作品群も前回の阪急梅田店よりもうんと内容を絞って、展示しています。
しかし、会場に来られるお客様の好みが予想と違ってて「あっ○○をもっと持ってくれば良かった」「あの色違いを持ってくれば良かった」と現場で思うことが、よくあります。
そこで、工房の在庫でまだあるものなら留守番の私が準備して、せっせと松本が待つ会場に送っています…あせあせ(飛び散る汗) 
悩ましいのは、時たま混じっているレア物(特に変わった漆で面白い表情に塗り上がっているもの。超艶消しなど。その時期だけまとめて制作し、それ以後は再現できない。例えばこんなのとかこんなのとかこんなのとか)を会場でお客様にめざとく見つけられ「これって1個だけですか?」と言われるとドキッ!がく〜(落胆した顔)とします。 
「いや…これは1個だけでもう作れないんですよ」
「でもすごく気に入ったの!できれば夫婦で使いたいし、1個だけじゃ…」
「う〜〜ん… (心の声)やっぱそうだよなあ。でも、あの時はけっこうたくさん作ったんだから探せばあと1個くらい残ってるかも? よし! じゃあ、ちょっと在庫を確認してみましょうか!」
…という感じで私が在庫探しに走るのでした。

レア物の大半は、工房立ち上げ間もない頃に作ったもので、天候にも恵まれ当時の漆樹液はたいへん出来がよく、すごく面白い表情を生み出してくれたものです。
しかし、その時は私たち作り手のバランスがうまく取れていなかったことや(だからこそ作れたものも多々あるのですが)そして立ち上げ時はお客様の層が今とは異なる会場で展示会をしていたので、逆にレア物は好まれず、あまり日の目を見ないままやがて倉庫の奥にしまい込まれたり、塗り直し置き場に安置されたり…と工房内でも冷遇されて(ごめんなさい)だんだんなくなっていったのでした。
しかし今、とても目の肥えた方にごらんいただくことが多くなったので、必死に過去のレア物を探す私でした。(^_^;)
探してもやっぱりないことが多いのですがたまにぽつっと残っていることもあって、そんな時は「やった!」と嬉しくなります。
そしてこれを作った当時のことを思い出して「あの時は大変だったなあ」と胸が熱くなります。

今作っているものには今の良さがあるのですが、たまたま心のチャンネルが以前作ったレア物にぴったり合う方に出会えるのは、やっぱりうれしいものです。
「国産漆らしいきれいな表情だと思うんだけど…どうして、見向きもされないんだろう」と弱気になっていた当時の自分に「しっかりしろ!」と言いたくなってしまいます。

和うるしの器展
2月13日(水)〜2月19日(火)
会場/横浜高島屋7階 特選漆器売場

      



posted by 宮崎佐和子 at 19:40| Comment(0) | TrackBack(0) |   作品展の様子
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