2008年04月15日

■うちで使いこんだお椀です。

さて、今まで和うるしの器を時々紹介してきたのですが… ちょっと趣向を変えて、暮らしのうつわとして生活感あふれるものをお見せしようかと思います。

バッド(下向き矢印)我が家で使っているお椀です。(拡大します)
4/15使用中の椀
一番、最初に作った工房のお椀です。
もう、生まれてから今年で7年目ですね… そう思うと懐かしいです。

4/15使用中の椀の裏
高台の裏の「和」の文字も
今とは全然違います。

これは6年くらい使っているでしょうか?
作品展の搬入の時に、誤って床にコーンどんっ(衝撃)と落としてしまい(しかも床がコンクリートでした)ふちがちょっと欠けました。
これが焼き物ならこっぱみじん、木の椀でも割れても不思議ではなかったのですが、少しの損傷ですんだのを幸いに自宅用にしたのです。
そういえば以前、この日記をムカゴ御飯を紹介した時にもこのお椀を使いましたね。
この時は、ご飯茶碗に愛用していました…。
今は、お味噌汁に毎晩使っています。
なぜでしょう?やっぱり、なぜかブームというものがありまして…あせあせ(飛び散る汗) 最近ご飯茶碗は別のお椀を使っています。

バッド(下向き矢印)お椀の中の様子です。(拡大します)
4/15使用中の椀の中
これは松本の採った漆なのですが…。
浄法寺の漆らしい、青みをかんだ
深い色をしています。いい色です。

こうしてみると、きれいだけどけっこう傷がついているのが分かります? 古い傷と新しい傷が重なっていると思います。
古い傷はなじんで見えにくくなり新しい傷は白い筋でじっと見ると目立ちます。

もちろん、洗ったり仕舞ったりしているのは私…。
扱いが雑なんですね。たらーっ(汗)
性格が分かります…。
時折、お客様が使ってらっしゃるお椀を見る機会があったりしますが、中にはすごくきれいに丁寧に使っている方もいらっしゃいます。そんな時は、すごくうれしくなります。

やっぱり微細な塵をかんでしまうのか、ふだん使いの漆のうつわは傷はついてしまいます。
でも使ううちに手ずれで磨かれてだんだん見えなくなってしまうのは、漆のおもしろいところです。


バッド(下向き矢印)お椀の横。(拡大します)
4/15使用中の椀の横
このお椀は、端反椀(はそりわん)きんま筋彫りと呼んでいるものでした。木地はミズメザクラ、松本が岩手県で採った浄法寺の漆、自分用に買った畑の漆の木から自分好みに採った漆をこれでもか!とたっぷり塗っています。(2000年の漆ですね、この年は、超当たりの年でした)
この黒い筋模様は、生漆を下地とは別に7層塗り重ねた漆の厚みを、刃物で円心状の筋状に削り取り凹んだ部分に朱漆を象嵌し、さらに形の違う刃物削りを重ね、そして生うるしで上塗りしたもの。繊細な立体感があります。
…同じ形の端反椀の木地(トチ材)は、今でも少しあるのですが、もうこんなきんま筋彫りに仕上げるのは難しいです。当時は、コストのことをまったく考えずに作っていました…持つと木地の重み以外の漆の重みをシトっと感じます。(日本産漆を、興味のおもむくまま塗りまくって…世間知らずとはこわいものです)
それにしても「高い椀やなあ〜」と言いつつも?実はすごい格安で買っていかれた当時の方は、ほんとにお買い得だったと思います。

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さて、最近思うことですが…。
少し前は「漆と琥珀って似ているなあ」と思っていた私。
琥珀のしっとりとした触りや軽さは、木の樹脂の化石であるだけあって本当に近いです。
でも漆の輝き、日本産漆の塗膜の輝きは真珠の輝きに似ていると最近、気づくようになりました。
奥から力強く光を跳ね返す様子はほんとに似ています。

自然の生き物から生み出される魅力って本当に不思議です。


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posted by 宮崎佐和子 at 22:38| Comment(0) | TrackBack(0) | ■ 日記
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