2008年07月08日

■お箸の木地づくり。

今日の松本は、お箸の木地を作っていました。
その様子をちょっとご紹介します。^^

バッド(下向き矢印)今回は、豆鉋(まめがんな)を使っています。
7/8お箸の木地作り
箸木地専用の台に、木地を据え付けて、一本一本ていねいに削ります。

今年の3月にも、お箸の木地を削る様子をご紹介したのですが、その時と仕事のやり方がかなり違うと思います。
なので、今回も違う雰囲気のお箸木地になるはず。(といっても、分かる方だけが分かる、微妙な違いですが…。どんどん進化中です)

全体を見て、バランスのチェック。
7/8お箸の木地作り

お箸、というのは意外に思われるかもしれませんが、なかなか木地つくりは難しいものなのです。
まず、丈夫さが大事ですし…。
そして木を、こんなに細く長くしてしまうので、材の選別や加工もシビアなんです。(細長くするほど、木は反りやすい。※反る→先の合わない箸になってしまう)
なので、一気に仕上げてしまわず、時間をあけてじょじょに削って、木地がなるべく狂わないようにしています。

(↓クリックで拡大します)
7/8お箸の木地作り
このお箸はナラ材です。
(この材は、高松市の木工所さんから見つくろったものです。お箸用に小さくカットするには、もったいないようないい木でした)
最近、お箸の木地は、こんな広葉樹系を使うようになりました。
加工は、ちょっと手間がかかりますが… 硬いし、適度なやわらかい重みがあるんです。(あと、木目も私は好きです)

お箸の木地作りは地味な仕事ですが…
「塵も積もれば」で、そこそこ数がたまってきましたexclamation(体の大きな松本が、大きな指でちっちゃい豆鉋を持って、ほそ〜いお箸を削る姿は、なかなかおもしろいものがあります)
また、お箸のサイズは何種類か作るようにしているんですよ。
その方の手に合ったものを選んでいただけるようにするためです。

…こうしてみると、うちのお箸は一膳でもなかなか贅沢なものですね。あせあせ(飛び散る汗)
反りにくい、目の通った硬めの材を使って、1本ずつ手削りして、しかも日本産漆だけで仕上げてしまうというのですから…。
なぜ「箸用に細かく切ってしまうには、もったいない木」を材料に使っているのかというと、まっすぐきれいに目の通った、良い木でないと、まっすぐな美しいお箸にならないからです。
いいわるいは別にして、市販のお箸はちょっと高価な手作り風のものでも、外国からの完成品の輸入が多かったりします。


工房では、ものをあんまりたくさん作ることができませんが、お箸一膳でも、手にする方が満足して下さるよう、心を込めて作りますね。^^


バッド(下向き矢印)おまけ。
7/8むぎ君
また、仕事のじゃまをしにきたむぎ君。作業机に乱入です!
…君に関係のあるものは、何もないというのに…。ふらふら



posted by 宮崎佐和子 at 22:02| Comment(6) | TrackBack(0) | ■ 工房の仕事

2008年07月07日

■坂出「八十場」のところてん。

今日も夏日ですね…。あせあせ(飛び散る汗)
「○○い」と言ってはいけない、と思いつつもやっぱり口にしてしまうのは、私だけでないと思います。^^;

さて、そんな今日、松本がしきりに「やそばに行こう、やそば」と言うので、久々に行ってきました… 坂出市の八十場(やそば)に。

ここには、地元とっておきの凉をとるスポットがあるんです。
さて、どんなところかといいますと…。

バッド(下向き矢印)工房のある善通寺市から車で20分くらい。坂出市の城山という山のなかにあります。

7/7八十場への道
国道から、しばらくこんな山道を通ると「ところてん」の看板が見えてくるんですね…。
そうです、お目当ては「ところてん」のお店。
決してうどん屋さんじゃないんですよ〜。^^



バッド(下向き矢印)着きました、清水屋さんですexclamation(クリックで拡大)
7/7八十場の清水屋さん

7/7八十場の清水屋さん
こんなところてん屋さんなんですexclamation


山の中に、ひっそりとあるお茶屋さんみたいなお店です。
(オープンな作りで、昔とちっとも変りません)
店の脇には山からの清水が流れ、コイの泳ぐ池があり、そんな水と木々の緑を見ながら、冷たいところてんをいただけるんです。
7/7清水
冷たい! この清水に触れると
「八十場に来た!」って実感します。


さて、さっそくところてんを…。

7/7八十場の清水屋さん
以前は「酢醤油」の大、小だけでしたが、今は甘味もあります。
「一度は挑戦しよう」と思うんですが、まだ手を出したことがありません。
(今回も、やっぱり酢醤油を頼みました。^^)

バッド(下向き矢印)いただきます!(クリックで拡大します)
7/7ところてん
7/7八十場の清水屋さん


…しばし、暑さを忘れてしまいますよ。^^

(クリックで拡大します)7/7八十場の看板
八十場(やそば)っていう、名前は伝説があって、この地の美しい水にご利益があったんだそうです。
香川県でも、この地域では「夏は八十場でところてん」というのが定番になっていて、このあたりでは誰しもが「子供の頃、連れて行ってくれた」という思い出がある場所なんですよ。
子供心には、酢醤油のところてんは美味しいかどうか分からないものでしたが…緑やせせらぎが、なんだか嬉しかったものです。

さて、今日はすいていますが、お盆の頃になると込んでいて、道中の山道で車とすれ違うのがたいへんなほどです。


バッド(下向き矢印)おまけ…! ここで見つけたカミキリムシさん。
7/7カミキリムシ

ひさしぶり! ゴマダラカミキリムシさんですね。(捕まえるとキイキイ鳴いて怒りました)
夏休み、イチジクの木なんかでよく見かけました…。懐かしいなあ。


お昼から、遊んでしまいました。
これから夜にかけてお仕事、がんばります。

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posted by 宮崎佐和子 at 22:02| Comment(8) | TrackBack(1) | ■ 日記

2008年07月06日

■秋の展示会、目白押しです。

今日、知人から「先日の香川県は、日本で一番暑かった」と聞いて「えーーっがく〜(落胆した顔)」とビックリしている私です。あせあせ(飛び散る汗)

7/6漆の木

どうりで疲れているわけです…。ふらふら

テレビをほとんど観なくなってまる1年。
こんなふうに、けっこう身近な情報にうといことがよくあります。(一番テレビをよく見るのは、出張の時でしょうか)
あまり地元のことは知らなかったりするので「あ、知らないんだ」と思われるようなことがありましたら、そっと教えて下さると嬉しいです。笑

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さて、季節はこれから真夏に突入!なのですが、工房の仕事はすでに秋〜年末にかけての催事の準備に大忙しです。
公認サイト「この葉だより」のニュースページに、秋の催事の予定が入っていますが、かなりのハードスケジュールになっています。(9月は、3つも入っているんです…)
なのでご案内状も、今月に一気に三件作ってしまうつもりです。

さてさて、この秋は体力が続くか? 今からちょっと心配な私ですが、楽しみにして下さっているお客様や会場の方のためにも、がんばろうと思います。^^

posted by 宮崎佐和子 at 23:59| Comment(0) | TrackBack(0) | ■ 日記

2008年07月05日

■よく使っている『室』です。

おととい「夏らしくなった」とここで書きましたが…。
本当に今年一番の夏日だったみたいですねexclamation
あまりの暑さにまいってしまいましたが… これからもっともっと暑くなるんですよね。ふらふらあせあせ(飛び散る汗)

さて、時々お客様などから「漆を塗るのに『いい時期』ってあるんですか?』とご質問を受ける時がよくあります。
ずばり『この時期』がいいっていうのは難しいのですが…。でも暑すぎても寒すぎても、仕事はやりづらいかもしれません。

漆を塗って乾かす時には『室(むろ)』と呼ぶものを使います。漆を「乾かす(というよりも固化)」には、適度な温度と湿度が必要なのですが、その温度と湿度を保つ囲われた空間を作り出すのが『室』で、多くは木材などを使って作られます。

バッド(下向き矢印)工房で一番よく使っている『室』です。7/5吉川室1
松本の仕事部屋にあるのですが、工房に来られた方はきっと目にされていると思います。
この『室』は、松本の父の師匠からいただいたもので、その方の名前にちなんで『吉川室』と呼んでいます。上下で2段になっていて、上を『湿し室 ※水を打っている室』に下を『から室 ※水を打っていない室』にして使っています。

7/5吉川室2
引き戸になっています。
中を開けてみると…。


バッド(下向き矢印)上段の『しめし室』には、木地固めをしたばかりの、めんぱの木地が入っています。
7/5吉川室3
めんぱシリーズがとっても好評だったので、秋〜年末にかけての作品展の仕込みなんですね。^^
この室はこうしたうつわなどの、小間物専用です。
小間物の固め、中塗りまでをたいがいここで仕事をします。(家具などの大きいもの、上塗りは別の専用『室』を使います)


『室』は、温度・湿度管理がとても大事です。(繊細な仕事ほど、シビアになります)また『室』によってはクセがあったりするので、それも見越して仕事をします。
よく使う『室』ほど、なじんでいい仕事をしてくれるような気がします。
この『吉川室』はほぼ毎日使っているので、相棒のようなものですね…。本当に欠かせない存在です。

(なんとこの『室』は、分解可能なんです。だから、移動させることができるんですね)
松本の父も吉川師匠も故人となりましたが…。
道具は今も現役で活躍中です。


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バッド(下向き矢印)工房のネコさん… 今日のうり坊です。
7/5うり坊1

7/5うり坊2

「野性味が抜けて、飼い猫になったなあ〜」と松本と話をすることしきりです。 ※うり坊の野良猫時代
うっちゃんの体脂肪率は、確実に上がっています。笑

さて、こう暑いと、可愛くてもネコさんは暑苦しいです。…でも、どんなに暑くてもうり坊はあったかい体をスリスリしてくるし、ミルは私の枕元で寝ようとします。ネコって暑さはあまり感じないのかな?
今晩は暑苦しくないことを願います。あせあせ(飛び散る汗)


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posted by 宮崎佐和子 at 22:22| Comment(0) | TrackBack(0) | ■ 工房の仕事

2008年07月03日

■夏らしい1日です。

今日は、かなり暑かったですね。晴れ
朝夕はけっこう涼しかったのですけど、「もう夏になったな」と思いました。(紫外線も、強そうですexclamation
久しぶりに夕立を感じさせるようなにわか雨もありましたし…。
これからもっともっと暑くなって、夏らしくなっていくんですね。

そんな日ですが、暑いのをガマンして?庭をうろうろ。
公認サイトのこの葉だよりのトップの写真を撮っていました。

いつも扉の写真は、私が管理人の木野さんに送っているのです。ちょっと仕事がばたばたすると更新が滞りがちになるので、お天気がいい日にいろいろ撮ってみたという訳です。

バッド(下向き矢印)今日は、漆の木の写真を撮りました。
 (クリックで拡大します)
7/3漆の葉っぱ
漆の葉っぱたちは、葉緑素がたっぷりという感じで、緑色に輝いています。
そんなにきれいな葉っぱとは言えないのですが…。
この木が成熟していたら、きっといい漆が出るだろうなあ、と思うような風情です。

バッド(下向き矢印)幹のアップです。(クリックで拡大)
 いい感じの幹です。これは阿波うるしです。
7/3漆の幹
この木は若くて、まだ2〜3才くらいです。
でも幹の太さは、私の腕くらいあるんですよ。

近々、トップの写真を更新すると思います。


バッド(下向き矢印)お昼寝中のうり坊です。(拡大します)
7/3お昼寝うり坊
この表紙のネコさんが、うり坊になんだか似ているんです…。
モデルは、この表紙を描いている和田誠さんの家を現在出入りしている、野良の子ネコ君なんだそうです。

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posted by 宮崎佐和子 at 20:27| Comment(0) | TrackBack(0) | ■ 日記

2008年07月02日

■和うるし作品「竹筒のお箸入れ」

7/2箸入れ

「竹筒のお箸入れ」2008年6月制作 

木地固め/2007年 岩手県 大森清太郎の盛漆 (生)
すり漆(4回)/2007年 岩手県 大森清太郎の盛漆 (生)
中塗り/溜め・2006年 岩手県 大森俊三の裏目漆 (精製)
    黒・2006年 岩手県 大森俊三の盛漆掻 (精製)
銀彩等/2006年 岩手県 大森貴太郎の末漆 (生)
上塗り(拭き漆仕上げ)/2007年 岩手県 大森清太郎の盛漆 (生)
木 地/マダケ



竹を削って作った、箸入れたちです。
いろんな模様を描いて、個性豊かにしました。

7/2マイ箸入れとして
携帯の箸入れとして使うことができるのですね。
さっとバッグからこんな筒が出せると、なんだか素敵です。

7/2箸入れ
節ごとに切った竹を二本、身と蓋にして合わせ、蓋の口は糸を巻き、身の口は和紙を漆で貼って補強しています。


この箸筒たちを作るために、たくさんの竹を切りそして削って、たくさんの片身パーツを用意します。
そして、塗り込みをするために「カップリング」を行うのですね…。
天然の竹なので、もちろん断面の形も太さも節と節との間もばらばらで、同じものがありません。そのさまざまな片身どうしを合わせて、形・合わせた時の長さがぴったりの「相手」をみつけてやるのです。
これがなかなか難しく、ちゃんと「結婚相手」が見つかるのは半分強、といったところでしょうか。

漆作業を進める段階でも、途中の検品ではねられたりと、最後に絵付けまでして完成するのは、かなり少なくなってしまいますあせあせ(飛び散る汗)

7/2箸入れ
…さて、「お箸入れ」として作ったこの竹筒、お客様から意外な需要?がありました。
それは、「お線香入れ」なんですね。
お線香を持ち歩く、気の利いたいれものは意外とないんだそうです。(なるほど…)
また、さらにお客様から「この箸入れを包む袋があった方がいい」という声をいただいて、保多織さんで袋も作ってもらうことにしました。^^

工房で作り始めて、まだ間もないこのお箸入れですが…。
さまざまなご意見をいただいて、進化しています。


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posted by 宮崎佐和子 at 20:32| Comment(2) | TrackBack(0) | ■ 和うるしの作品

2008年07月01日

■工房のネコさんたちです。

東京から戻って、1週間になりました。

バッド(下向き矢印)今、松本のこんな姿が見られます。
7/1松本
新しい木地の図面をひいているんですね。^^
今回、ご注文も頂いたりしたし、先の予定の作品の仕込みもしないといけないので、今はその準備に取りかかっています。

そんな松本に、ときどき『応援』が来ます。

バッド(下向き矢印)むぎ君です。
7/1松本とむぎ君
こいつが来ると、膝でまったりしだすので、仕事になりません…。ふらふら
…あんまり飼い主に甘えたりはしないむぎ君ですが、やっぱり時々さみしくなるみたいです。

バッド(下向き矢印)久しぶりのミルミル。(クリックで拡大)
7/1ミルミル
あんまり登場しないミルですが、元気ですexclamation
(黒猫なので、うまく写真が撮れないんです…)
外のお昼寝場所だった、もと木工場の作業場に、ミルが入れなくなってしばらく経ちますが…。
めげずに、新しいくつろぎ場所を見つけているみたいです。
ほとんど外にいるんですよ。

バッド(下向き矢印)お昼寝うり坊。(クリックで拡大)
7/1うり坊

バッド(下向き矢印)むぎ君は、相変わらずカゴ好きです。
7/1カゴの中のむぎ君。

さて、積年(といってもうり坊が来た去年の9月から)のライバル、むぎ君とうり坊ですが…。
仲良く、とまではいきませんが、一緒に草を食べたり追いかけっこしたりと、微妙な間を保ちつつも、もう険悪ムードはなくなってきているんですよexclamation


バッド(下向き矢印)今日あった、二匹の微妙なニアミス。(クリックで拡大)
むぎとうり坊の一コマ


…今回の、飼い主が不在中の1週間以上もの間、ずーーっと3匹同じ部屋(4畳半)でいたんですよ。(今年1月の出張の時は、うり坊をいじめる、むぎ君だけ独房で過ごしていましたあせあせ(飛び散る汗)
なので、今回は一緒にいてくれて良かったです。

さて、工房の仕事の方ですが、いろいろ片づけや次回のもの作りのだんどりをしています…。そろそろ、漆の仕事に取りかかれるかな?
1週間以上も、工房を空けていたので仕事場の調子が戻るのには少し時間が要るんです。(それに、木地の発注や他の方にお願いする仕事は、先に頼んでおかないといけませんしね)

なかなかゆっくりする時間は、ないです。たらーっ(汗)
でも、お仕事があるのは、とってもありがたいです… いい仕事になるよう、がんばりたいと思います。


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posted by 宮崎佐和子 at 22:56| Comment(4) | TrackBack(0) | ■ 工房のネコ

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