本当に今年一番の夏日だったみたいですね

あまりの暑さにまいってしまいましたが… これからもっともっと暑くなるんですよね。


さて、時々お客様などから「漆を塗るのに『いい時期』ってあるんですか?』とご質問を受ける時がよくあります。
ずばり『この時期』がいいっていうのは難しいのですが…。でも暑すぎても寒すぎても、仕事はやりづらいかもしれません。
漆を塗って乾かす時には『室(むろ)』と呼ぶものを使います。漆を「乾かす(というよりも固化)」には、適度な温度と湿度が必要なのですが、その温度と湿度を保つ囲われた空間を作り出すのが『室』で、多くは木材などを使って作られます。


松本の仕事部屋にあるのですが、工房に来られた方はきっと目にされていると思います。
この『室』は、松本の父の師匠からいただいたもので、その方の名前にちなんで『吉川室』と呼んでいます。上下で2段になっていて、上を『湿し室 ※水を打っている室』に下を『から室 ※水を打っていない室』にして使っています。

引き戸になっています。
中を開けてみると…。
中を開けてみると…。


めんぱシリーズがとっても好評だったので、秋〜年末にかけての作品展の仕込みなんですね。^^
この室はこうしたうつわなどの、小間物専用です。
小間物の固め、中塗りまでをたいがいここで仕事をします。(家具などの大きいもの、上塗りは別の専用『室』を使います)
『室』は、温度・湿度管理がとても大事です。(繊細な仕事ほど、シビアになります)また『室』によってはクセがあったりするので、それも見越して仕事をします。
よく使う『室』ほど、なじんでいい仕事をしてくれるような気がします。
この『吉川室』はほぼ毎日使っているので、相棒のようなものですね…。本当に欠かせない存在です。
(なんとこの『室』は、分解可能なんです。だから、移動させることができるんですね)
松本の父も吉川師匠も故人となりましたが…。
道具は今も現役で活躍中です。
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「野性味が抜けて、飼い猫になったなあ〜」と松本と話をすることしきりです。 ※うり坊の野良猫時代
うっちゃんの体脂肪率は、確実に上がっています。笑
さて、こう暑いと、可愛くてもネコさんは暑苦しいです。…でも、どんなに暑くてもうり坊はあったかい体をスリスリしてくるし、ミルは私の枕元で寝ようとします。ネコって暑さはあまり感じないのかな?
今晩は暑苦しくないことを願います。
