ここしばらく、漆の苗のことを書いてきました。
その苗木たちは大きくなって、漆の樹液を採られるとこんなうつわになることができます。
和うるしの器展
会期/3月25日(水)〜31日(火)
会場/大丸 福岡天神店 本館6階
特選和食器売場
めんぱ弁当箱、お茶セット、丸重箱、椀、箸、スプーン、装身具等を展示販売いたします。
※会期中は松本が会場で実演をしております。
****************************************
九州での催事は久しぶりですね。
工房で選んだ、最高品質の国産漆だけをつかって無溶剤でていねいに仕上げたうつわたちが一同に並びます。
ちょうど桜が満開になる時期での作品展です。どうぞ、お気軽に足を運んでくださいませ。^^
2009年03月21日
2009年03月20日
■灸まん美術館に行ってきました。
今日から世間は三連休なんですね。
とってもよいお天気で、花粉症の方には辛そうですが… ;;
松本と私と弟子の芝吹の三人で、灸まん美術館さんの展示会をみに行ってまいりました。
こちらでは、いま漆の展示会を二つ開催中です。
特別展の「うるしの美 磯井正美賞展」は三回目を迎えて、地元ではだいぶ定着した感があります。^^ ※去年の開会式の様子
それで、今回の楽しみはすっかりうるし掻き友となった?臼杵さんの個展です。※臼杵春芳 木と漆展
実は、今まで臼杵さんの作品はあまり見たことがなく…(「壷家人 イージアレン」さんの内装(テーブル)や雑誌をみたくらいです)楽しみにしていました。

会場には、うつわのほかに椅子などの家具がいろいろ並んで、ちょっとしたショールームのようになっていました
(作り主にお願いして、椅子に座らせてもらう弟子です)
臼杵さんならではの浄法寺の漆の掻きがら(漆を採って伐採した木)や中国(畢節)のうるし掻き道具など、プロおたく根性がうかがえる展示もあります。
臼杵さんが京都で自分で採られた漆で塗ったお椀もみることができました。
あっ、こんなものもありましたよ。
浄法寺産で香川で育てているものだそうです。
うちの子たちよりも、育ちが早いです。もう赤い芽が出ています。(樹形の特長は、すでにうちの浄法寺産木とそっくりでかわいいと思いました)
そしてこんな変わったものも…。

この日は、今年の磯井正美賞展も鑑賞して楽しかったです。こんなにさまざまな方向性の漆の表現が一度に見られるのはそうないなあと思いました。会期中にぜひごらんになってはいかがでしょうか。^^ 臼杵春芳 木と漆展は3月24日(火)まで、磯井正美賞展は4月12日(日)まで開催です。
とってもよいお天気で、花粉症の方には辛そうですが… ;;
松本と私と弟子の芝吹の三人で、灸まん美術館さんの展示会をみに行ってまいりました。
こちらでは、いま漆の展示会を二つ開催中です。
特別展の「うるしの美 磯井正美賞展」は三回目を迎えて、地元ではだいぶ定着した感があります。^^ ※去年の開会式の様子
それで、今回の楽しみはすっかりうるし掻き友となった?臼杵さんの個展です。※臼杵春芳 木と漆展
実は、今まで臼杵さんの作品はあまり見たことがなく…(「壷家人 イージアレン」さんの内装(テーブル)や雑誌をみたくらいです)楽しみにしていました。

会場には、うつわのほかに椅子などの家具がいろいろ並んで、ちょっとしたショールームのようになっていました

臼杵さんならではの浄法寺の漆の掻きがら(漆を採って伐採した木)や中国(畢節)のうるし掻き道具など、プロおたく根性がうかがえる展示もあります。
臼杵さんが京都で自分で採られた漆で塗ったお椀もみることができました。


浄法寺産で香川で育てているものだそうです。
うちの子たちよりも、育ちが早いです。もう赤い芽が出ています。(樹形の特長は、すでにうちの浄法寺産木とそっくりでかわいいと思いました)


漆の木でひいたお椀木地です。
横木取りでちょっと変形しておもしろいかな〜。
横木取りでちょっと変形しておもしろいかな〜。
この日は、今年の磯井正美賞展も鑑賞して楽しかったです。こんなにさまざまな方向性の漆の表現が一度に見られるのはそうないなあと思いました。会期中にぜひごらんになってはいかがでしょうか。^^ 臼杵春芳 木と漆展は3月24日(火)まで、磯井正美賞展は4月12日(日)まで開催です。
2009年03月19日
■環境の違うウルシの比較。
素材って大事です。
当たり前なんですが、やっぱり「漆芸」には、漆が欠かせません。
でもこの「漆」というものはたいへんデリケートな素材でして… ウルシノキ由来の天然の植物樹脂なのですが、その時々の状態によって、立場や位置づけもめまぐるしく変わります。
木から生まれるので、樹液を生産した時は特用林産物ですし、流通する時は塗料としてあつかわれるでしょう。塗って仕上がると工芸品になったります。
そう考えると、とても不思議なものですね
さて、工房ではその「素材としての漆」を追求しているので、漆の木の育成はだいじな仕事の一つです。
先日、3年越しの苗(徳島産)をやっとに移植したところ。(その時の記事)
実は、その移植した苗を何本か工房に持ち帰っているんですよ。
これが、田んぼで3年間育った徳島産の漆苗です。

この子たちはあまりにも大きくなりすぎて…。
ちゃんとひげ根が生えるまで、工房で毎日めんどうを見ることにしました。(ひげ根がなくって太い根っこしかないままで移植すると枯れてしまいます)
で、はるばる高松市から善通寺市に運ばれてきたこの木たちにも、ちゃんと春が訪れています。^^
少し芽がふくらみかけた状態です。
そうそう、この田んぼで大きくした徳島産の漆の苗木ですが、いつもこの日記でご紹介している、工房の庭の漆の木と同じ株なんですよ。
もう少し詳しく言うと、同じ木の根っこから派生した兄弟で、遺伝子も同じです。(徳島には現地の漆かきさんが気に入って残している木があるのです)
岩手の漆の木とは、品種が違うようです。
工房では、地元産の漆の木を増やしています。
で、この「兄弟」と思われる工房の漆の木たちですが、育っている環境が違うので漆の芽の様子がぜんぜん違っています。
工房の庭で育った漆の木のほう。

上の栄養たっぷり田んぼ育ちのほうは、頭がすごくでっかくコテコテに太って芽も大きくむぎゅむぎゅ〜っとしているんですが…。
やせた庭土育ちの工房の庭のほうは、すらーっとして芽の数もまばらです。
別々に生えているので、二つ並べられないのが残念です。;;
左が田んぼ育ち、右がやせた庭土育ちです。


兄弟の命運?はこんなに分かれるものですね…。
左のほうは、今年の秋頃に五色台の漆畑に移植して、将来うるしを採られるために大きくなります。こんな幼いのにムッチリした姿を見ると、将来いい漆がたっぷり出そうで期待してしまいます。
ちなみに…。
こちらは、浄法寺産の漆の木(実生)です。

当たり前なんですが、やっぱり「漆芸」には、漆が欠かせません。
でもこの「漆」というものはたいへんデリケートな素材でして… ウルシノキ由来の天然の植物樹脂なのですが、その時々の状態によって、立場や位置づけもめまぐるしく変わります。
木から生まれるので、樹液を生産した時は特用林産物ですし、流通する時は塗料としてあつかわれるでしょう。塗って仕上がると工芸品になったります。
そう考えると、とても不思議なものですね

さて、工房ではその「素材としての漆」を追求しているので、漆の木の育成はだいじな仕事の一つです。
先日、3年越しの苗(徳島産)をやっとに移植したところ。(その時の記事)
実は、その移植した苗を何本か工房に持ち帰っているんですよ。


この子たちはあまりにも大きくなりすぎて…。

ちゃんとひげ根が生えるまで、工房で毎日めんどうを見ることにしました。(ひげ根がなくって太い根っこしかないままで移植すると枯れてしまいます)
で、はるばる高松市から善通寺市に運ばれてきたこの木たちにも、ちゃんと春が訪れています。^^

そうそう、この田んぼで大きくした徳島産の漆の苗木ですが、いつもこの日記でご紹介している、工房の庭の漆の木と同じ株なんですよ。
もう少し詳しく言うと、同じ木の根っこから派生した兄弟で、遺伝子も同じです。(徳島には現地の漆かきさんが気に入って残している木があるのです)
岩手の漆の木とは、品種が違うようです。
工房では、地元産の漆の木を増やしています。
で、この「兄弟」と思われる工房の漆の木たちですが、育っている環境が違うので漆の芽の様子がぜんぜん違っています。


細くてあっさりしています。
上の栄養たっぷり田んぼ育ちのほうは、頭がすごくでっかくコテコテに太って芽も大きくむぎゅむぎゅ〜っとしているんですが…。
やせた庭土育ちの工房の庭のほうは、すらーっとして芽の数もまばらです。
別々に生えているので、二つ並べられないのが残念です。;;
左が田んぼ育ち、右がやせた庭土育ちです。


兄弟の命運?はこんなに分かれるものですね…。
左のほうは、今年の秋頃に五色台の漆畑に移植して、将来うるしを採られるために大きくなります。こんな幼いのにムッチリした姿を見ると、将来いい漆がたっぷり出そうで期待してしまいます。

ちなみに…。
こちらは、浄法寺産の漆の木(実生)です。

どことなく、また顔つきが違うでしょ?
工房で種から育てた、思い入れのある木です。
工房で種から育てた、思い入れのある木です。

2009年03月18日
■工房の猫たちの春。
ここしばらく暑いくらい暖かい日が続いています。
猫たちも季節の変化を感じて、ソワソワしているみたいです。
裏庭の漆の木のところに、ミル発見。

この塀の上でよくくつろいでいます。
また、ほかの猫もやってきて、ミルと並んでいることもあるんですよ。(うり坊もそんな野良猫の1匹でした)
久しぶりに、ミルのブレていない写真が撮れました!


工房に、新しいお弟子さんが日中ずっといるようになったので、人見知りするミルは怖がって、ずっとお外で過ごすようになりました。
早く慣れてくれるといいな…。


…そろそろミルがカナヘビとかを捕まえてくる季節ですね。
お外に出られないむぎ君も春を感じているみたいです。


ちなみに去年の夏のむぎの姿…。

でも、やせてから、むぎは少し変わりました。
高い所にもわりと登るようになったし、ちょっと行動派になったように感じます。(今までは満腹の雄ライオンのごとく一日中過ごしていたんですが)
でもやせてよかったです。
もう、いつ獣医さんに体重を量られても大丈夫です!
そんなむぎ君ですが…。

日だまりを転がりすぎて、お香立てにしている容器を倒していました… ;;。

猫たちも季節の変化を感じて、ソワソワしているみたいです。


この塀の上でよくくつろいでいます。
また、ほかの猫もやってきて、ミルと並んでいることもあるんですよ。(うり坊もそんな野良猫の1匹でした)



工房に、新しいお弟子さんが日中ずっといるようになったので、人見知りするミルは怖がって、ずっとお外で過ごすようになりました。

早く慣れてくれるといいな…。


…そろそろミルがカナヘビとかを捕まえてくる季節ですね。




日だまりの中で、転げまわってる…。
ほんと、むぎはすっかりやせました。
ほんと、むぎはすっかりやせました。


うわっ、ふとっ 
とっても暑苦しいです ;;

とっても暑苦しいです ;;
でも、やせてから、むぎは少し変わりました。
高い所にもわりと登るようになったし、ちょっと行動派になったように感じます。(今までは満腹の雄ライオンのごとく一日中過ごしていたんですが)
でもやせてよかったです。
もう、いつ獣医さんに体重を量られても大丈夫です!
そんなむぎ君ですが…。

日だまりを転がりすぎて、お香立てにしている容器を倒していました… ;;。
2009年03月17日
■新しく作業用の机を作り付けました。
さて、今日は新しくきた弟子の使う「作業机」を工房内に作り付けました。ちゃんと採寸して、スペースにぴったりになるように自作するんですよ。

材料はあらかじめ買っていたので、午前中は刻み(材木のカット)をしました。そして午後は組み立ててです。

簡単な作りなので、そんなに時間はかからなかったんですが、机とライトしかないので、まだまだそろえるものはいっぱいあります。机に合せた椅子、卓上のミニ漆室、キャスター、定盤にするガラス板など…。
(工房では定盤はガラスです。動かせるし、漆が乾いてこびりついても刃物でさっと剥がせて便利です)
自分の場所があるというのは、大事ですよね。^^


今まで、他の人が来て作業をする場所なんてなかったので、環境を整えるだけでなかなかの仕事です。
でも、一応机が組めたので、なんだかそれらしくなりましたね。
あしたは、椅子をあつらえることになるかと思います。

材料はあらかじめ買っていたので、午前中は刻み(材木のカット)をしました。そして午後は組み立ててです。

あ、だいたいできたみたいです。
簡単な作りなので、そんなに時間はかからなかったんですが、机とライトしかないので、まだまだそろえるものはいっぱいあります。机に合せた椅子、卓上のミニ漆室、キャスター、定盤にするガラス板など…。
(工房では定盤はガラスです。動かせるし、漆が乾いてこびりついても刃物でさっと剥がせて便利です)
自分の場所があるというのは、大事ですよね。^^

先日はこんなだったところが…
↓
↓

今日はこんな風景になりました
(椅子は松本のですが…)

(椅子は松本のですが…)
今まで、他の人が来て作業をする場所なんてなかったので、環境を整えるだけでなかなかの仕事です。
でも、一応机が組めたので、なんだかそれらしくなりましたね。

あしたは、椅子をあつらえることになるかと思います。
2009年03月16日
■木地固めしたうつわの様子です。
今日もいいお天気でしたね。
お庭のモクレン一気に開き切ってしまいました。
さて松本と弟子は、この年にできた漆の種の「脱ロウ」を午前中にすませて、午後は新しい机の材料やらを買いに出かけました。
で、前回いろいろ木地固めをしたうつわたちの様子をご紹介します。^^
スプーン木地たち。

固めをしただけですが、ちょっと雰囲気が出てきたかな。
めんぱの木地いろいろ。

あまりにも数が多いので、上塗り用の回転室の中に置いています。この回転室、3畳くらいあるのでけっこうたくさん入ります。
今、小判型お弁当箱の小の完成品が品切れなので「はやく出来ないかな」と思って見ています。(まだ木地固めしかしていないので、ゴールまでまだまだですが…;;)
フリーカップの山たち。

これも、上のめんぱとおなじく最初の木地固めをしたばかりの状態です。
漆の仕事って完成まで一気にできないし、一個一個手がかかったりするので早く欲しいとき(納期がせまってたりとか)はちょっとやきもきしたりすることも。
が、続けてちゃんと仕事を重ねていると意外と素直に進んでくれたりします。
あせらずにしっかり進めていきたいと思います。
おまけ。
庭のミントを摘んで飾ってます。
いろんなハーブ(ラベンダー、ローズマリー、イタリアンパセリとか)が生えているので、ときどき摘んで楽しんでます。
このミントはトイレに置いているんですが…。
あっ!よく見るとミノムシさんが…。
ハーブを食べているミノムシなんて初めて見ました。ミノもちゃんとハーブの葉でできているんですよ。かわいい。
お庭のモクレン一気に開き切ってしまいました。
さて松本と弟子は、この年にできた漆の種の「脱ロウ」を午前中にすませて、午後は新しい机の材料やらを買いに出かけました。
で、前回いろいろ木地固めをしたうつわたちの様子をご紹介します。^^


固めをしただけですが、ちょっと雰囲気が出てきたかな。


あまりにも数が多いので、上塗り用の回転室の中に置いています。この回転室、3畳くらいあるのでけっこうたくさん入ります。
今、小判型お弁当箱の小の完成品が品切れなので「はやく出来ないかな」と思って見ています。(まだ木地固めしかしていないので、ゴールまでまだまだですが…;;)


これも、上のめんぱとおなじく最初の木地固めをしたばかりの状態です。
漆の仕事って完成まで一気にできないし、一個一個手がかかったりするので早く欲しいとき(納期がせまってたりとか)はちょっとやきもきしたりすることも。

が、続けてちゃんと仕事を重ねていると意外と素直に進んでくれたりします。
あせらずにしっかり進めていきたいと思います。

庭のミントを摘んで飾ってます。

このミントはトイレに置いているんですが…。


2009年03月15日
■漆の苗を移植しました。
思い起こせば、3年前のこと…。
高松市内の田んぼに、漆の根を分根していたものが、実はあったりしました。
当時の様子です。
しかし… いつの間にか十分すぎるほど大きくなっていたので「いつかちゃんと五色台の漆畑を植えなきゃ!」と思っていたのですが、そのタイミングを逃して、苗がずっとそのままになってました…。
ずーっと気になっていたのですが。
新しく来た弟子がやる気まんまんなので、この機会に実習がてら苗木を五色台の畑に移植しました。
3年前に、15センチくらいの根っこを植えたものが、もうこんなになっているんですよ。

こんなに太くなってます!

田んぼの土が肥えているので、苗木もよく肥えているみたいです。ちゃんと早く移植してやれば、もっと大きくなっていただろうな。
で、松本がシャベルで漆の苗木を掘り起こしました。

大きくなりすぎて、根が張っているので掘り出すのも一苦労…。

何かの幼虫を発見。
なんとか掘り出したものの、上だけでなく、根っこも大きくなりすぎていました。

ひげ根がほとんどない状態で、いきなり移植は難しそう…。
なので、今回は五色台の漆畑に「仮植え」しておくことにしました。そうしてまず移植可能になるまで、新しいひげ根を充分育てる方がいちばんよさそうです。
今からお引越しする苗木たちです。今から山へ!


この田んぼから、苗木は姿を消してしまいました。
でも、これで終わりじゃないんですよ。^^
今回、苗木を取り出したことで、この土地にたくさん切断された根っこが残りました。その切られた根っこから、新しい芽が出ていっぱい苗木が自然に出来るのです。
(そうです、漆の木は切ると増えるのです…恐るべし)
それでは、苗木たちの新しいお引越し先へ行きます。
五色台の畑です。(先日の写真)

新しく来た苗木たちは、この土地に仮植えしてなじんでもらいます。根が張りすぎて、太い根っこだけに短く切断された状態なので、そのまま本植えすると枯れてしまうのですね。
ここで休んで、新しく元気な細い根っこを十分出してもらいます。
松本の指導のもと、新弟子が意気揚々と?仮植えします。


さて、この仮植えしたばかりの苗木たちは、半年もすれば根っこが伸びていると思います。
なので、秋にちゃんと植え直してやろうかな、と考えています。
ずっと気になっていたので、ほんと良かった
(同志が増えるのって、うれしいですね)
これからも、今まで忙しくてできなかったことを彼女にやってもらって、漆のことを学んでもらおうと思います。
高松市内の田んぼに、漆の根を分根していたものが、実はあったりしました。


しかし… いつの間にか十分すぎるほど大きくなっていたので「いつかちゃんと五色台の漆畑を植えなきゃ!」と思っていたのですが、そのタイミングを逃して、苗がずっとそのままになってました…。
ずーっと気になっていたのですが。

新しく来た弟子がやる気まんまんなので、この機会に実習がてら苗木を五色台の畑に移植しました。


もう「苗」じゃなくて「木」になってますね。;;


田んぼの土が肥えているので、苗木もよく肥えているみたいです。ちゃんと早く移植してやれば、もっと大きくなっていただろうな。


大きくなりすぎて、根が張っているので掘り出すのも一苦労…。

何かの幼虫を発見。
なんとか掘り出したものの、上だけでなく、根っこも大きくなりすぎていました。

ひげ根がほとんどない状態で、いきなり移植は難しそう…。
なので、今回は五色台の漆畑に「仮植え」しておくことにしました。そうしてまず移植可能になるまで、新しいひげ根を充分育てる方がいちばんよさそうです。



3年間、苗木を育ててくれた田んぼ。
この田んぼから、苗木は姿を消してしまいました。
でも、これで終わりじゃないんですよ。^^
今回、苗木を取り出したことで、この土地にたくさん切断された根っこが残りました。その切られた根っこから、新しい芽が出ていっぱい苗木が自然に出来るのです。
(そうです、漆の木は切ると増えるのです…恐るべし)
それでは、苗木たちの新しいお引越し先へ行きます。



先輩の木はもっと大きいです。
新しく来た苗木たちは、この土地に仮植えしてなじんでもらいます。根が張りすぎて、太い根っこだけに短く切断された状態なので、そのまま本植えすると枯れてしまうのですね。
ここで休んで、新しく元気な細い根っこを十分出してもらいます。



あれっ、この苗木は細いかな?と
思ってたら、田んぼから勝手に生えた
2番手3番手の兄弟苗なんだとか…;;
思ってたら、田んぼから勝手に生えた
2番手3番手の兄弟苗なんだとか…;;
さて、この仮植えしたばかりの苗木たちは、半年もすれば根っこが伸びていると思います。
なので、秋にちゃんと植え直してやろうかな、と考えています。
ずっと気になっていたので、ほんと良かった

(同志が増えるのって、うれしいですね)
これからも、今まで忙しくてできなかったことを彼女にやってもらって、漆のことを学んでもらおうと思います。
2009年03月14日
■臼杵さんの個展のお知らせ。
京都在住の木工家、臼杵春芳さんが、今月灸まんギャラリーにて個展をされますので、ご紹介いたします。^^

臼杵春芳 木と漆展
日時/3月20日(金)〜24日(火) 9時〜17時
場所/灸まん美術館 灸まんギャラリー
香川県善通寺市大麻町338
電話/0877-75-3000
臼杵さんといえば…
浄法寺へ漆掻き研修に行かれたり、中国へ漆かきを見に行ったりと、なかなかユニークでパワフルな作家さんです。昨年は地道に探して京都近郊で漆の木を見つけて漆かきもされていたのです。

京都北山で漆を採る臼杵さん。
上のお椀はこの漆を使っているそうです。
今回はそのお話もたっぷり聞けそうです
灸まん美術館さんは、ちょうど特別展の「うるしの美 磯井正美賞展」も開催中です。この期間は、うるし尽くしの見応えのある催事が重なりますので、ぜひあわせてごらんくださいね。
私たちも、もちろん見に行きます!

臼杵春芳 木と漆展
日時/3月20日(金)〜24日(火) 9時〜17時
場所/灸まん美術館 灸まんギャラリー
香川県善通寺市大麻町338
電話/0877-75-3000
臼杵さんといえば…
浄法寺へ漆掻き研修に行かれたり、中国へ漆かきを見に行ったりと、なかなかユニークでパワフルな作家さんです。昨年は地道に探して京都近郊で漆の木を見つけて漆かきもされていたのです。

京都北山で漆を採る臼杵さん。
上のお椀はこの漆を使っているそうです。
今回はそのお話もたっぷり聞けそうです

灸まん美術館さんは、ちょうど特別展の「うるしの美 磯井正美賞展」も開催中です。この期間は、うるし尽くしの見応えのある催事が重なりますので、ぜひあわせてごらんくださいね。
私たちも、もちろん見に行きます!
2009年03月13日
■工房に、お弟子さんが来ます。
工房立ち上げから、今年で9年目。
『日本産うるしだけを使う』という強烈なコンセプトで始めて、ずーっと二人で試行錯誤していた “ 和うるし工房あい ” ですが…。
この春から、お弟子さんが来ることになりました。
こんな日が、そんなに早くやって来るなんて…
本当にびっくりしています。
今日は、その子の初出でした。

近いうちに、ちゃんとご紹介しますね。^^
この春に香川県漆芸研究所を修了した女の子です。
彼女には「日本産うるしを使っていく不利な面」を山のようにあげて?いろいろ困らせてみました。それでもこの工房に来たいと言う意志が固かったので、思えば工房も最近かなり仕事が安定してきて、そろそろそんな時期が来たかなあと思い、こういったご縁になりました。
去年の夏ごろからそういう約束をして、少しずつお互い心の準備をしていたのです。
初日は居場所作りです。片付けて机を置く場所を決めました。

お弟子さんには、しばらくは工房に通って慣れてもらって、松本の作ったカリキュラムをこなしていく予定です。
でも彼女には「和うるし工房あい」の仕事(展示会の主となっているラインの生活の器づくり)をやってもらうのではなく、別基軸の仕事を独自に構築していこうと思います。
しかも、ずっと工房でいるのではなくて、3年をめどに独立して漆で自活してもらうつもりです。
私たちの責任重大です。
そして本人も過密カリキュラムでがんばります。

この日記にも、ときどき「弟子日記」を書いてもらうことになると思います。
どうぞ、弟子共々よろしくお願いいたします。(_ _)
『日本産うるしだけを使う』という強烈なコンセプトで始めて、ずーっと二人で試行錯誤していた “ 和うるし工房あい ” ですが…。
この春から、お弟子さんが来ることになりました。
こんな日が、そんなに早くやって来るなんて…
本当にびっくりしています。


まずは、今後の計画の相談です。
近いうちに、ちゃんとご紹介しますね。^^
この春に香川県漆芸研究所を修了した女の子です。
彼女には「日本産うるしを使っていく不利な面」を山のようにあげて?いろいろ困らせてみました。それでもこの工房に来たいと言う意志が固かったので、思えば工房も最近かなり仕事が安定してきて、そろそろそんな時期が来たかなあと思い、こういったご縁になりました。
去年の夏ごろからそういう約束をして、少しずつお互い心の準備をしていたのです。


お弟子さんには、しばらくは工房に通って慣れてもらって、松本の作ったカリキュラムをこなしていく予定です。
でも彼女には「和うるし工房あい」の仕事(展示会の主となっているラインの生活の器づくり)をやってもらうのではなく、別基軸の仕事を独自に構築していこうと思います。
しかも、ずっと工房でいるのではなくて、3年をめどに独立して漆で自活してもらうつもりです。
私たちの責任重大です。

そして本人も過密カリキュラムでがんばります。

ここに机を置くことが決まったようですよ。
この日記にも、ときどき「弟子日記」を書いてもらうことになると思います。
どうぞ、弟子共々よろしくお願いいたします。(_ _)
■磯井正美賞展のお知らせ。
明日から、灸まん美術館で「磯井正美賞展」が始まります。
香川県漆芸研究所の若手修了生による、個性ある力作をぜひ見て下さると嬉しく思います。^^
(出品者)
松本 和明・森 安史・松本 光太・鵜飼 敏伸・三木 啓樂・
上田 康子・佐々木 雅子・戸田 友行・竹内 義浩・戸田 史子・
池田 朝重・今門 直人・宮崎 佐和子・菅野 かおり・三谷 江里佳・宮城 壮一郎・岸野 輝仁・綱 直紀・川田 勉・安藤 源一郎・
岩澤 佳代子・楠 里織・清水 小有里・弘田 由・大西 章寛・
桐原 絵梨子・藤原 瑞恵・赤星 章子・池内 容子・中田 可奈子・
佐藤 真紀子・野島 華恵・加藤 友里・坂本 征志・下園 悠子・
鈴木 元子・中田 陽平・志宇知 恵理子・薮内 江美・小笠原 幹・
熊谷 朗子・中山 秀斗・山本 舞・漆原 早奈恵・山下 亨人
■うるしの美 磯井正美賞展
■灸まん美術館 香川県善通寺市大麻町338
■2009年3月15日〜4月12日 午前9時〜午後5時
(休/水曜日、祝祭日は除く)
灸まん美術館
香川県漆芸研究所の若手修了生による、個性ある力作をぜひ見て下さると嬉しく思います。^^
(出品者)
松本 和明・森 安史・松本 光太・鵜飼 敏伸・三木 啓樂・
上田 康子・佐々木 雅子・戸田 友行・竹内 義浩・戸田 史子・
池田 朝重・今門 直人・宮崎 佐和子・菅野 かおり・三谷 江里佳・宮城 壮一郎・岸野 輝仁・綱 直紀・川田 勉・安藤 源一郎・
岩澤 佳代子・楠 里織・清水 小有里・弘田 由・大西 章寛・
桐原 絵梨子・藤原 瑞恵・赤星 章子・池内 容子・中田 可奈子・
佐藤 真紀子・野島 華恵・加藤 友里・坂本 征志・下園 悠子・
鈴木 元子・中田 陽平・志宇知 恵理子・薮内 江美・小笠原 幹・
熊谷 朗子・中山 秀斗・山本 舞・漆原 早奈恵・山下 亨人
■うるしの美 磯井正美賞展
■灸まん美術館 香川県善通寺市大麻町338
■2009年3月15日〜4月12日 午前9時〜午後5時
(休/水曜日、祝祭日は除く)
灸まん美術館
