2009年05月31日

■明日は、作品展の搬入です。

いよいよ、明日はそごう千葉店さんに入って、作品の展示の準備をします。
今日は、荷物を会場に送り込みました。
新しく仕上った、人気のフリーカップ類たちを一個ずつ検品してきれいに拭き上げて薄葉紙につつんでいきます。

5_31_kenpin_1_.jpg
けっこうたくさんありますね。;;

今まで、ご縁があって各地で作品展をさせていただきましたが… 千葉県は初めてですexclamation(四国からだと、東京よりも遠いんですよね)
荷物に何か起こらないよう、しっかりと梱包しました。

5_31_kenpin_2_.jpg
塗り上がりが良くない物をはねていきます。


さてさて、今回のフリーカップたちですが…。
ちょっと上塗りの漆を変えています。

今までは、大森俊三さんの2004〜2005年の盛りの精製漆、というエリート漆ぴかぴか(新しい)を使っていたんですが、今回はちょっと趣向を変えております。

バッド(下向き矢印)数日前の、漆室で安静中のフリーカップ。
5_31_hurika_.jpg

…さて、今回の上塗りの漆はといいますと…。
どれも大森俊三さんの漆ではあるんですけど、末辺の精製漆とか、生漆とか、そのほかいろいろな時期の漆を使ってみたらしいです。
なので、新作のフリ−カップ類は、微妙な塗膜の表情の違いが楽しめて会場で並ぶとちょっとおもしろいかもしれませんね。ムード

posted by 宮崎佐和子 at 18:34| Comment(0) | TrackBack(0) | ■ 工房の仕事

2009年05月30日

■黒蝶真珠と漆。

わたくしごとで恐縮ですが…。
少し前、ずっと前から欲しいなあと思っていた、黒蝶真珠のフォーマルネックレスを買っていました。
黒蝶真珠7
写真には写っていませんが、同色のピアスもあります。

真珠…きれいですね。好きです。
以前も書いていますが、真珠の輝きと漆の輝きって似ていると思います。とても惹かれる輝きです。ぴかぴか(新しい)

バッド(下向き矢印)クリックで写真が大きく拡大します。
黒蝶真珠
私の黒蝶真珠は、色は干渉色のほとんどないブルーブラック。トップは12ミリ近いかなりの大珠、サイズグラデーションで末の真珠は8ミリ。43珠で長さは45センチです。

黒蝶真珠のフォーマルなんて、何十万お品によっては何百万もするような大変な高級品なんですが、最近は円高でかなりの良品がうんとお求めやすい価格で出るようになりました。(以前、某番組でとある大統領夫人がそれはそれはみごとな、径17ミリくらい?の超巨大な、しかも粒ぞろいの黒蝶真珠のネックレスを身に着けてらっしゃったことをふと思い出しました。きっとすごいんでしょうね)
私が買ったのは、フォーマル専用の黒真珠卸店さんです。
南洋真珠らしい大きめの珠、形もバロックでなくラウンド〜セミラウンド系と好条件で、予算内のお品だったので決めました。
松本は黒蝶真珠らしいグリーンカラーの干渉色いっぱいのが良かったらしいんですが…(たしかに干渉色ってキレイなんです)
でも、実際に身につけることを考えると、孔雀色って勇気要りますしやっぱり人を選ぶ色じゃないかなあ、と。;;
で、一番無難な色にしてしまいました。

これらの写真は、買った当初にいくつか撮ったもので「またゆっくり綺麗な写真を撮ろう」と思っていたところ、カメラが故障してしまいました。あせあせ(飛び散る汗)
なので、とりあえずある写真でアップしてしまいます。

バッド(下向き矢印)センター付近の珠。
黒蝶真珠2

黒蝶真珠3
う〜ん、やっぱり漆の塗膜の輝きに似ている…。


黒蝶真珠はタヒチ真珠とも言われますね。
日本ではなく、温かい南の海で養殖されます。この「黒蝶真珠」の貝殻は、大変美しくて古来から「螺鈿」という蒔絵の素材として使われていました。

バッド(下向き矢印)工房で仕入れた黒蝶貝の原貝です。(素材大好き)
2/7 黒蝶貝の原貝2
バッド(下向き矢印)ちなみに…こちらはあこや原貝です。
5/21あこや原貝
愛媛県宇和島のあこや貝です。
比べると日本のあこやは華奢で小さい!です。

あこや真珠の美しさは、南洋真珠と少し異なるような気がします。清楚な美、連なった連携の美というか…
あこや真珠は、しみ抜き、調色に大変力を入れていて、素のままのナチュラルな珠が市場に出ることはたいへん少ないそうです。(きっと企業秘密の多い部分ですね)
最近は、バロックのあこや、ブルーやイエローの色も人気が出ているみたいですが、やはり粒ぞろいのピシッと整ったホワイトピンクのあこやフォーマルがいつか欲しいものです。(できれば花珠)
※宇和島のあこや養殖場のレポ

黒蝶真珠4
さて、ネックレスの仕上げにはいろいろタイプがあるみたいです。最近はシリコンクッションを珠と珠の間に挟んだものも人気があるようなんですが…。
これは絹糸によるオールノッチ連装。珠を一個ずつキッチリ結んだもので、糸が切れても珠がバラバラとこぼれないようになっています。(昔のドラマの演出でありがちでしたね。;;)
とにかく、今は南洋真珠はお買い得と言えます。

バッド(下向き矢印)さて、珠の中で一個だけ干渉色が少し入っている子があります。
黒蝶真珠5
ボワッと赤い色がさしてます。

     バッド(下向き矢印)ちなみにこれが原貝の真珠層。
2/7 黒蝶貝の原貝の真珠層の輝き
きれい…干渉色たっぷりです。

黒蝶真珠6
ここはすその珠でえくぼが多い部分です。


有機物のジュエリーは、やはり人肌を思うようなあたたかみや柔らかさ、母性を感じるような気がします。
きっと漆の魅力も、通じるものがあるのでしょうね。

posted by 宮崎佐和子 at 21:49| Comment(2) | TrackBack(0) |   思うこと

2009年05月29日

■千葉市での作品展のお知らせ。

5_29_hurika.jpg


和うるしの器展
会期/6月2日(火)〜10日(火)
会場/そごう千葉店7階 特選和食器 


****************************************

ご案内が少し遅くなりました。;;
来月早々に、千葉県のそごうさんで作品展があります。^^
工房で選んだ、最高品質の国産漆だけをつかって無溶剤でていねいに仕上げたうつわたちが一同に並びます。(めんぱ弁当箱、お茶セット、丸重箱、椀、人気のフリーカップなどなど)
ほか、お箸やスプーン、ちょっとした漆のアクセサリーも。

さてさて、千葉県での作品展は、初めてです。今まで、和うるしの器に興味がおありで東京まで足を運べなかった方、ぜひお越し下さいませ。
今回は、会期中は松本が会場でおります。
お気軽に、いろいろご相談くださいね。

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posted by 宮崎佐和子 at 19:36| Comment(0) | TrackBack(0) | ■ お知らせ

2009年05月28日

■帯留の裏を中塗りしています。

こんにちは、弟子の芝吹です。
近所の中学校が運動会の練習をしています。音楽と先生の拡声器が聞こえてきて、自分が子供の頃とさほどかわらない雰囲気なのが、おもしろいなと思います。

さて、最近の作業は、帯留めの裏の中塗りをしました。

バッド(下向き矢印)塗って、湿し室入れてから3日後の様子です。
P1050594.jpg


バッド(下向き矢印)大体乾きましたが、左手前の一部だけ乾いていません。
P1050595.jpg

このまま湿し室に入れて様子を見ています。一週間はここに入れているのですが、なかなか乾き切りません。ここで乾いてないと塗り直しかなあ。

手作り「つく棒」の調子はまあまあ(?)という感じでした。もっとたくさん使うと、改良点ひらめきも見えてくると思います。

ありがとうございました。

* * * * * * * *

宮崎です。
彼女が中塗りしているのは、この梅の花の帯留木地ですね。^^
こうした数センチサイズの小さいものを塗るには、専用の小さなつく棒を用意すると便利です。もちろん、手で持って塗れないことはないかもしれないんですが、つく棒にちゃんとセットしておくと、バランスを見ながら際までキッチリ塗ることができます。
一部分、乾かないところがあるみたいなんですけど、塗り直しの前に「じか室」してみてもいいかもしれませんね。(※じか室…塗面の上に、湿った布等を直接置くこと)

さて、今日は気温があまり上がらない涼しい一日でした。そろそろ梅雨らしい雨空になってほしいと思うこの昨今です。


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posted by 宮崎佐和子 at 21:44| Comment(0) | TrackBack(0) |   弟子の日記

2009年05月27日

■ご注文の茶托が塗りあがりました。

昨日、伊勢丹 相模原店さんでの展示会が終わりました。作品を見てくださった方々、ありがとうございました。ムード

さてさて、松本が少し前から上塗りを進めています。
塗りあがったこまごましたうつわたちは、外の作業部屋の大きな漆室に移動させて、安静にしています。

バッド(下向き矢印)小さいデジカメで撮ったので画質が今ひとつですが…。
5_27_tyataku_1_.jpg
一番上の網に乗っているのは、4寸の茶托です。
左の黒い茶托は、大阪のお客さまにご注文いただいて作ったものです。

※木地が届いた時の様子。


バッド(下向き矢印)アップにしてみます。
5_27_tyataku_2_.jpg
木地はトチ材。ちょっとひと手間かけた
下地をほどこしているんですよ。

この独特の風合いの黒つや消しにしてほしいとのご依頼のお品でした。もうそろそろ、納品できそうですね。^^

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posted by 宮崎佐和子 at 17:00| Comment(0) | TrackBack(0) | ■ 工房の仕事

2009年05月26日

■漆スプーンに金箔を貼ります。

中塗りの終わったスプーン。
材はミズメザクラで、金属のスプーンのように薄くてスタイリッシュな形です。
5_26_supu-n_.jpg

これから表面をやや研磨して、全体に漆をほどこして金箔を貼る予定です。そう、黒っぽい色のスプーンになるんじゃなくて、こんなスプーンにするつもりです。ムード (たっぷり金箔を箔あかしして、準備していました。^^)

* * * * * * * *

さてさてご心配かけている、松本の帯状疱疹ですが…。
疱疹も枯れて、体調もかなり戻ってきています。(本人は見られないので、背中の疱疹の写真を撮って見せてあげました)
身体の表面に出ているのもそうなんですが…
飲み薬もしっかり続けて、内側からちゃんと治しておこうと思います。

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posted by 宮崎佐和子 at 22:22| Comment(2) | TrackBack(0) |   漆のスプーン制作

2009年05月25日

■香川県森林センターの漆の木を見に行きました。

こんにちは、弟子の芝吹です。
香川県森林センターへ漆の木を見に行ってきました。そこには阿波漆の木が植えてあります。3年前に草刈りで一度訪れたことがあるのですが、そのときはまだ苗木程度だったのが大きく成長していてびっくりしました。

バッド(下向き矢印)大きく成長しています。

P1050585.jpg


漆の木だけでなく草も元気に育ってぼうぼうでしたあせあせ(飛び散る汗)

バッド(下向き矢印)葉っぱが生い茂っています。

P1050589.jpg



バッド(下向き矢印)阿波の幹です。大きいのは直径12センチ程ありました。どんな漆がでるかな?

P1050591.jpg



ここの隣には茨城や北海道、吉野など各地の漆の木もありました。成長スピードに違いがあったりと各木々の特徴がどんなものかこれからもっと見ていきたいと思います。たまには草刈りしてあげなくちゃなあ・・たらーっ(汗)

今回もありがとうございました。

* * * * * * * *

宮崎です。
「3年前に草刈り」とは、この時のことですね。
    ↓
※漆の森つくり現地見学会・下草刈りに参加しました。

ここは平成15年の3月、香川県森林センターで、香川県や漆器組合が、漆の森つくり事業を行った時に作った漆畑です。うちの工房からも、いろいろ漆の苗がこの畑にお嫁入りしているんですよ。^^
あれからもう3年も経つんですね〜。
しばらく見なかったのですが、こんなに大きくなっていてビックリです。もう、漆を掻いてもおかしくないくらいです。
そして、草刈りをした当時、研究生1年生だった芝吹も来てくれていたとは。(…改めて写真をよく見ると、青つなぎを着た子がいますね!?)
この時、この事業に関わった人たちは、何かと忙しく過ごしていますが、植えた苗木たちは静かな場所ですくすくと大きくなっているのですね。
これからも見守って行きたいと思います。ムード


posted by 宮崎佐和子 at 22:10| Comment(0) | TrackBack(0) |   弟子の日記

2009年05月24日

■今日のむぎ君。

5_24_MUGI_.jpg
ちょっとヘンな顔のむぎ君です。
(うり坊が前を横切ったから…?)

そうそう、今日、むぎ君がちょっと変わった芸(のようなもの)をするようになりましたexclamation ここしばらく、フードの量を減らしてダイエットしたむぎ君… ご飯食べたさから、特殊能力?が開花しました。
口を塞いだお碗に入ったフードの粒を、蓋の隙き間から手でつかみ出して食べていました。がく〜(落胆した顔) 
でも、う〜ん文章で表現するのはムツカシイです。
また、動画を撮ってお見せしたいと思います。

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posted by 宮崎佐和子 at 22:44| Comment(0) | TrackBack(0) | ■ 工房のネコ

2009年05月23日

■漆のタネがつきました。

今月初旬に今年の漆の花が咲きましたが、もうみずみずしい実をつけていたので、写真を撮りました。
この時の浄法寺産の実生の木の雌花さんです。

バッド(下向き矢印)花が散ったあとに、小さなふくらみが残りました。
 (クリックで写真が拡大します)
5_23_urusi_mi_0_.jpg
5_23_urusi_mi_1_.jpg

今年は虫さんが少なかったけど、ちゃんと中身の入った種だといいな。

そうそう、今日は里山に入る機会があったんですけど、ひさびさにハゼの木を見かけました。ハゼも花が散ったあとで小さな実をつけていました。漆の木とよく間違えられる(というより、漆の木と思われている)だけあって、実もそっくりだな〜とつくづく思いました。

バッド(下向き矢印)ハゼの花が散ったあとです。(クリックで写真が拡大します)
5_23_haze_mi_1_.jpg
5_23_haze_mi_2_jpg.jpg
微妙に感じは違いますけど、やっぱりウルシ科どうし。よく似ていますね。どちらも、実から木蝋がたっぷり採れて、以前は貴重な資源でした。

バッド(下向き矢印)ハゼの木です。ぱっと見はウルシとけっこう似ているなあ。
5_23_haze_.jpg

…私たちは枝を触ってみたりしてしげしげと見てしまいました。でも、皆さんはそんなことはしないで、遠巻きに見てくださいね。;;

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posted by 宮崎佐和子 at 23:59| Comment(0) | TrackBack(0) | ■ 和漆の木について

2009年05月22日

■制作中の帯留の木地を三つ、お見せします。

こんにちは、弟子の芝吹です。
香川県では麦の収穫が始まっています。麦の穂の形はとても魅力的で、麦畑を見ながら自転車をこいでいます。

さて、最近の作業は帯留めを作っています。
3つご紹介します。

バッド(下向き矢印)
うぐいす.jpg


バッド(下向き矢印)
たけのこ.jpg


バッド(下向き矢印)紅葉
もみじ.jpg


3つとも木地固めした後です。
帯留めの本を見本にして彫っているのですが、彫金や象牙など木以外の素材のものも木彫におこしています。細かいところは、ちょっと刃を入れすぎるとぽろっと欠けてしまいますあせあせ(飛び散る汗) まだまだですが、どんどん彫ります手(グー)

ありがとうございました。

* * * * * * * *

宮崎です。
先日、彼女が作っていたつく棒は、こうした数センチ足らずの小さな木地をきれいに塗るために作ったものなのですね。
さて、これらの木地たちは、骨董の帯留のデザインを起こして模刻をしています。こうした先人たちの力作をできるだけ忠実にあらわすのは、大変な勉強になるんですよ。
漆を一度でも施すと、木地に陰影が加わって、雰囲気が出て来ますね。

さてさて、松本の帯状疱疹ですが、飲み薬が効いたのか、今日はだいぶ調子がよくなっていましたよ。ホッ。(ただ薬代が高くてビックリ。診察代とは別に薬代だけで7千円以上かかりましたがく〜(落胆した顔) ←もちろん健康保険使ってですよ〜びっくりら)
何はともあれ、はやく良くなってほしいです。


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posted by 宮崎佐和子 at 23:00| Comment(2) | TrackBack(0) |   弟子の日記
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