この地には、漆生産組合が二つあって(西金うるし生産組合・奥久慈山方漆生産組合)これらの組合の方々が茨城の漆の生産を担ってきました。
そんな今年の春、「奥久慈漆生産組合」の事務局の方からお知らせをいただきました。
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このたび、奥久慈山方漆生産組合は4月29日を持ちまして解散することになりました。 以前よりの格別なお引き立てを頂き誠にありがとうございました。
茨城の漆生産も、生産に携わる方々の高齢化、及び担い手不足に悩んできました。 生産量の減少は日に追って顕著になってきたのが事実でありました。 そんな中で今まで活動を続けてきた茨城の漆生産組合を、もっとより磐石な組織に再編すべく、茨城県農林水産部林政課のご指導もあり、わが奥久慈山方漆生産組合と大子町の西金うるし生産組合を解散し、再編することになりました。
本日4月30日を持ちまして、新たに「奥久慈漆生産組合」を立ち上げる運びとなりましたので、お知らせをさせていただきました。
新組合長は旧奥久慈山方漆生産組合の組合長の木村 新が当たることになりました。
新組合はまだ発足間もないほやほやの組織ではありますが、今後茨城の奥久慈漆の生産活動に力を注ぎ、全国においても恥ずかしくない漆つくりと技術研究に努めてまいります所存であります。
今後ともご指導ご鞭撻をお願い申し上げます。
奥久慈漆生産組合 事務局

設立総会の様子。大子町西金(だいごまちさいがね)
のJR西金駅舎に併設されている大子町立中
央公民館下小川分館において茨城県農林水産
部林政課他の方々をお招きして行ないました。
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わ、そういうことだったのですね!
組合員は総勢15名で漆掻き職人は本業とする人が3名、副業とする人が7名他5名は漆樹の栽培、管理をする方だそうです。
組合員でもある、漆工芸荻房の本間健司さんは、昨年、日本うるし掻き技術保存会の漆かき研修生として岩手県浄法寺町に行って、漆掻き技術をスキルアップされたばかりなんですよ。
↓寄稿してくださった研修報告です。
※本間さん漆掻き研修日記
気候風土にも恵まれた茨城は、よい作物とともによい漆にも恵まれて樹液産地としても発展しました。
東京にもほど近く、近年では漆作家さんによる「壱木呂の会」の活動拠点としても知られるようになってきました。
そんな茨城の仕切り直しと再出発は、たいへん喜ばしい限りです。
今年もたくさん漆の分根をしたそうだし、本間健司さんも漆掻きに燃えているし、若いパワーにも恵まれてとっても楽しみな茨城です。
