工房に木地がいっぱい届いているのを見て、翌日さっそく木地固めをしていましたよ。
届いていた木地→ ※蓋付椀 ※お箸
使う漆の量が多すぎて、表(作業場)に出している下地漆があっという間に切れたので、松本が「よっこらしょ!」と、地下収納庫で保存している漆桶を出していました。


地下から三貫樽を出してきて、空になった一貫樽に移したものです。(三貫樽の方は、でかすぎるのでまた地下に‥)
樽から出したままの漆は、山の作業中の木くずなどが混入しているので、必ず濾して使います。

お茶碗にたっぷり漆を移します。


この日は、漆を樽から4杯出しました。
おかげで、あんなにたくさんあった白木地に、ぜんぶ「木地固め」することができたみたいです。
さて、「木地固め」とは、白木地に一番最初に漆をほどこす作業のことです。家づくりに例えると「基礎」の部分にあたります。見えない部分ですが、大事な仕事の一歩目です。
工房では、溶剤を一切入れない(漆がさらさらなので薄める必要もない)純粋な国産漆を、木地固めからたっぷり木地に吸い込ませているんですよ。


いっぱいあります

十分水を打って、ムレムレの大漆室に入れています。
この漆室は、大物を作るため去年作った外の作業場なんですが、湿度がじゅうぶん高くなるうえにたくさん入るので、とても重宝しています。^^

これまた松本が千葉出張中に、お届けものがありました。
写真の掻きカンナです。松本がオーダーしていたもので、青森県の田子町からやってきました。
なんとも変わった形の刃物ですが、これ、漆掻き道具の一つなんですよ。
またあらためてご紹介したいと思います。
