今日は、ちょっとうれしいことがありましたので、ちょっと日記に書いておこうと思います。
大阪の友人が、先日、ミャンマーに出張に行っていたのですが「おみやげだよ」と勤めているお店の美味しい胡麻と一緒に、漆のものを送ってくださいました。
これが、なかなか素敵なのです。


キンマ(蒟醤)のうつわ。ヤンゴンで手に入れたそうです。

エキゾチックでとても可愛らしいでしょう?
ミャンマーの代表的な漆工芸なのですが、この細かい模様は、専用の刃物で彫ったものです。(しかも、ほとんどフリーハンド)
数色の色漆が使われていますが、一度彫った模様に一色の色漆を彫りあとに入れて余分な漆を取り、また別の模様を彫って違う色の漆を彫りあとに入れて余分を取り…を繰り返して、こうした景色を作り出すのです。(また作業にはマスキングもうまく使ってらっしゃるそうです)
たいへん手のかかったものなのですが、現地の職人さんは、するすると仕事をされます。

塗り肌。この赤の顔料はベンガラのようです。

「漆」というのは、アジア独特の素材です。
そして、このミャンマーの漆と日本の漆とは、採取する木がまた違うのです。(気候もまったく違いますものね)
ミャンマーの漆工芸に使われる漆は、南方系の別種のウルシの木で、日本のウルシノキとは含有する天然樹脂の種類が違います。(日本の木はウルシオール、南方系の木はラッコール、チチオール)
なので、塗り肌の質感や表情も南国を感じさせるもので、また違う魅力を持っています。

キンマ彫り。

…そいえば、香川漆器の伝統技法「蒟醤(きんま)」は、もとは南方から伝わった技法なんですよ。^^
なので、香川の伝統的工芸品(通産省系ですね)の蒟醤の漆器は、とてもよく南方の雰囲気を残していて、独特の味わいがあります。
そして、香川県漆芸研究所で習う三技法のうちの一つで、香川県から磯井如真氏をはじめ数人の人間国宝を輩出しています。(松本も私も、そして芝吹も習いました)
日本工芸会(文化庁系)の作家の方々によって、この「蒟醤」の技法はさらに細やかに表情豊かに進んで、漆というものの多彩さを感じることが出来るのです。
それにしても、こんなおみやげをいただくなんて、嬉しいですね。きっとミャンマーでも、きっといろんなレベル?のものがあるのだと思うのですが、これは松本の眼力でも「漆じゃないか」というもので
(漆芸研究所の資料室にあったものとほぼ同レベルの漆らしいです。)私の目から見ても、彫りがかなりこまやかで丁寧で、しっかりした職人さんたちの手によって作られたものに見えましたよ。
ミャンマーか… いいなあ。
いつか、時間とお金にゆとりが出来たら行ってみたいです


さてさて、いま福屋さんでの催事のご案内状を必死で?書いております。

(いつもぎりぎり…)
ご案内状にも、いくらかは私なりのこだわり? みたいなのがありまして… まとめて郵便に出すスタンプではなく、できるだけ切手(それも記念切手)を貼ってお出しするようにしています。
たいていのご案内状のハガキは通常サイズで50円切手。でも、福屋さんでは大判サイズのハガキなので、80円切手なのです。50円の記念切手は種類が少ないので、いつも悩むのですが、80円切手になるとすてきなものがたくさんあって、目移りします。
今回は、
ふるさと切手 近代俳句のふるさと 松山。正岡子規、高浜虚子、夏目漱石、河東碧梧桐が詠んだ俳句がデザインされていて、貼るのが楽しみな切手です。
posted by 宮崎佐和子 at 23:58|
Comment(0)
|
TrackBack(0)
|
■ お気に入り