9/19〜21に岡山へ第12回「西日本の漆を守る会」に行ってきましたので、そのご報告をします。
「西日本の漆を守る会」は、岡山、京都、徳島の3箇所を中心に漆の植栽や漆掻きなどを進めている会です。その会の集まりが年1回あり、今年は岡山で開かれました。
■1日目(9/19 土曜日)


備中漆はとても透けが良いのが特長です。
その後、場所を移して丹下哲夫氏の講演がありました。
丹下さんは「備中和紙」の岡山県無形文化財保持者で、昭和23〜37年には備中漆掻きもされていたそうです。37年までしかできなかったのはダム建設のためのようです。その期間に掻いた木の様子の話をしてくださり、全体としての傾向があるものの一概には言えず、何事にもその木と相談しながら進めるのが大事だというとこでした。
次に、産地の植栽の様子の報告がありました。
丹波、阿波、備中以外でも奈良の曽爾村や広島の芸北、愛媛、鳥取、和歌山、香川などどんどんと広がっているようです。鳥取、和歌山、香川の方は個人で植えていて、香川の方が漆のお酒(漆の実を焙煎してホワイトリカーにつけたもの)を作ったそうです

1日目はこれで終了し、ホテルでの懇親会がありました。



2日目は分析結果などの報告です。その様子は次に紹介したいと思います。
ありがとうございました。
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宮崎です。
昨年の「西日本の漆を守る会」は、参加した漆芸研究所の研究生「あじさん」がレポしてくれた記事がありますよ。^^
※「西日本の漆を守る会」参加レポ/1
※「西日本の漆を守る会」参加レポ/2
こちらも、ぜひごらんくださいね。

「備中漆」の復興は、岡山の企業、林原グループがメセナ事業として取り組んでいる事業の一つなんです。地元の団体(岡山県郷土文化財団)と力をあわせて、岡山の県北に植栽を行ったりいろいろ活動しているんですよ。
弟子も、今回はじめて岡山の植栽地(蒜山)に行ったりと、たくさん勉強してきましたので、アップしましたらまた見てやってくださいね
