2009年11月19日

■むぎ君の膀胱炎、さらにその後。

さて、先月から膀胱炎を発症した工房のネコのむぎ君。
1ヶ月の投薬が終わったので、また大嫌いな病院に行きました。

その結果なんですが…。


ぶじ、治っていました。ぴかぴか(新しい)
11_19_mugi_.jpg

よかったね〜〜、むぎ!


もちろん、病院では前回と同じくおしっこの検査をするため採尿されました。
10_27_MUGI_3_.jpg
なんという屈辱だにィ〜。猫

お医者さんが言うことには、むぎ君はデッカイ体のわりには尿道が細いらしく、一番細いカテーテルを使わないとおしっこが採れないんだそうです。(きっと痛いはず…)
そのぶん、尿に結晶ができると詰まりやすいので、体質的に要注意とのことでした。

でも、今回は膀胱炎だけだったし、潜血もなくなってきれいなおしっこに戻ったらしいです。1ヶ月間、長かったけど治ってよかった…exclamation
ほんと、ご心配をおかけしました。
これからは気をつけますね。^^

今年の出来はどうでしょう→  人気blogランキング
ブログ村美術ランキング
posted by 宮崎佐和子 at 23:57| Comment(0) | TrackBack(0) | ■ 工房のネコ

2009年11月18日

■香川県での漆の植栽の活動。

晴れた比較的暖かい日も『小春日和』といった風情になってきました。
木々の葉っぱが散りかけたこの晩秋〜初冬の時期は、苗木を植えるシーズンでもあるのですね…。
なので、最近はよくニュースなどで、皆で「ナラの木を植えた」子供たちが「オリーブの苗を植えた」といった楽しい行事のお知らせがよく聞かれるようになりました。晴れ
「木を植える」、という行為は何といいましょうか… きわめて人間的なもの、未来を信じる祈りのような気持ちがこめられるような気がします。


さてさて、工房の仕事にお話をうつしますね。^^
工房では、日本産漆だけを使う作品制作(事情が分かる人には驚きの国産漆100%です)に、日々忙しくしていますが…。
そのいっぽう、漆の苗を植える活動もしています。ムード
日本産漆の置かれている実情からすると、ほんの微力にすぎない仕事なのですが…あせあせ(飛び散る汗) ウルシの木を「植えて、育てる」ことが日本の漆芸の将来に欠かせないと思い、少しずつ続けています。

先日は、五色台の工房の漆畑の沿革とウルシの植栽計画について書きましたので、今回は工房の畑以外でいままで関わってきた活動を、あらためてまとめてみました。

* * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * *


■2003年3月
県と香川県漆器組合さんの事業(漆の森つくり事業)で、香川県初の県の漆畑が香川県森林センター(香川県仲多度郡まんのう町)内にできる。


今年の五色台に漆を植えよう会の講師でもある徳島県の漆掻き職人の東官平さんが育てた阿波漆の苗が植えられました。
実は、この時に植えた苗の一部は、工房から出てるんですよ〜。もちろん、これも阿波漆。以前、東さんから分根していただいたものが育った苗です。^^
7/30草刈1
2006年7月の「漆の森 現地見学と下草刈り」
に集まったボランティアの皆さん。

ほか、この森林センターさんには、後日新たに植えた別の漆の畑もあったりします。
 ↓

■2006年3月
平成17年度文化庁の研修にて松本が各地の漆樹液産地に赴いて分けてもらった苗木約20本を、センターの方と一緒に植栽。

20060327-1.jpg
20060320-1.jpg
センターの方と一緒に、苗を植えました。

※この時のレポ
この20本のウルシの木は、北海道網走市、東京都青梅市、茨城県山形町、奈良県吉野郡西吉野村、長野県鬼無里村 の5つの土地からやってきた苗木たちです。ハートたち(複数ハート)

この森林センターさんには、こうした漆の畑があるのですよ。
ちょっと離れた場所にあるので、成長ぶりが気になっていたのですが、今年の春に弟子が大きくなった苗たちを見てきています。

※弟子の日記/香川県森林センターの漆の木を見に行きました。



■2007年3月
香川県木田郡三木町朝倉地区にて、香川県立高松工芸高等学校環境研究同好会・香川淡水魚研究会・和うるし工房あいが協力して、生徒と漆の苗の公開植栽を行う。
 ※この公開植栽のレポ

11_16_urusi_nae_.jpg

この行事は、女子高生(高松工芸高校)が主役?でした。^^
あいにくの雨天だったけど、女の子はキャアキャアと楽しそう。地主のおじさんも目を細めておりましたよ。ムード


* * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * *


…こう振り返ると…。
うわ〜、短い間にいろいろありましたね。あせあせ(飛び散る汗)
でも、あっという間だと思っていたけど数年経っているので、関わった人間がほかの仕事で忙しくしている間に、苗たちはすくすくと育って立派な木になりつつあります。
この子たちの将来を楽しみにしながら… 私たちも負けないような成長をしたいと思っています。 

posted by 宮崎佐和子 at 23:11| Comment(2) | TrackBack(0) |   漆の植栽

2009年11月17日

■五色台の漆畑の沿革について。

今週の日曜日の11月22日、工房の主催でひさびさにウルシの苗の公開植栽を開催します。ムード
※五色台に漆の苗を一緒に植えませんか?

11_17_GOSIKIDAI_.jpg
最初の2002年の公開植栽の様子です。中央で東さん
(徳島の漆掻き職人さん)が説明をしてらっしゃいます。


ばたばたと急に開催が決まって、急いでお知らせしたので「あれっ、そんな畑どうしたの?」と、びっくりされた方もいらっしゃったらしく意外なところからのお問合せもあり…あせあせ(飛び散る汗) 
この五色台の漆畑のことは、たびたびご紹介してきたつもりなのですが、あたらめて沿革?といいますか、簡単にご紹介をさせていただきますね。^^


和うるし工房あい漆畑
■場  所/五色台(香川県高松市中山町)
■土地所有者/松本宮子(松本和明の祖母)
■植栽期間/2002年〜2017年(予定)
■広  さ/約3反
■植栽苗木/ウルシの木(分根法による阿波漆)
■植栽方法/畑を15分割して、15年間毎年植栽
■漆採取開始年度/2018年(予定)


工房の畑があるのは、高松市の五色台という山の中。2002年から漆の苗(徳島産)を少しずつ植えていっており、初期に植えたものはかなり大きな木となっています。

この畑は、松本の実家のミカンを植えている農地で約3反の広さ。(今だミカンの木が残っています)
この畑を15分割して、毎年植栽を続けていく計画になっています。(年によって秋植えになったり春植えになったりしていますが…)

バッド(下向き矢印)今年の春の畑は、こんな様子でした。
3/11五色台の漆畑3
この写真を撮った時の記事はコチラ。
     ↓
※「五色台」の漆畑について。

ここ数年、工房の制作の仕事がどっと増え、作品展の準備に忙しく… こうした植栽活動の情報公開のほうがちょっとお留守?になっていました。
今年から芝吹が弟子に来るようになり、幸い彼女は「漆の木を育てる」ことが大好きな子だったので(でないと、うちみたいなヘンな工房にわざわざ来ませんよね…;;) これからは、こちらの活動の方も活性化させていこうと思います。
どうぞ、よろしくお願いいたします。

次は、工房のかかわったその他の植栽事業のご紹介をあらためていたしますね。ムード

ランキング楽しみにしています →  人気blogランキング
ブログ村美術ランキング
posted by 宮崎佐和子 at 23:21| Comment(0) | TrackBack(0) |  五色台の漆畑

2009年11月16日

■「壱木呂の会」のクロメ会・植栽会のレポ/3

こんにちは、弟子の芝吹です。
11_6_sibabuki_.jpg

先日11月2日〜3日に茨城県の奥久慈で開かれた「壱木呂の会」の行事に、勉強のために参加してきました。※レポ1はこちら ※レポ2はこちら

今回は、3日に行われた植栽会の様子をご報告したいと思います。
どうぞ、よろしくお願いいたします晴れ


◆11月3日(火曜日)

壱木呂の会の植栽会の日。


バッド(下向き矢印)今回は、茨城の苗150本を道沿いのこの場所に植えます。

DSCN2325.jpg

道ばたなので、漆を掻く時にも良さそうです。


バッド(下向き矢印)これが植える苗木です。ひげ根がわんさかついて元気exclamation

DSCN2362.jpg


バッド(下向き矢印)苗木についていた大きな葉です。

DSCN2359.jpg

元々大きな葉がつく苗ではなかったのですが、地元の神長さんが分根法によって優良品種を作り上げ出来た特別な苗です。
様々な方によって、支えられているんだなあと思いました。

バッド(下向き矢印)植え方を教わり、作業開始です。

DSCN2367.jpg
DSCN2373.jpg

植える目印は細い竹が刺さっています。
先に男性の皆様が荒堀をしていき、そこを掘って植えたので、とても植えやすくどんどん植えることが出来ました。
土質はさらさらとしており、農作業ど素人の私にも良い作物が育ちそうな予感のする土でした。

協力して植えたので、あっという間に終わりました。


バッド(下向き矢印)漆畑を背景に、最後に記念撮影カメラ
壱木呂の会

元気にすくすく育ちますようにぴかぴか(新しい)


バッド(下向き矢印)この後に、漆の苗木を育てておられる神長さんの苗畑を見学に行きました。

DSCN2389.jpg

この畑の土は更にすごく、ふっかふかです。

バッド(下向き矢印)良い親木の分根の中から良いものを選別して更に増やし、そこから更に選別して、、、と、優良選抜がなされている苗たちです。

DSCN2393.jpg

神長さんは本当に苗作りを熱心にされており、勉強になる事ばかりでした。
色々と詳しくお話しくださいまして、ありがとうございます。
私も元気な苗木が育てられるよう頑張らねばあせあせ(飛び散る汗)

今回は壱木呂の会の皆様、荻房の皆様、茨城の地元の皆様、、はじめ、たくさんの方々にお世話になり、深く深く感謝申し上げます。
緊張してガチガチ、フラフラとしていましたが、皆様の情熱にふれ、色々と吸収することがあり、私に出来る事から少しづづでも努力していこうと思いました。
本当にありがとうございました。


おまけかわいい
漆苗だけでなく食用ホウズキも育ててらっしゃいます。
お土産に頂きました。他に食べた事のないトロピカルな味がして美味しいるんるん

DSCN2396.jpg


3回にわたり、ありがとうございました。

* * * * * * * *

宮崎です。やっと茨城レポを完了することができました。読んでくださいまして、本当にありがとうございます。(_ _)
壱木呂の会さんは、プロの漆作家さんが国産漆の将来を真剣に考えて活動されている会です。
理想論や絵空事ではなく、10数年以上も前から実際にウルシの木を植え、そして漆を掻き、そして国産漆を使われてらっしゃいます。
会の名前でもあらわれている「一キログラム」の国産漆を、「実際に買い」「そして使う」ということが、現実にはハードルがどんなに高いことか…。
そして、こうした活動を地道に続けていくのに、陰ではどんなに辛いご苦労があることかと思ってしまいます。
地に足のついた先駆者の方々の活動をよいお手本として、未熟ながら私たちも漆のためにがんばっていきますね。


11_16_akaringo_.jpgそして…。
今回の植栽会の苗を準備された、奥久慈漆生産組合の事務局の小野瀬さんから、おみやげに真っ赤なリンゴもいただきましたよ。ムード 写真のリンゴは「新世界」という品種だそうで、これが血のように真っ赤で実が締まって味が濃く、とってもおいしいのです。(四国はミカン産地なので、リンゴは高級品でしかもおいしいものがないんです)
…と小野瀬さんへお伝えしたら、工房に新鮮なリンゴをたくさん送ってくださいました。ぴかぴか(新しい) (わっ、なんだか催促?したような)おかげで、私の周囲の人たちは、茨城の美味を堪能できました。
今回の植栽の畑も土がフカフカで、弟子も土地の豊かさを感じたそうです。
皆さまには本当にお世話になりました…。そして、これからもよろしくお願いいたします。


ランキング楽しみにしています →  人気blogランキング
ブログ村美術ランキング
posted by 宮崎佐和子 at 23:06| Comment(4) | TrackBack(4) | ■ 壱木呂の会

2009年11月15日

■寒くて、ネコも団子です。

11月も半ばになって、いよいよ忙しくなってきました。あせあせ(飛び散る汗)
松本は、先週にやっと歯の治療が終わったところです。
1年ほど定期検診に行かなかったところ、あちこちが虫歯だらけだったらしく、無理を言って毎日予約を入れてもらって連続20日間歯医者さんに通い続け… (かなり大変ですね)やっと治りました。
いつもペースで週一で通っていたら、何ヶ月もかかっていたことでしょう。

インフルエンザの予防接種も受けて、ちょっとひと安心です。


さて、話が変わりますが…。
先日、ついに和解した工房のネコのむぎ君とうり坊
11_12_urimugi_1_.jpgこの時は、宿命のライバル同士のむぎとうり坊が仲良く添い寝するという、初の快挙だったのです。

そして、一段と寒くなったからでしょうか?
今日も、新しい瞬間を見ることができました。ムード





バッド(下向き矢印)なんと! ネコ三匹のお昼寝です。
11_15_muguuri_1_.jpg
宿敵オスネコ同士(むぎ/左 うり坊/中央)が、
無邪気に?顔をくっつけあって…exclamation×2


ほかのおうちでは当たり前かもしれないですが…。でも、うちでは3匹一緒で、なかよく「だんご」なんて、ホント、初めてなんです…もうやだ〜(悲しい顔)

バッド(下向き矢印)三色のネコたち。
11_15_mugiuri_2.jpg
このネコベッドはおそらく1匹用なので…。
はみ出しまくりです。(特にむぎ君)
でも、こんな面白い光景が見られるんなら、もっと大きなネコベッドを入れようかな?と欲が出てしまいます。

これもその寒さのおかげでしょうか。
インフルエンザには、皆さまくれぐれも気をつけて下さいね。

ランキング楽しみにしています →  人気blogランキング
ブログ村美術ランキング
posted by 宮崎佐和子 at 23:29| Comment(2) | TrackBack(0) | ■ 工房のネコ

2009年11月14日

■ウルシの材の守り神?

工房の木工場兼倉庫には、作品制作に使われる材木がいろいろ置いてあります。
その中でも、よく活躍しているのがウルシの材。漆掻きが終わったあとの木『掻きがら』の中で、大きいものを製材したものです。
今から2年前の夏、岩手県の浄法寺町から(さまざまな複雑な経緯を経て)やってきたものです。
※岩手からウルシの板材が届きました。


バッド(下向き矢印)工房に届いた時の様子。
7/31漆の板材1

岩手県から、香川県へ運び込むのは、かなり大変でして…あせあせ(飛び散る汗) 
運送の段取りも複雑なうえに運送料もたいへん高額で、その時点で「うわ〜」とびっくりしました。
いろいろ手間もかかり、松本の友人のもとうるし掻き研修生の方に、現地で段取りを手伝ってもらったりして、やっと運び込めたものなんですよ。

あれから2年たち、この材の一部がうつわなどの作品に生まれ変わって、いろんなお客さまのご家庭で第二の人生を送っています。ムード


バッド(下向き矢印)そのウルシ材は、場所を変えて積み直したりしていますが、まだまだたくさんあります。
11_14_miru_1_.jpg
大変だったけど、仕入れてよかったな。ぴかぴか(新しい)



…さて、話は変わりますが…。
この積み上げた材には、いつも「守り神」がいるんですよ。

今日もいました、黒い守護神が。


バッド(下向き矢印)うちのミルミルです。
11_14_miru_2_.jpg

この積み上げた材の上に乗っかって、お昼寝したり、ぼーっと景色を眺めて暮らしています。

そして、それだけでなく…。

バッド(下向き矢印)顔をこすりつけて自分を主張したり…。
11_14_miru_3_.jpg

バッド(下向き矢印)ツメを研いだりと遊んで?みたり。
11_14_miru_4_.jpg


10_29_koubou_.jpgミルミルは、最近まで迷子札付きの赤い首輪を着けていて、とてもよく似合っていたんですが…。いつの間にか、無くしてしまいました。ふらふら (ふだんなら、すぐ見つかるのに今回は見つからず)私は、この積み上げた材の中が、怪しいとにらんでいます。

ランキング楽しみにしています →  人気blogランキング
ブログ村美術ランキング
posted by 宮崎佐和子 at 23:59| Comment(2) | TrackBack(0) | ■ 工房のネコ

2009年11月13日

■「壱木呂の会」のクロメ会・植栽会のレポ/2

こんにちは、弟子の芝吹です。
11_6_sibabuki_.jpg

先日11月2日〜3日に茨城県の奥久慈で開かれた「壱木呂の会」の行事に、勉強のために参加してきました。※レポ1はこちら
今回は、2日に行われた手クロメ会の様子をご報告したいと思います。
どうぞ、よろしくお願いいたします。晴れ

◆11月2日(月曜日)

いよいよ本番の壱木呂の会のクロメ(精製)会の日。

この壱木呂の会では、漆・クロメ道具などは個々で持って来て精製します。
私が工房から持参した漆は、茨城県の漆です。
飛田さんが2008年に盛りの終〜末の頭にかけて、掻いてくださった漆1キロです。※この漆です。


バッド(下向き矢印)この生漆を黒呂漆にします。
 なので、鉄粉を入れました。

DSCN2325.jpg
DSCN2326.jpg

鉄粉の量がとても大事で、0.7〜0.8%です。この量が多いと粘度が高くなり、ねちょっとした漆になってしまうそうです。
鉄粉は毛針屋さんの針の先を削ったものなんだそうで、これにも鉄の種など色々な要素があるようです。


バッド(下向き矢印)鉄分に反応して、だんだん色が変化してきました。

DSCN2331.jpg
いつもの青い作業つなぎを着ているのが、私です。あせあせ(飛び散る汗)


カイ(漆を混ぜている棒の事)で鉄粉とともに漆を混ぜていきます。(ナヤシという作業です)グレーになってきました。この黒の漆は、鉄粉と漆の化学反応によって黒くしていきます。
カイは、持って行ったものより、荻房さんにある形のほうが良いとの事で、貸して頂きました。ありがたいです。
お隣の若林さんは赤呂(生漆に何も入れずに精製)なので、色が茶色く変化しています。




バッド(下向き矢印)だいぶ黒くなってきました。慣れない私を、会津で漆掻きをされている谷口吏さんがご指導をしてくださいました。ありがとうございます。もうやだ〜(悲しい顔)

Img0087.jpg
DSCN2347.jpg




バッド(下向き矢印)この後はストーブの熱によるクロメです。
DSCN2347.jpg

桶を斜めにして、カイで漆を下から上に持っていきます。上から流れてくる間は何もせず待ちます。この流れてくる間に、ストーブの熱により徐々に水分を飛ばしてゆきます。この作業をクロメといいます。


バッド(下向き矢印)水分が飛んできましたexclamation グレー調の色が変わり、透明感のある黒色に変化してきました。

DSCN2351.jpg
黒呂漆っぽくなってきて、うれしいですexclamation 


バッド(下向き矢印)最後に調子を見て、完成ですぴかぴか(新しい)

DSCN2352.jpg
DSCN2355.jpg

漆の質感が変わって、タライの底に私の姿が鏡のように写り込んでますぴかぴか(新しい)
最後は付け(サンプル)をとり、漆を光に透かして色味などをみて水分具合を感じて、良い所でやめます。微妙な所が私にはわからないため、一番最後は見てくださいました。

この手クロメ会では、私はもたもたとして、皆様にご迷惑おかけしてしまい、申し訳ないです。皆様、お助けくださり、本当に感謝しております。ありがとうございました。



おまけ夜
この日の夜は、懇親会が催されました。
壱木呂の会の方々や茨城県の地元の漆関係の方々と、私もご一緒させていただきました。めちゃめちゃ緊張しまくりでしたが、いろんなお話が拝聴でき、勉強になりました。
Img0128.jpg


次は3日の漆苗植栽の様子です。
いつもありがとうございます。


* * * * * * * *

宮崎です。
何度も「緊張しました もうやだ〜(悲しい顔)」と言っていた弟子ですが…。本当にはんぱなくバッキバキになっていたらしいですよ。;; (荻房の本間健司さんや奥久慈漆生産組合の小野瀬さんから、その様子をのちほどお聞きしました。汗)

11_2_supu-n_.jpgこうしてできあがったのが、この黒呂漆です。ぴかぴか(新しい) ここまで来るのに、ほんと、多くの方に助けていただきました…。よい作品に生まれ変わらせてあげたいと強く思いました。
翌日は、苗の秋植えですね。そのレポもいよいよ楽しみになってきましたよ。



posted by 宮崎佐和子 at 23:21| Comment(2) | TrackBack(0) | ■ 壱木呂の会

2009年11月12日

■むぎ君とうり坊、長年の確執がついに…。

今日、工房でとんでもないスクープがあがりました。

工房のネコ3匹のうち、オスネコのむぎ君(左)とうり坊(右)

4/4むぎ君自己紹介4/6うり坊の顔

むぎ君の方が、先輩ネコです。
子ネコの時に、ご近所からもらわれてきました。
いっぽう、うり坊はもとノラ猫。
2年前、工房の周囲にあらわれた風来坊の一匹で、縁あってうちの子になりました。

そんなオスネコ2匹ですが…。
オス同士のせいか、出会った瞬間から、流血の大げんかふらふら
何度もケンカをし、むぎ君は前足のツメがもげました。(この時の血しぶきが、まだ壁に残っています)

バッド(下向き矢印)うり坊が来てからのむぎ君の毎日。
12/4むぎとうり坊
むぎ君、気の休まることのない日々です。


さすがに流血沙汰はなくなっていきましたが…あせあせ(飛び散る汗)
オスネコどうしの確執は深く、特にむぎ君は自分の視界に『あいつ』が入ることじたいを許さない、ふか〜い溝ができてしまいました。

私がじょうだんで、二匹を一緒に抱きかかえてくっつけたりするとと、『こんな奴と体を寄せるなんて!』と言わんばかりに、顔をゆがめて嫌がるむぎだったのです。

そんな様子をみるにつけ、「はあ〜、いつか二匹が仲良くならないかな?」とつねづね思っていた私ですが…。
今年の6月、ついに小さな異変がありました。
な、なんとむぎ君とうり坊が、(一部体を寄せあい)同じ場所で眠っていたのですexclamation
    ↓
※ついに和解!? むぎ君とうり坊。

このありえない出来事に喜び、「もう二匹の間のわだかまりは氷解したのか?」と早合点した私ですが、残念ながらこの奇跡は一度きり。
もう、同じようなことは起こりませんでした。

それがexclamationexclamation

今日、もっと進歩した2匹の姿を見ることができたんです。
むぎ君&うり坊、同居2年たってはじめての出来事です。


バッド(下向き矢印)ネコベッドで一緒に眠る二匹。
11_12_urimugi_2_.jpg

えっ?? 一瞬我が目を疑いました。がく〜(落胆した顔)
そーーーっと近寄って、写真を撮りましたよ。

11_12_urimugi_1_.jpg
11_12_urimugi_3_.jpg

でも、まぼろしではなく、確かに2匹でくっ付きあって眠っているんです。すごい!うれしい!

…って、大喜びしていると、シャッター音を気にして、むぎ君が目覚めてしまいました。


バッド(下向き矢印)我にかえったのか?微妙な表情のむぎ君です。
11_12_urimugi_4_.jpg

このあと、ミルミルが外から家に戻ってゴハンを要求して騒いだこともあり、むぎ君は起きてベッドから出てしまいましたが…。
ささやかなことですが、うちにとっては画期的な出来事で、いろいろと考えさせられるものがありましたよ。


11_12_urimugi_5_.jpg
珍しい3匹一緒のショット。


人間でもそうですが、考えや生き方が違う者どうしが一緒に暮らす、同じ仕事をしていくのはたいへんなものです。
親の敵のようにうり坊を嫌っていたむぎ君が、ついにここまでうり坊に気を許していく2年間の月日を考えると、感慨深いものがあります。

一度きりの奇跡ではなく、これからも仲良くしてくれるといいな…。ムード

posted by 宮崎佐和子 at 23:07| Comment(2) | TrackBack(1) | ■ 工房のネコ

2009年11月11日

■工房の阿波漆の苗です。

こんにちは、弟子の芝吹です。
11_6_sibabuki_.jpg

今回、工房でひさしぶりに公開で苗の植栽をすることになり、私が担当になりました。どうぞ、よろしくお願いいたします。あせあせ(飛び散る汗)


工房の『漆畑』は、五色台という高松市と坂出市にまたがる大きな山の中腹にあります。
2002年から、工房で苗を植えていっています。

今年の苗は「秋植え」にしようということになりました。(阿波漆の分根です。四国の漆を増やしています)


この3月に、秋植え用の苗を工房の漆畑内に仮植えしていたのですが、この苗を、今回のイベントで同じ畑内の新しい場所へ引っ越しすることとなりました。

バッド(下向き矢印)3月の仮植えの時の様子。(私が作業しています)
3/15五色台2

バッド(下向き矢印)この苗が、この夏はこんな感じに成長です。

P1060356.jpg

草ぼうぼうの中、しっかり葉を出していますぴかぴか(新しい)
この苗も、秋になった今ごろは、落葉をし始めていると思います。すくすく育つように良い場所へお引っ越しでするんるん

皆様、どうぞよろしくお願い申し上げます。
ありがとうございました。

* * * * * * * *

宮崎です。
工房は、年末の作品展をひかえ、いよいよ忙しくなってきました。
そんな秋ですが…。
香川漆器の産地である地元の皆さまに、その原点である「漆の木」を見ていただこうと、ひさびさに公開で植栽会を開催することとなりました。
私たちにとっては、見慣れた漆の木ですが…。多くの方にとっては、不思議な未知の木に思えることでしょう。
今回から、芝吹が担当となります。
ちょっと (いえ、かな〜り?)不安な感じなのですが… 楽しみにしています。

よろしくお願いいたします。(_ _)


posted by 宮崎佐和子 at 23:29| Comment(0) | TrackBack(1) |   漆の植栽

2009年11月10日

■五色台に漆の苗を一緒に植えませんか?

P1040661.jpg

五色台に漆の苗を植えよう会


日時/11月22日(日) 午後2時から〜
場所/五色台の漆畑(香川県高松市中山町)
講師/東官平さん (徳島県の漆掻き職人)


集合時間/午後1時半 
集合場所/喫茶ベアー駐車場にて(高松市香西北町695-4)


徳島県の漆掻き職人の東官平(ひがしかんぺい)さんに講師として来ていただき、漆の苗木の植え方講義を予定しています。
東さんは、四国で唯一の漆掻き職人さんで、阿波漆を守り伝えていく使命感をもたれ、苗の事もとてもお詳しい方です。

漆芸のもととなるウルシの木を身近に感じてみませんか。
今回植える漆苗は、徳島県の阿波漆です。分根方法により、工房が育てた香川県で成長した苗木です。

興味を持たれた方は、ぜひご参加くださいませ。
お手数おかけいたしますが、参加希望の方は下記までご一報くださいませ。詳細を追ってお知らせいたします。
どうぞよろしくお願いいたします。


※受付終了いたしました。ありがとうございます。


いつもありがとうございます→  
人気blogランキング
ブログ村美術ランキング
posted by 宮崎佐和子 at 23:54| Comment(0) | TrackBack(1) |   漆の植栽
Powered by さくらのブログ
y
<!-- [FC2 Analyzer] -->