
先日11月2日〜3日に茨城県の奥久慈で開かれた「壱木呂の会」の行事に、勉強のために参加してきました。※レポ1はこちら
今回は、2日に行われた手クロメ会の様子をご報告したいと思います。
どうぞ、よろしくお願いいたします。

◆11月2日(月曜日)
いよいよ本番の壱木呂の会のクロメ(精製)会の日。
この壱木呂の会では、漆・クロメ道具などは個々で持って来て精製します。
私が工房から持参した漆は、茨城県の漆です。
飛田さんが2008年に盛りの終〜末の頭にかけて、掻いてくださった漆1キロです。※この漆です。

なので、鉄粉を入れました。


鉄粉の量がとても大事で、0.7〜0.8%です。この量が多いと粘度が高くなり、ねちょっとした漆になってしまうそうです。
鉄粉は毛針屋さんの針の先を削ったものなんだそうで、これにも鉄の種など色々な要素があるようです。


いつもの青い作業つなぎを着ているのが、私です。

カイ(漆を混ぜている棒の事)で鉄粉とともに漆を混ぜていきます。(ナヤシという作業です)グレーになってきました。この黒の漆は、鉄粉と漆の化学反応によって黒くしていきます。
カイは、持って行ったものより、荻房さんにある形のほうが良いとの事で、貸して頂きました。ありがたいです。
お隣の若林さんは赤呂(生漆に何も入れずに精製)なので、色が茶色く変化しています。






桶を斜めにして、カイで漆を下から上に持っていきます。上から流れてくる間は何もせず待ちます。この流れてくる間に、ストーブの熱により徐々に水分を飛ばしてゆきます。この作業をクロメといいます。



黒呂漆っぽくなってきて、うれしいです





漆の質感が変わって、タライの底に私の姿が鏡のように写り込んでます

最後は付け(サンプル)をとり、漆を光に透かして色味などをみて水分具合を感じて、良い所でやめます。微妙な所が私にはわからないため、一番最後は見てくださいました。
この手クロメ会では、私はもたもたとして、皆様にご迷惑おかけしてしまい、申し訳ないです。皆様、お助けくださり、本当に感謝しております。ありがとうございました。
おまけ

この日の夜は、懇親会が催されました。
壱木呂の会の方々や茨城県の地元の漆関係の方々と、私もご一緒させていただきました。めちゃめちゃ緊張しまくりでしたが、いろんなお話が拝聴でき、勉強になりました。

次は3日の漆苗植栽の様子です。
いつもありがとうございます。
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宮崎です。
何度も「緊張しました



翌日は、苗の秋植えですね。そのレポもいよいよ楽しみになってきましたよ。