2009年11月18日

■香川県での漆の植栽の活動。

晴れた比較的暖かい日も『小春日和』といった風情になってきました。
木々の葉っぱが散りかけたこの晩秋〜初冬の時期は、苗木を植えるシーズンでもあるのですね…。
なので、最近はよくニュースなどで、皆で「ナラの木を植えた」子供たちが「オリーブの苗を植えた」といった楽しい行事のお知らせがよく聞かれるようになりました。晴れ
「木を植える」、という行為は何といいましょうか… きわめて人間的なもの、未来を信じる祈りのような気持ちがこめられるような気がします。


さてさて、工房の仕事にお話をうつしますね。^^
工房では、日本産漆だけを使う作品制作(事情が分かる人には驚きの国産漆100%です)に、日々忙しくしていますが…。
そのいっぽう、漆の苗を植える活動もしています。ムード
日本産漆の置かれている実情からすると、ほんの微力にすぎない仕事なのですが…あせあせ(飛び散る汗) ウルシの木を「植えて、育てる」ことが日本の漆芸の将来に欠かせないと思い、少しずつ続けています。

先日は、五色台の工房の漆畑の沿革とウルシの植栽計画について書きましたので、今回は工房の畑以外でいままで関わってきた活動を、あらためてまとめてみました。

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■2003年3月
県と香川県漆器組合さんの事業(漆の森つくり事業)で、香川県初の県の漆畑が香川県森林センター(香川県仲多度郡まんのう町)内にできる。


今年の五色台に漆を植えよう会の講師でもある徳島県の漆掻き職人の東官平さんが育てた阿波漆の苗が植えられました。
実は、この時に植えた苗の一部は、工房から出てるんですよ〜。もちろん、これも阿波漆。以前、東さんから分根していただいたものが育った苗です。^^
7/30草刈1
2006年7月の「漆の森 現地見学と下草刈り」
に集まったボランティアの皆さん。

ほか、この森林センターさんには、後日新たに植えた別の漆の畑もあったりします。
 ↓

■2006年3月
平成17年度文化庁の研修にて松本が各地の漆樹液産地に赴いて分けてもらった苗木約20本を、センターの方と一緒に植栽。

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センターの方と一緒に、苗を植えました。

※この時のレポ
この20本のウルシの木は、北海道網走市、東京都青梅市、茨城県山形町、奈良県吉野郡西吉野村、長野県鬼無里村 の5つの土地からやってきた苗木たちです。ハートたち(複数ハート)

この森林センターさんには、こうした漆の畑があるのですよ。
ちょっと離れた場所にあるので、成長ぶりが気になっていたのですが、今年の春に弟子が大きくなった苗たちを見てきています。

※弟子の日記/香川県森林センターの漆の木を見に行きました。



■2007年3月
香川県木田郡三木町朝倉地区にて、香川県立高松工芸高等学校環境研究同好会・香川淡水魚研究会・和うるし工房あいが協力して、生徒と漆の苗の公開植栽を行う。
 ※この公開植栽のレポ

11_16_urusi_nae_.jpg

この行事は、女子高生(高松工芸高校)が主役?でした。^^
あいにくの雨天だったけど、女の子はキャアキャアと楽しそう。地主のおじさんも目を細めておりましたよ。ムード


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…こう振り返ると…。
うわ〜、短い間にいろいろありましたね。あせあせ(飛び散る汗)
でも、あっという間だと思っていたけど数年経っているので、関わった人間がほかの仕事で忙しくしている間に、苗たちはすくすくと育って立派な木になりつつあります。
この子たちの将来を楽しみにしながら… 私たちも負けないような成長をしたいと思っています。 

posted by 宮崎佐和子 at 23:11| Comment(2) | TrackBack(0) |   漆の植栽
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