
さて、そんな大忙しの小さな工房ですが…。
今月は東京のお店に内装の仕事を仕上げて、納めていました。そのお店がぶじオープンいたしました。(おめでとうございます)
お店のオーナーさまの許可をいただきましたので、ちょっとご紹介いたしますね。


photo 日暮 雄一
神楽坂『蓮』
設計/株式会社アーキヴィジョン広谷スタジオ
設計/株式会社アーキヴィジョン広谷スタジオ
神楽坂『蓮』のオーナーは、2009年ミシュランで三ツ星を取った
日本料理店 神楽坂『石かわ』の石川さん。
今回、工房からお納めさせていただいたのは、カウンター横の七宝繋ぎの透かしのついた引き戸になります。

photo 日暮 雄一

この引き戸は、銀箔と銀泥の重ねで仕上げています。
仕上げに、日本産漆(浄法寺産・大森俊三さんの盛り生漆)を極薄ですり漆を重ね、銀という金属の素材の色を淡いシャンパンゴールドにしています。



ここまでは銀箔仕上げ…。
ちょっと箔の光沢が強いので、このあと銀泥を薄く漆で蒔きつけて柔らかい印象にしていきました。

遠隔地での制作なので、制作中、仕上げの雰囲気の確認を何度もとっていただきました。(本当にありがとうございます)
このようなお店の晴れがましいステージに、ほんの一部ですが漆のお仕事を入れてくださいまして、大変ありがたいことです。
これからこの場所に、美味しいお料理とたくさんの方々が姿を重ね、小さな歴史が刻まれていくのでしょうね。そして、この引き戸が鏡のようにそれを映していくのだろうかと思いますと不思議な気持ちとなります。
以前の内装の仕事は、牛島総合法律事務所さんの内装の仕事を2008年にお納めしたことがあります。
今回もOffice Hashimotoさんに、お世話になりました。

こうした内装関連のお仕事は、積極的にやっていきたいなと思います。