2010年01月31日

■こんな道具も使っています… 真綿。

ふだん、何げなく工房の仕事で使っているものはたくさんありますが、ふと眺めるとけっこう面白いものや変わったものがあるように思います。
その中のひとつ、私がよく使っている「道具」を紹介いたしますね。^^


バッド(下向き矢印)これです… 何かお分かりでしょうか。
 (綿菓子ではありません〜)
真綿

これは真綿、つまりお蚕さんの繭からのシルクの綿なんです。ふわふわ、ぽわぽわ曇りで、手に乗せているとぽっと手のひらが暖かく感じます。

これを漆の仕事の何に使うのかといいますと…。


バッド(下向き矢印)金箔の仕事、箔押しなどに使います。
真綿

厚さが0.0001ミリと言われる、たいへんたいへんデリケートな金箔…。(透かすと向こうの景色が見えるほどです)
わずかな吐息でも浮かぶような、金箔はそんな極薄の金の膜です。
「金と漆」はたいへん相性がよく、とっても美しい表情を作り出すことができるのですが…。
この「真綿」の使い方は主に「箔押し」、漆で地描きしたあと、金箔をそっと乗せて箔がやぶけないように付着させる時によく使います。

この「真綿」は、木綿の綿よりもうんとあたりが柔らかく、そして繊維がたいへん長いので、こういった仕事にもってこいなのです。

ほんと、自然の素材って役に立つものですね…。
蚕さん、ありがとうexclamation


かごに入ったネコさて、今日のおまけ…。
竹籠に入る、うり坊とミルミルです。こんなカゴがあると、見過ごすことができないたちなのがネコさんですねあせあせ(飛び散る汗)
ネコたちがこうなると、この竹籠を腕にさげて「おひとつ、いかが?」と売り子さんのマネ(ネコ売り?)をしてみる私です。

posted by 宮崎佐和子 at 23:15| Comment(0) | TrackBack(1) |   道具

2010年01月30日

■2005年に香川県(高松)で採った漆です。

今年のお正月に、工房にある在庫の漆(国産漆、主に浄法寺漆と茨城の漆)の樽のお掃除と、置き場所の整理をしました。

※漆樽のお掃除をしました。

その時に、しばし忘れていた?漆もいろいろ出てきて、『わあ〜、これ見て見て!』としばらく感慨に浸ったりしました。^^  ※奥から出てきた「なつかし漆」
その中の一つの、思い出深いウルシをご紹介しますねexclamation

バッド(下向き矢印)それがこの漆… 2006年に香川県で採った漆です。
高松で採った漆

な、なつかしいなあ〜 ぴかぴか(新しい)
もう4年以上も前のことになるんですね…。

これは、香川県高松市内の漆を愛する方の植えてらした漆の木2本から、松本が漆掻きをしてとったものなんです。

 以前の日記の記録です…
      ↓
2005年04月08日 下草刈りの作業
2005年07月29日 香川県でのうるし掻き開始
2005年08月01日 二辺目のうるし掻き
2005年08月07日 三辺目のうるし掻き
2005年08月12日 四辺目のうるし掻き
2005年08月21日 
2005年09月17日

…このころは、まだ工房が軌道に乗っていなかったので、しんどかったなあ〜。もうやだ〜(悲しい顔) そして、四国内で乏しいウルシの木をなんとか探し出して漆掻きをしていた頃です。


高松で採った漆
初の終わり〜盛の頭までの漆です。

生うるし(荒味)のまま、茶碗に入れて置いていたものです。(このお正月の時、濾してきれいにしました)
ほとんど初辺の漆なんですが、なかなかいい色でしょう?

今は残り少ない、松本自身が漆掻きをして採った漆…。いつか、すてきな作品に生まれ変わる日を待っています。ムード


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posted by 宮崎佐和子 at 22:13| Comment(0) | TrackBack(0) | ■ 工房の仕事

2010年01月29日

■刷毛作りの経過です。

こんにちは、弟子の芝吹です。
ご無沙汰しておりましたかわいい
今回は工房へ入った最初の頃からゆーっくりと進めているものの続きをご紹介いたします。

それは、刷毛作りです。
春に2寸幅ほど(6センチくらい)の大きな刷毛を切断して小さな幅の刷毛に作り替えをしたのですが、その貼付けに使用した麦漆の乾きを見ながら進めていました。

刷毛作り1
刷毛作り2
刷毛作り3


バッド(下向き矢印)1本の刷毛から6本分に切り分けてます。

名称未設定-1.jpg


バッド(下向き矢印)そのうち何本かは先に刷毛の形になっています。

P1060284.jpg

これは漆の木を継ぎ足して半通し(刷毛の半分まで毛が入っている刷毛のこと)になりました。

あまり刷毛を使う作業がないため、他の作業の合間にしていましたが、最近になりようやく「このような刷毛が欲しい」という道具に対する意識が出てきて、6本全部の形がほぼ出来上がっていたのですが、そのうち1本をまた更に切断して幅を狭くすることにしました。

バッド(下向き矢印)こんなに細くなりましたexclamation

P1080475.jpg

木彫の小物類に使おうと考えてまするんるん
まだへぎいたを貼付けたままのものが2本あるので、それは今後更に切断したくなった時にとっておくことにしました。


ありがとうございました。

* * * * * * * *

宮崎です。
年末から私たちの仕事が忙しいのをいいことに、仕事もゆるみがちな弟子だったりします…。(最近、日記もおさぼりしていましたね〜 コリャ!)
また、気を入れなおして?いろんなことをお知らせいたしますので、どうぞよろしくお願いいたします
ムード

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posted by 宮崎佐和子 at 21:06| Comment(0) | TrackBack(0) |   弟子の日記

2010年01月28日

■第25回日本文化財漆協会 会員漆芸展のお知らせ。

文化財漆協会会員展

第25回日本文化財漆協会 会員漆芸展
ー 一滴の漆から 箸をそえて ー

会期/2月3日(水)〜9日(火)
会場/日本橋三越本店 本館6階
   美術特選画廊

※ギャラリートークのご案内
 2月6日(土)午後1時〜 
    三田村有純「命のお箸」
 2月7日(日)午後1時〜 
    増村紀一郎「なぜ国産うるしなのか」


出品作家

青木洋介・赤地友敬・浅沼ゆう子・浅野奈生・浅野陽子・阿部久仁子・新井浩義・安斉佐和・池田友佳・池田峰志・井尻益郎・磯郁子・磯井正美・市川正人・井波純・井ノ口貴子・井村あづみ・伊良原満美・鵜飼敏伸・江田佐知子・榎恵美・追立睦・太田儔・大西章寛・大橋雄二・奥井美奈・奥窪聖美・小椋範彦・音丸瑠美子・表雄一・狩野進・神谷嘉美・川北良造・北村昭斎・木村利男・櫛谷明日香・小林広美・小林宮子・小森邦衛・小蜴国・斎藤和彦・坂下尚大・佐藤あかね・志鎌一江・下飯坂咲子・下川勝子・鈴木忠次・鈴木とよ子・田泉夏実・高橋末起子・高橋力男・田中和雄・田中桃仙・谷関薫・辻村保夫・土屋満和子・東藤達也・徳山やよい・十時啓悦・豊島清・豊田正秋・豊平江都・豊平翠香・豊平良彦・鳥毛清・中川泉・中村真・並木恒延・新島庸子・西田静人・野上忠男・野口洋子・早崎小夜子・林宏・前橋郁美子・本田素子・増田昌弘・増村紀一郎・松崎森平・松島さくら子・松本達弥・松本由衣・水谷内修・三田村有純・満元千鶴子・宮崎佐和子・宮下智吉・宮野智之・宮原克人・三好かがり・村山弘二・室瀬和美・森田洋古・森吉真美・安田正信・山口和子・山口貴資・山下義人・吉野貴将・力石マサ子・和田省司 ※出品作家が一部変更になる場合があります。
****************************************************************

日本文化財漆協会は、1970年代に国産漆の保存を目的として設立された文化庁の委任団体です。※文化庁の紹介 
全国の漆芸家や漆従事者が会員となり、漆樹の植栽、保育、樹液の精製などの研修を通じて、その技術者の養成に努めています。
隔年会員展を開催するのですが、立派な方々とご一緒に、私も出品させていただきますので、お近くに来られた時はごらんくださると嬉しく思います。^^

さて、今回展は「箸をそえて」という新しいテーマ。
見事な作品群とともに、各作家さんの作られたお箸も並びます。
身近に漆を知っていただくため、お箸というのは気軽だけどすてきな道具ですよね。

漆の多彩な魅力を、ぜひごらんくださいませ。ムード

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posted by 宮崎佐和子 at 23:22| Comment(0) | TrackBack(0) | ■ お知らせ

2010年01月27日

■ご来場、ありがとうございました。

26日に、大丸神戸店さんでの作品展がぶじ終了いたしました。
多くのお客さまにご来場いただきまして、本当にありがとうございました。(_ _)
また、ご注文もいただきましたので、がんばって作らせていただきたいと思います。どうぞ、よろしくお願いいたします。


バッド(下向き矢印)こちら… 実演中に松本の彫ったスプーン木地。
スプーンの木地

今回の神戸展で、公の場?に初登場したテルコさん。(注/松本の母)
いま、公開中の『のだめ』にハマって何度もリピート鑑賞している彼女ですが、出張先の神戸で『のだめ』禁断症状が出てしまい…

『アタシ、のだめ行こうと思いよんやけど?』注/讃岐弁

会期わずか二日目のこと。方向オンチを克服し、見知らぬ神戸の映画館に単身乗り込んで、『のだめ』をぶじ堪能してまいりました。


その後…。
私の予想どおり、5日目くらいに 再び『のだめ』を観にいったらしいです。がく〜(落胆した顔) やっぱりテルコさん、予想を裏切らないナイスプレイです。(さすがに三度目はなかったらしいですが…)

上記の松本が会期中に彫ったスプーン木地は、テルコさんが『のだめ』を観ている間に彫ったらしいですよ?
ああ、私が会場にいたら、もっと面白いテルコさんウォッチングしたのにな…。

また、何かの機会には、義母ともどもどうぞよろしくお願いいたします。ムード


ミルのハゲ
今日のおまけ写真はミルミルさんです。ミルちゃん、いつの間にか大ハゲを作っていました… 左前足の内側という、微妙な場所です。ケンカしてできたキズじゃなさそうだし… 外ネコのミルミルには、飼い主の知らない秘密がいっぱいありそうです。

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posted by 宮崎佐和子 at 19:22| Comment(0) | TrackBack(1) |   作品展の様子

2010年01月26日

■私の使っている国産漆のお椀です。

工房で作っている国産漆のお椀たち…。
時には「いい出来だけど、お客さまに出すにはちょっと」というものが検品でときどき出てきます。
そんな、検品にひっかかったものが、まれに自宅用として仕事場から降りて来るという、ラッキー?なことがたま〜にあります。

バッド(下向き矢印)この子もそのひとつ…。
使用中の桜椀

IMG_2831.jpg以前、入れ子十八椀を全部桜柄を銀彩で描いたことあります。(写真のような十八のお椀) この子はその時の十番目、真ん中くらいのお椀でした。十八兄弟、みんなとてもいい仕上がりだったのですが、この十番目の子だけ、木地からくる瑕疵を検品で見つけ、ステージ退場となってしまいました。あせあせ(飛び散る汗)
…で、自宅に降りてくることとなったのです。



それ以来、私が主に使っています。
内側にはサクラの花が一輪…。
使用中の桜椀

工房の椀の中ではややシャープな薄挽きの木地、材はミズメザクラ。上塗りは国産漆(浄法寺漆・大森俊三さんの2004年の盛漆)です。
夏に採った漆らしい、品のある半つや消し。しかも洗うと水のはじきも良くけっこう愛用しているんですよ。ムード


愛用?しすぎてか… 最近、つや消しの肌の一部に、手摺れによるツヤが少しでてきました。(クリックで写真が拡大します)
使用中の桜椀使用中の桜椀
左/つや消しの部分 右/つやの出てきた部分


…漆のうつわは、ていねいに使っていると自然と景色が増してくるので、それもおつき合いする楽しみのひとつですね。


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posted by 宮崎佐和子 at 23:46| Comment(2) | TrackBack(0) | ■ 和うるしの作品

2010年01月25日

■神戸での作品展、明日で終わります。

今月20日からはじまった、大丸神戸店さんでの工房展、はやいもので明日が最終日となります。

会場

和うるしの装飾品とうつわ展

日時/1月20日(水)〜26日(火)
会場/大丸神戸店
本館7階くらしのギャラリー


最終日は、17時で閉場となります。
どうぞ、よろしくお願いいたします。ムード


…さて。
今回、『会場の華ぴかぴか(新しい)として、お客さまの面前に初登場したテルコさん。(注/松本の母) 強度の方向オンチです。
そして、いま映画で公開中の『のだめ』にはまっていました。
そのテルコさんが、会期二日目に、

『のだめゆうたら、こっちでもしょるんやろ?』 注/讃岐弁

と、口走りはじめ… 『のだめ禁断症状』が発覚しました。
そんなテルコさん。
あれからな、なんと、方向オンチを克服し、見知らぬ土地・神戸の街へ単身繰り出し、ぶじ映画館にたどり着き、『のだめ』を堪能してきたらしいのです。がく〜(落胆した顔)
のだめパワー、恐るべしexclamation

『なんべん見てもええわあ〜 あんたもみてき わーい(嬉しい顔) 注/讃岐弁

…どこまでもマイペースなテルコさんです。
工房でいる私は、松本からここまでのテルコさん情報を聞き、松本にひとつ予言をしました。

「テルコさんね… あと1ぺん、絶対『のだめ』にまた行くよ…」
「ま、まさか」
「神戸の映画館で観た『のだめ』は彼女にとって格別だったはず… ぜったいあと1回は行くよ…」

さて、テルコさんは神戸でのだめをハシゴをしたのでしょうか。あせあせ(飛び散る汗)



01_25_dentyuu.jpgさて、今日の朝、工房の庭にぶじ電柱が立ちました。それに合わせてウルシの木も何本かお引っ越しをしています。四電工さんには、いろいろとお手数をかけました。

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posted by 宮崎佐和子 at 23:25| Comment(0) | TrackBack(1) |   作品展の様子

2010年01月23日

■神戸と漆と映画館。

大丸神戸店さんでの作品展もはや三日目。
お寒い中、ご来場くださいました方々、本当にありがとうございます。(_ _)

椿の漆ブローチ


和うるしの装飾品とうつわ展
1月20日(水)〜26日(火)
大丸神戸店
本館7階 くらしのギャラリー


今回は、私の代わりに、強力な助っ人・テルコさん(注/松本の母)が、これまた松本の代わりに木彫の実演をして、お客さまに見ていただいております。^^

01_23_TERUKO_SAN_.jpg
いつでもどこでもマイペースで頑張るテルコさんです。


そんなテルコさんに異変が…exclamation
二日目の日、テルコさんは思い出したように、讃岐弁でこう言いました。

『このへんに映画館ってあるんかいの〜?』


いやな予感のする松本…。ふらふら
文化の街、神戸ですから映画館なんていくらでもありますが、テルコさんのこの発言、こここれはもしや…。

『禁断症状が出たな… (松本)

そうです。
テルコさんは、いま『のだめ』にハマっているのです。
お正月にたまたま観た『のだめ』が気になり、リピートで再び観て

「2回観たら筋がようわかったわ〜」

…と大感激。それ以降、ヘビーユーザーとなり、片っ端から人を誘って『のだめ』漬けになっていたのです。

でも、超方向オンチなテルコさん。
未知の土地でぶじ映画館にたどり着けるのでしょうか。がく〜(落胆した顔)



01_23_DENSEN.jpgさて、工房の様子です。工房の漆の木がいろいろ植わっているお庭に『電柱』が立つこととなりました。(ここしか場所がないそうです)そこで、植木を動かすことになったのですが、なんせ相手はウルシノキ。
計画があったのは半年前ですが、落葉した時期をねらって動かしていただきました。(ほか、いろいろ段取りがややこしかったのですが…)工事は25日、工事が終わったら、仮植えの漆の木たちをちゃんとお引越しさせてやらないといけません。ムード

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posted by 宮崎佐和子 at 22:37| Comment(0) | TrackBack(0) |   作品展の様子

2010年01月22日

■『WEDGE 2月号』に記事が出ました。

ご報告が遅くなりましたが…。
昨年の秋に、取材を受けていました。
ウェッジ社さんの1月20日発売の『時代をリードする総合月刊誌 WEDGE』 2月号です。
東海道・山陽新幹線のグリーン席に搭載されていますので、ご出張の際などは開いてくださいますと嬉しく思います。ムード

01_22_WEDGE.jpg
46ページ目の連載記事「日本をつなぐ」をごらん下さいませ。


11_22_gosikidai_10_.jpg2009年11月22日に、香川県高松市の五色台の畑で行った漆の植栽 ※その時のレポはこちら の際、取材の方数名とカメラマンさんが香川に来られていました。
この連載記事「日本をつなぐ」は、日本の文化、伝統などを守りながら、幅広く広めていく活動をしている方々を取り上げることで、日本の側面を見つめなおすをいうもの。

文を書かれた久田浩司さんに、当日言われたことが印象に残ります。

『申しわけないけど、工房の宣伝ではないですから。国産漆について、私が調べ、今日見て、そして考えたことを書かせていただきます』


…そうして、2ヶ月後に出版された記事は、たいへん力強く、私たちも「こんな見方があったのか」と考え込んでしまうくらいの圧力。
ひさびさに人の編み出す言葉の情熱を感じました。
雑誌や記事など、手をかけずにカンタンに作ってしまおう、調べず考えず心を投じずドライに仕上げてしまおうとすれば、いくらでもできてしまいます。(私も以前は、出版にたずさわる仕事をしていましたので、よりリアルに…)
いっさい妥協せずに全力で向かうという、プロの姿勢に感じ入りました。
今回はたまたま工房の活動をピックアップしていただきましたが… 国産漆というお話はもっと広がるとうれしいものです。

そして、これをきっかけに、月刊誌 WEDGE を初めて読みましたが、見開きの連載記事でもこの濃さです。こんな骨太の編集方針の雑誌の存在は、たいへん頼もしく心強く思いました。^^

****************************************************************

…さて、恐縮ですが漆に関する記事のことに、関連して。
角川学芸出版さんの『the寂聴 7号』に漆の特集がありましたが…。新刊の8号の143ページにお詫び文が載っています。内容は、特集中のある記事に参考資料の名前を記載しなかったというものです。
その記事は漆の豆知識というものでしたが、ほとんど『漆百科』からの内容で、当時から関係者の方から「著作権侵害にあたるのでは」というお話を聞いて気になっていました。詳しい事情はよく知らないのですが… そのくだんの記事も読んだ印象では、これを書いたフリーライターさんはなんの悪意もないように感じました。おそらく著作権のことなど考えていなかったのでしょう。
もちろん、思想的記事と雑学記事というコンセプトの違いはあるのですが、誰でも書くということのできる文章、時期が重なったこともあって書き手の意識の違いでこんなに向き合う仕事が違ってくるものかと、こちらも考えさせられる出来事でした。
※漆がテーマの本、いろいろ。
 

posted by 宮崎佐和子 at 23:18| Comment(2) | TrackBack(0) | ■ お知らせ

2010年01月21日

■神戸での作品展、始まりました。

椿の漆ブローチ
和うるしの装飾品とうつわ展
1月20日(水)〜26日(火)
大丸神戸店
本館7階 くらしのギャラリー



…お待たせいたしました。
久しぶりの神戸での作品展、ぶじスタートしています。^^
初日からご来場くださいましたお客さま、本当にありがとうございます。ムード
来週の火曜日まで、どうぞよろしくお願いいたします。


作品展会場
7階のフロアで、ウエッジウッドさんの隣りのギャラリーです。


…そして…。

今回初登場の、強力な助っ人・テルコさん(注/松本の母)もばっちり来ておりますよ〜がく〜(落胆した顔)
高松→神戸のジャンボフェリーに揺られて、はるばるやってまいりました。テルコさんは強度の方向オンチのため、カヨさん(注/松本の妹)に付き添われて、ついに会場に降り立ちました。


慣れない場所に、連れ出されてきたテルコさん… 
戦闘服(注/作務衣)に着替え、

「アタシ、ここでなんしたらえんな?」

と、讃岐弁で言い放ちました。


…テルコさんのお仕事は木彫の実演です。

花や虫の姿を、いかにも讃岐らしいぽってりとした可愛い形に彫り上げていきます。その様子を、ご来場のお客さまにごらんいただいています。^^

作品展会場
テルコさん、熱中してますよ…

時には、神戸のお客さまと濃いナチュラルトークを無邪気に交わすテルコさんです。

作品展会場
写真の木地の材はクスノキ。
樟脳の材料になる木ですね。削るたび、会場になんとも清々しいクスノキの香りが広がります。


たいへん恐れ入りますが、私は次の仕事のため、一足先に工房に戻らせていただきました。あせあせ(飛び散る汗) 神戸の皆さまがた、ぜひお気軽に足を運んで下さいね。



猫の仕業今日のおまけです…。
今回は、留守が短期ということで、工房のネコさんたちは預けに出さずに、家に閉じ込めておりました。フードをたっぷり盛りにして、こっそり家を出ていたのです。そのネコたちがどうなっているか、ドキドキしながら帰宅しました。
…案の定、ネコたちはお腹ペコペコで大激怒。猫むかっ(怒り)(山盛りフードなんか、出した1時間後に食べ尽くしているはず…)うらみつらみをぶつけて暴れまくった形跡があちこちに… ひええ〜 がく〜(落胆した顔) 隠していた在庫フードをひきずり出して食べ散らかし、飽き足らずに空のフード袋を噛みしだき、蓋付ごみ箱もぶっ倒して食品トレイをかじってしかもあちこちに吐いておりましたよ…。シクシク…
ネコたちは元気そのもので良かったけど、この惨状にちょっとトホホな感じです。

posted by 宮崎佐和子 at 21:15| Comment(0) | TrackBack(0) |   作品展の様子
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