2010年03月06日

■亡くなった義父の漆の仕事。

最近、私たちの故郷、香川県のことをよく考えるようになりました。
身近すぎるものは、少し距離を置いてまた近寄るとふたたび見えてくるものがあるようです。

先日、高松に商談へ行きました。
意外な?地元からの商談… 
お話した方は、漆職人だった松本の亡父と仕事ぶりを、昔からよく知っていた方でした。(2005年6月1日に脳腫瘍で死去・享年62才)

『あんたのお父さんはいい職人だった、しばらくお付合いしないうちに亡くなられて、本当に残念だ』

と話し、うちにはまだあんたのお父さんが塗ったものが残っている、それを見せてあげようと、漆の小間物を出して来てくださいました。

2/23象谷

改めて見せて下さったのは、象谷、独楽塗りの茶托といったものでした。
その方は父の仕事の良さを語り、たいへん惜しんでくださっていました。本当にありがたいことです。


義父は無名の漆職人でした。
香川県内の有名な漆製品を扱う商店さん、作家さんに依頼された山のような仕事を、もくもくとこなしていた大変真面目で、無口な人でした。
もちろん、職人さんなので父の名前が表に出ることはありませんし、漆が好きだから漆職人になった…というよりは、生活をするためにひたすら一生懸命だったという方が的確だったでしょう。

香川漆器」という文化を、陰で支えていた一人でした。

そんな決して表舞台の光の当たらない仕事をしていた、名もない一職人の父の仕事をひそかに評価してくれていた方が、息子の松本和明にふと声をかけてくださる…。(その方は、息子の松本が漆でどんな仕事をいましているかはご存知なく、「松本忠義の息子」ということで声をかけてくださったのでした)

「人の縁というものは大切にせないかん、人は自分一人で生きているんじゃなくて、いろんな人に支えられて、そして生きていることを忘れたらいかんよ」

最後にかけていただいたこの言葉、しっかりと心に留めておこうと思いました。



うり坊さて、今日ののんきな工房の猫さんたちです。
気に入りの猫ベッドで昼寝するうり坊… この猫ベッドは肉厚の猫三匹に酷使されております。あせあせ(飛び散る汗) こうしてみるとうり坊、なんだかシマウマみたいな模様ですね。

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posted by 宮崎佐和子 at 23:14| Comment(2) | TrackBack(0) | ■ 日記
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