漆の材料屋さんから、在庫の『駿河炭はないか』とお問合せがあって、ふと思い立ち亡父の漆工房へ寄っていたらしいです。
そこで、炭ではありませんが、また眠っていた違う「お宝」?を引き上げてきました。


今も製造されているのかな?「ガーネットペーパー」という名前の
なんともレトロな紙ヤスリです。(しかも紙は『和紙』という銘付き)

その名のとおり、研磨剤にガーネット(ザクロ石)の粒が使われている紙ヤスリなんですね。

←『ガーネット』と言えば、やはりジュエリーのガーネットを思い浮かべてしまうかな? こういった実用品に使われるのは宝石質ではなく工業用のもの。(ガーネット/モース硬度6.5〜7.5)


赤茶色の研磨剤がキラキラしています。



現在の新しい紙ヤスリと比べると、品質は均一とは言い切れないのですが、たいへん「持ち」がよく、使っていても今のペーパーのようにははすぐにへたる感じではなく、使い続けるとだんだん最初の番数より細かくなって細かい仕事に使える…という感じです。
なので、いくつかの段階で「取り置き」して残しておき、必要な時に再度使う、ということができました。
和紙のしなやかな強さと、研磨剤と和紙の接着剤の強度が関係しているのかもしれませんね。
研磨対象物への食いつきもいいように思います。
なにせ昔のものですから…
材料はいいのですね。現在のものと簡単に比べてどうか、とは言えないのですが、とても「品位」は高かったと思います。
(なので、使用感がよく、研磨の仕事も心地よくなるようです)

あるお天気のいい日のこと。
うり坊のピンと伸ばしたシッポの先に、小さなチョウチョがフワリととまりました。ディズニーの「バンビ」ちゃんのシッポにチョウがとまるファンタジーな場面がぱっと脳裏に浮かんで『可愛いね〜、うり坊


うり坊は「フン」とどこかに行ってしまい、その場には呆然とした私が一人残されたのでした…。