2010年08月18日

■2010年 漆の天日精製。

あいかわらずの猛暑続きですが…。
お盆を過ぎたことから、例年通り、夜にはコオロギさんが鳴くようになって「やっぱり秋は来ているんだexclamation」とホッとしている今日この頃です。^^

さて、お盆のまっ盛りの15日。
朝9時から、今年のウルシの天日精製(天日クロメ/太陽の熱を使って漆を精製すること)を行いました。※去年の天日精製のレポ

精製した漆は、一貫ずつで三種類。
   2008年の大森清太郎さんの盛辺一貫。
   2009年の大森俊三さんの末辺一貫。
   2009年の飛田祐造さんの盛辺一貫。
 です。

このうち「2009年の大森俊三さんの末辺一貫」の精製の様子を、動画付きでアップいたします。
クリックで拡大する写真も多いです。
マニアックで、長〜〜いレポとなりますが… どうぞ、ごらんくださいますと幸いです。ムード


バッド(下向き矢印)2009年の大森俊三さんの末辺の樽です。
天日精製1
もう、浄法寺漆の認証制度が発足してからの漆なので、認証マーク付きです。

バッド(下向き矢印)大事な漆の蓋をそっと開けます…。
天日精製2
天日精製3
きれいな漆でしょう?
表面の上澄みはこんな様子です。


バッド(下向き矢印)漆を精製する「フネ」に、樽の漆を流し入れます。
天日精製4
今年も、竹内工芸研究所の竹内義浩さん(2007年日本うるし掻き技術保存会長期研修生)からお借りした、漆クロメ用の「フネ」と「カイ」を使います。


    バッド(下向き矢印)漆を流し入れる様子です。ずっと冷暗所に安置しているので、漆が沈殿して2層に別れています。底には白い部分が溜まっているのが分かります。

バッド(下向き矢印)そして「カイ」を使って、朝10時頃より、漆の精製が始まりました。
天日精製5

    バッド(下向き矢印)精製の様子です。こうして、漆をカイで流して水分を飛ばします。また、漆を張ったフネの表面をよい角度で日光に当て天日消毒をします。


バッド(下向き矢印)このフネに入った漆には、計測装置が二つセットされています。(これが大事なんです)
天日精製6
天日精製7

必須の温度計と… そして、松本がお気に入りの「パンメーター」です。(パン発酵用の温度計なんだそうです)



バッド(下向き矢印)漆の色が澄み、カラメルのような泡が出てきて、とってもキレイです。(マニア視点でスミマセン…;;)
天日精製9
バッド(下向き矢印)カイを上げた瞬間、「漆のカーテン」が一瞬見えます。
天日精製10
何度もシャッターを切って、この瞬間を撮りました。これまたマニアックな話ですみません…。

バッド(下向き矢印)時々、漆を透明なプラスチック板に付け、色や透明度などを見て、精製の度合いをチェック。
漆の精製15

バッド(下向き矢印)だんだん、きれいな澄んだ色になってきましたexclamation
天日精製12
天日精製11
もう、そろそろかな…??


バッド(下向き矢印)松本が気に入った度合いで精製できました。ぴかぴか(新しい)天日精製13
漆の樽に、漆を戻します。(2009年の大森俊三さんの末辺一貫の写真を撮り忘れたので、2008年の大森清太郎さんの盛辺の作業の時の写真です)


…さて、作業には約1時間かかりました。あせあせ(飛び散る汗)
暑い中、お疲れ様です〜。(私は紫外線を恐れて、大半を屋内で過ごしていました…)

この樽に戻した、天日精製漆さんですが、この日のうちに塗り部屋に移動し、荒濾し(大きなごみを濾し取る)をしました。


バッド(下向き矢印)荒濾しがほぼ終わった、2009年の大森俊三さんの末辺一貫です。
天日精製14
この直後に、松本は漆に大かぶれしました…。がく〜(落胆した顔)

どんな塗り肌を見せてくれる漆になるんでしょう?
とっても楽しみです。ムード



漆かぶれさて、松本だけではなく私もしっかりかぶれていました…。天日精製のアシスト中に、微細な飛沫が飛んであちこちについていたらしく… 手のあちこちにかゆ〜いブツブツが。もうやだ〜(悲しい顔)(最初は気づかず、虫さされかな?と思っていました)
顔についていないだけ、ラッキーだったかな。たらーっ(汗)

posted by 宮崎佐和子 at 23:22| Comment(4) | TrackBack(0) |   漆の精製
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