
このベンガラを漆で固練りしました。その様子を少しお見せしたいと思います






粉の時はあんなに真っ赤だったのに、こんなに黒くなりました。
…それはともかく

このたくさんのベンガラに対し、少量の漆を全体に馴染ませるには、うどんを打つ時に小麦粉に塩水を少量加えて馴染ませるのと同じ要領だそうです。(うどんを打たない私には今ひとつ分かりにくいかな;;)


伸ばして折り返し伸ばして折り返し、しばらく搗いていると…。


シットリ団子状になりました。

ベンガラの固練り完了です。
この固練りを漆でゆるめて、塗りに使います。
さて、この「固練り法」で以前、※黒田朱(水銀朱)の固練りと※新王冠朱(非水銀)の固練りも紹介しましたが…。
松本によると、
黒田朱(水銀朱) :
粉から固練り→早い 固練りから色漆→早い
新王冠朱(非水銀):
粉から固練り→やや遅い 固練りから色漆→時間がかかる
ベンガラ(酸化鉄):
粉から固練り→時間がかかる 固練りから色漆→大変早い
…だそうです。

色漆になりました




今年の夏に天日精製した漆なんですよ〜。

ベンガラの漆って、昔は「地味な色だな〜〜」と思っていましたが…。
いま見ると「落ち着いたいい色だな」って感じるようになりました。華やかな朱色ではありませんが、じわ〜っとした優しい色だと思います。