それは、ダイヤモンドのような硬質で主張する美ではなく、もっと静かなやさしい美しさです。
同じ有機質だからなのでしょうか?
琥珀や珊瑚、真珠などに、漆と共通の美を感じてしまう私です。


そんな私が、以前から欲しかった本を、やっと手に入れる事ができました。^^


真珠(養殖真珠)の専門書なんです。

誕生から100年以上経った、養殖真珠。
その誕生の場が日本だったとこうことは、あまり知られていないかもしれません。
これは、スイス人の真珠商、アンディ・ミュラー氏が30年近い活動の中で書きつづった良書で、真珠の歴史や養殖、南洋真珠(タヒチ、インドネシア、オーストラリア、フィリピン)、あこや真珠(日本)、淡水真珠(中国)、マベ真珠 の特長、養殖地について、詳しく書かれていて、とても興味深いです。


誕生からまだ日の浅い養殖真珠、登場当時は、やはり天然真珠との市場の混乱が起き、現在は養殖真珠が世を席巻してしまったわけですが…。
おかげで、多くの女性が美しい真珠を間近にすることができるのですね。
個人的には、養殖真珠(特にあこや)に行われる、漂白や調色(トリートメント加工)のこととか知りたかったんですけど、やっぱりオープンな話題ではないのでしょうね。

真珠好きさんには、おすすめの一冊です。

生きた貝の肉の中から、輝く真珠を取り出す瞬間は、とても感動的でしたよ。
