2011年09月23日

■お椀の木地の材の種類について。

今日もなんば高島屋さんの会場にお越しくださいまして、ありがとうございます。^^

今回はお椀の木地について、少しお話しいたしますね。
工房のお椀の木地の材は、主に、
●トチ(栃)
●ケヤキ(欅)
●ミズメザクラ(水目桜)
  を使っています。

このいずれも、お椀の木地として優れよく使われているものですが、木の種類は分かっても、お客様には今ひとつ何かピンとこないものがあるかもしれませんね。質感や使用感、強度など、なにか参考になることを書いてみようと思います。

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●トチ(栃)
トチノキ科トチノキ属の落葉広葉樹。トチ餅の材料としても有名ですね。木質としては、やや柔らかく肌理細かく、木目は目立たず、そして加工しやすい材です。工房では椀木地として一番よく使っているのではないでしょうか。(人気のフリーカップもトチ材です)
トチの魅力はなんと言っても「あたたかさ、優しさ」だと思います。
白木地を手に乗せるとどことなくフワッとしていて、小鳥を乗せているような気がします。また、材としては柔らかいので、一カ所に強い圧迫がかかるとその部分がへこむことがあります。
ときおり「虎杢」とよばれる、美しい木目がみられます。

●ケヤキ(欅)
ニレ科ケヤキ属の落葉広葉樹。通の材として有名ですね。^^ ケヤキに目のない方はたくさんいらっしゃいます。材はやや重くやや硬く、耐湿・耐久性に優れます。一番の特長は、あの堂々とした木目でしょうね。 導管が大きく、男性的な印象です。この目立つ木目は、漆を塗り重ねたあとでもしっかり感じられますよ。木地の厚みもありますが、しっかりした持ち重りがあります。材は丈夫ですが、魅力の大きな木目の部分は強度的には弱みの側面も。木目にそって割れているのを時々見ないでもありません。
工房のお椀では現在は数が少なく、ぐいのみや皿、カトラリーなどに多用しています。
「玉杢」などに代表されるような、美しい杢が見られることがあり、マニアの方に愛されます。

●ミズメザクラ(水目桜)  
カバノキ科カバノキ属の落葉広葉樹。「サクラ」と付きますが、カバに近い木です。木質は重く硬く、木肌は緻密で粘りがあり丈夫です。弓、木櫛、そろばんの珠などによく使われ、この「堅くて粘りがある」というのは魅力的で、工房では最近、椀木地として採用することが多くなってきました。ただ、木地そのものの木目は地味で美しいとは言えません。なので、溜塗りにすることは少なく、ほとんどは黒か赤になります。ミズメザクラでできたお椀(うつわ)は、堅くずっしりし、心持ち冷ややかに感じます。工房では、その強度を活かして、繊細なカトラリーを作ることがよくあります。

お椀選びのご参考になりますと幸いです。ムード


朝晩と、うんと冷え込むようになってきましたね。
漆の乾きの調子がものすごく変わるので、気をつけようと思います。
posted by 宮崎佐和子 at 22:05| Comment(0) | TrackBack(0) | ■ 日記
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