2012年06月07日

■フリーカップの木地固め中です。

先日、山中からやってきたフリーカップの木地。
いま、木地固め中です。^^


バッド(下向き矢印)白木地の時はこんな感じです。
2012G_5380.jpg
木目はひかえめなトチ材は、どこかやさしい雰囲気。手に取ってもふんわりした穏やかさを感じます。
『木地固め』とは、白木地に最初に漆を吸わせる作業のこと。漆の工程で、一番たくさん漆を使っちゃいます。
一般的には、木地固めの漆は溶剤で割ったものを吸い込ませますが、工房では全工程で溶剤なしのきれいな国産漆のみを使います。

バッド(下向き矢印)今回、木地固めで使った漆はこちらです。
2012G_5375.jpg
2010年茨城県の奥久慈漆生産組合の盛辺生うるし。
うちの工房では、一番若手の漆ですね。空気に触れると、香ばしいようなカラメル色に変わります。
乾きも良く、扱いやすい漆なんですよ。

では、木地固めの様子を少しお見せいたします。


バッド(下向き矢印)漆刷毛で、一個ずつていねいに塗り込んで行きます。
2012G_5406.jpg
2012G_5407.jpg

…速すぎて、見えませんね。あせあせ(飛び散る汗)

こうして漆をたっぷり塗り込んだあと、しばらく置いて十分吸い込ませてからそっと余った漆を拭き取ります。

バッド(下向き矢印)木地固め完了… 十分湿らせた漆室へ入れます。
2012G_5397.jpg
この木地は、杢がちょっと入っていますね。ぴかぴか(新しい)


どのくらい漆を吸ったのか、量ってみました。
2012G_5384.jpg2012G_5395.jpg

この木地は、4g入ったようです。
木地による個体差が大きいのですが、このように数g入ります。

たっぷり吸い込んだ分、よーく乾かせてから、次の工程にのぞみたいと思います。ムード



2012G_5267.jpgさて、今日のおまけ写真は… ウルシの木で越冬したミノムシのチビさんです。落葉したウルシのひこばえにしがみついて、生き抜きました。※ミノムシ秘話
今は青々とした葉っぱに囲まれて、大きくなっていますよ〜。


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posted by 宮崎佐和子 at 19:44| Comment(4) | TrackBack(0) | ■ 工房の仕事
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