


いつものように?作務衣姿の松本が会場でお待ちしております。
遠慮なくお声かけくださると嬉しく思います。
また、今年で最後の催事になりますので… 一週間と短い期間ですが、よろしくお願いいたしますね。^^

けっこう長い時を経て、表舞台?に初めて出て来たこのお椀の、過去を振り返ってみようと思います。
木地が工房に届いたのは、思い起こせば3年前のお天気のいい日した。


当時のういういしい白木地ちゃんです。
名前の通り、木地は頑丈なミズメザクラ。薄手の木地ですが、しっかりした持ちこたえです。


『木地固め』とは、白木地に最初に漆を吸わせる作業です。これがあとに長く続く漆作業の土台となります。工房ではこの木地固めからたっぷりを漆を吸わせています。(しかも無溶剤… 同業の方からは、なんてモッタイナイ

表面からはお客様に見えないこだわりですが、これが完成後のお椀の寿命やメンテナンスのしやすさに関係してきます。住宅の土台のようなものです。
さて、これをよく乾かししばらく寝かせて、研磨などの作業をして…。
しばらく経ちました。



表面に乗った余分なさびはこのあと落とします。
…こんなふうに、時々思い出したように?ゆ〜っくりゆ〜っくり進めておりました。
そうこうしているうちに、蓋付き椀のお問い合わせをいろいろいただくようになり… ハッと思い出して「もうそろそろ少し見て頂こう」と、たくさんある木地のうち一部をこの秋よりピッチをあげて進めはじめました。
このあとも、いろいろ手をかけまして…。

※お椀をすり漆しています。

さて、これ以降も続くのですが、最終の制作をしていた時期は、私は出産のためいなかったので、見逃してしまいました…

が、久しぶりに工房にもどってみると、お椀は美人さんに育っていました





黒溜と同じ時期に出来ました。
丸いフォルムで、朱溜だとかわいらしさでいっぱい。シャープな黒溜とぜんぜん印象は違いますね。^^
蓋は、別に小皿として使えるのも蓋付き椀の楽しいところです。香の物を添えてもいいですね。
…でも、振り返ってみてみましたら、制作はゆっくりしたものですね。
こうしてみると足がけ3年は経っていますから(お客様にせかされないともっとかかっていたかも)ほんとにのんびりしたものです。

ほか、ちょっと素朴な感じのケヤキ材の雑煮椀もあります。こちらは木地溜で木目が楽しめますよ。よろしければ、ぜひ会場でごらんくださいね。

