16、17日に開催された、香川の漆器まつりには、今年も多くの方にご来場いただきました。
本当にありがとうございます。

この催事が終わると、いよいよ春本番を待つばかりとなります。
さてさて、遅くなりましたが、先日「ウルシの種の脱ロウ」を行いました。
写真を撮っていましたので、ちょっと様子をお見せしたいと思います。^^
〜その前に〜
ウルシの繁殖には、種からと根からとの二つの方法があります。
根っこからは「分根法」ですね、
先日の記事をごらんください。
種からの方法は、ちゃんと中身のある種があるなら、分根法よりもたくさんの苗を一度に得る事が出来ます。ただ、ウルシの特長として、種の種皮のまわりに分厚いロウがまきついているため、自然発芽が困難なので、そのロウを取り除いてやるのが重要になってきます。
脱ロウにも、おおまかに二つの方法があります。熱処理法、薬品法です。
(熱処理法にもいろんなやりかたがあります)
今回は、処理が確実な薬品法で、脱ロウしてみました。

今回の主役のウルシの種ちゃん、バケツ、硫酸液、混ぜるための棒
(今回はウルシの枝)です。
種は、先月
脱穀した種ちゃんですよ〜。
薬品法は、硫酸液の強い酸で、種の周囲のロウを焼き焦がすという方法です。薬の扱いと溶かしすぎないようにするのに注意すれば、かなり確実な方法だと思います。(のちの発芽率に左右されます)
やりかたは、いたってシンプルです。

バケツに入れた種にひたるくらいの硫酸をかけます。

なんだかサイダーみたいなはじける音がして、種皮が焼けていっきに黒くなります。

棒で、よくかき混ぜます。時々種の様子をみて焼きすぎないようにします。


今回は、約20分で、薬品から引き上げました。
それからたっぷりのお水で洗浄して、きれいにします。
お水を入れたら、こんなに泡立ちました…



よく洗うべし〜〜〜。
ちなみに、この青い育苗箱の下にはスコップで穴が掘ってあり、そこに水が入るようになっています。

そして網に入れて、さらにお水でよく洗います。

ここで網ごと手で揉んで、黒く焦げた表面を取ると、焦げた表面のロウ部分が取れて、スッキリした白っぽい種になりました。もう、城壁は取り払われました。
このあと、水に浸けて種皮を十分ふやかしておきます。中身の生きた種なら、よく水でふやかしたあとに撒けば芽が出てくることでしょう。

以前、熱処理で脱ロウした時の記事も、よろしければごらんくださいね。
※
さて、今日はすごい風&雨でした。いい感じに咲いていたモクレンちゃんもなんだかくたびれちゃったようで、残念です。
いつもありがとう…→ 

posted by 宮崎佐和子 at 23:35|
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漆の植栽