最近は昼間は木地作り、夜は塗り…というような、とても忙しいスケジュールになっています。
工房の庭一帯に、すがすがしい芳香が漂っていたので「あ、クスの木を挽いているんだ





とても小さい器を挽いています。あとで聞いたら、ぐいのみだとのことでした。

木工場は、もうクスのさわやかな香りでいっぱいです。心が洗われるような香り…。
クスは樟脳の材料としても有名です。樟脳って、古いタンスの独特の匂いで苦手な方もきっと多いと思いますが…。こうしたクス材そのもののは、ポプリで使いたくなるようなナチュラルで柔らかな香りです。
こうした細かい木クズがたくさん出るんですが、なんだか持って帰りたくなります。

しかし、仕事をしている側としては、この匂いが濃厚でずっと嗅いでいると頭がクラクラしてくるそうです…。



上記のクスのぐいのみが挽きあがる前に撮った写真です。
ケヤキ、ヒノキなどの材を使った、一口杯や高台の高いぐいのみなどです。

酒器って、お椀などとはまた違う趣きを考えながら作ることができるので、異なる喜びがあります。
このままでも十分美しいのですが、漆の仕事をほどこして、いきいきとした姿にしていきたいと思います。


何か大物らしい獲物にロックオンしているミルちゃんと、よけいな野次馬のうり坊です。
そこにカメラを持った私も現れ… ミルちゃんの久々のハンティングはパッとしない結果となりました。
…しかし、私は見たんです。
裏口からゆうゆうと去って行く、大きな真っ黒いネズミさんのお尻を…。
