地元のメディアにもたくさん紹介していただき、たいへん多くの方がご来場下さいました。本当にありがとうございます。

私は二日目の日曜日のみ、会場に出ました。ふだんは引きこもり… いやいや隠遁生活?を送っているので、久しぶりに大勢の人にお会いして楽しく過ごしましたよー。漆器組合の方々とも久々にご挨拶させていただきました。
お茶席では、どんなお道具が出たのか、すっごく気になりましたが、残念ながらまったく近付けませんでしたが。

あっ、琴の生演奏はとても素晴らしかったです。予想通りかなり好評でした。また来年もあればいいのになあ〜。
まだまだ冷え込む早春の中でしたのに、足を運んでくださいましてありがとうございました。
さて、象谷茶会初日の日…。
松本がこっそり注文してあった刃物が、工房に静かに到着していました。今日はそれをご紹介したいと思います。
マニアックな世界が広がりますが



3年前の一時期のこと… 木工旋盤を導入したばかりで、浮かれまくっていた松本は、HAP40とYXR7で木工旋盤用の鑿をさがしていました。
HAP40は、日立金属の工具鋼。ちょっと特殊な大工鑿でお世話になっている国産の粉末冶金の鋼です。
当時、兵庫にある播州三木打刃物の組合に問い合わせたり、詳しそうな方に尋ねたりして、相当探しまくったのですが、当時は製品化されたものは残念ながらみつかりませんでした。

しかし… 時は流れ、3年ほどたった数日前。
偶然アマゾンで、HAP40が採用された木工旋盤用の鑿を見つけたのでした



径は12mmの刃物です。


柄はケヤキ材です。(木工旋盤で木工旋盤の刃物の柄を作るというのが、いつもの仕事ですな〜)
このケヤキの柄はショートハンドル。ちょっと工夫がしてありまして、中に鉛を仕込んでおります。総重量1.4キロ程の重たい仕上げで、柄付きの状態で50cmくらいのサイズになりました。
そうして、漆器まつりを引き上げて帰宅後、さっそく木工場で試し挽きをしている松本の姿がありました。

使った感じの感想…。
炭素鋼の様な刃先の鋭さと、特殊鋼特有の若干重い切れ味、締まって堅く甘くない刃物でした。溝が若干深めで、両翼部分の曲面の形状由来なのか、加工物に当てる刃先の具合の良い角度の幅がやや狭い感じがしますが、いぶし銀の渋い刃物でした。
ぶじ3年前のリベンジを果たして松本は満足そうでした。

今日は少し休養を取りましたので、明日からは通常通り仕事をしたいなと思います。

いつの間にか咲きかけているよう;;工房のお庭のモクレンちゃんです。
バタバタしている間に、春がどんどん近付いています〜。