そして町長さんは、意欲的で文化的事業に大変熱心な方です。なので、今回の企画も町長さんの肝いりなのだと思います。

アレックス・カー氏といえば、まず思い出されるのはちいおりでしょう。著書「美しき日本の残像」で詳しいように、祖谷村にある若き日のカー氏の小さな隠れ家は、今や日本人自身の憧憬をそのまま形にした場になっています。
この祖谷は、四国唯一の漆樹液産地である山城町(徳島県三好郡)のすぐ近くでした。
平地がほどんとなく決して豊かではありませんが、山深く美しい所で松本がここで漆かきをしていた時は、毎週のようにこのあたりに通ったものです。
さて、今回の講演で、てっきり日本を見切って冒されていない美を求めて他アジアに行ってしまったとばかり思っていたアレックス・カー氏が、近年、京都で町家おこしのプロジェクト ※庵(いおり) をしていることを知りました。(すみません、知らなくって…)
実は宇多津町も、町家おこしに大変力を入れているのです。(小さいながら情緒あふれる町家が残っており、たいへんいいところです)

さて、話は変わりますが、今回の講演のパンフレットに「美しい○○」とキャッチコピーが入っていて、正直複雑な思いがしました。
なぜならアレックス・カー氏は今の日本も今回講演に訪れるこの町も、もう美の残像は残っていないと感じているだろうと思ったからです。
でも、あまりそのことにはここでは述べないでおきます、誰だって自分の故郷が一番美しいと思いたい気持ちは同じだから…。
漆に限らず、日本の財産は同じような要因でどんどん萎縮していっているのでしょう。多くの問題が山積している日本で、こうしたことは二の次三の次になってしまうのかもしれません。でも、この文化を持ってこそ日本と言えるのであって、日本人自身がなんとかしないといけない課題です。
肝に銘じておきたいと思います。
私は残念ながら行きませんでした。
13年ほど前、芸術新潮で白洲正子さんと対談してました。
その時祖谷の篪庵と京都の神社の敷地内の当時の?自宅の写真が出てました。
京都の方は、篪庵と違って仏像・掛軸等をしつらえてあり、床に絨毯も敷いていました。
和と言うより意図的に東洋風(中国と日本文化が混在したような)の落ち着いたいい感じのしつらえでした。
10数年気にはなっていたんですが、去年か今年
篪庵と京都の町屋に宿泊可能との記事が新聞に出ていたので行きたいと思っていたところでした。
後、祖谷の藁葺き屋根を葺く作業を外国の方が
テント生活しながらされているのをテレビで観た
ような気がします。
申し訳ありません。
いろいろ教えて下さって、ありがとうございます。^^
『ち庵』の『ち』の字は、ここの画面上でうまく反映されないみたいです。すみません。
公式サイトの方はちゃんとテキストで字が出ているので、私も良くわからないのですがこちらは特殊なコマンドを入れて表記されるようにしているのかもしれません。(難しい字なので氏自身も通常はひらがなを使っているそうです)
京都の当時のご自宅、きっと宝の山でしょうね。(笑)
>ち庵と京都の町屋に宿泊可能との記事が新聞に出ていたので行きたいと思っていたところでした。
いいですねえ。
なんだか氏の企みにまんまとはまる…みたいな感じだけど、なにかのおりに行ってみたいものです。^^
>後、祖谷の藁葺き屋根を葺く作業を外国の方が
テント生活しながらされているのをテレビで観たような気がします。
今は、茅葺きなんてちょっとしたイベントですものね。
徳島には遠い親戚があって、私が子供のころに行った時にはまだ、茅葺きの家があったことを思い出しました。