2008年02月24日

■アレックス・カー氏の講演会。

宇多津町(香川県綾歌郡)の主催でアレックス・カー氏の講演会があり、行って来ました。宇多津町は小さな香川県の中でも小さな町ですが、海と山、古い町と新しい町が混在したところ。地方の弱体が課題の今にしては珍しく活気のある町です。
そして町長さんは、意欲的で文化的事業に大変熱心な方です。なので、今回の企画も町長さんの肝いりなのだと思います。

2/24アレックス・カー氏の講演会1
アレックス・カー氏といえば、まず思い出されるのはちいおりでしょう。著書「美しき日本の残像」で詳しいように、祖谷村にある若き日のカー氏の小さな隠れ家は、今や日本人自身の憧憬をそのまま形にした場になっています。
この祖谷は、四国唯一の漆樹液産地である山城町(徳島県三好郡)のすぐ近くでした。
平地がほどんとなく決して豊かではありませんが、山深く美しい所で松本がここで漆かきをしていた時は、毎週のようにこのあたりに通ったものです。

さて、今回の講演で、てっきり日本を見切って冒されていない美を求めて他アジアに行ってしまったとばかり思っていたアレックス・カー氏が、近年、京都で町家おこしのプロジェクト ※庵(いおり) をしていることを知りました。(すみません、知らなくって…)
実は宇多津町も、町家おこしに大変力を入れているのです。(小さいながら情緒あふれる町家が残っており、たいへんいいところです)

2/24アレックス・カー氏の講演会2

さて、話は変わりますが、今回の講演のパンフレットに「美しい○○」とキャッチコピーが入っていて、正直複雑な思いがしました。
なぜならアレックス・カー氏は今の日本も今回講演に訪れるこの町も、もう美の残像は残っていないと感じているだろうと思ったからです。
でも、あまりそのことにはここでは述べないでおきます、誰だって自分の故郷が一番美しいと思いたい気持ちは同じだから…。

漆に限らず、日本の財産は同じような要因でどんどん萎縮していっているのでしょう。多くの問題が山積している日本で、こうしたことは二の次三の次になってしまうのかもしれません。でも、この文化を持ってこそ日本と言えるのであって、日本人自身がなんとかしないといけない課題です。
肝に銘じておきたいと思います。


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posted by 宮崎佐和子 at 23:46| Comment(3) | TrackBack(1) |   展覧会鑑賞・イベント参加
この記事へのコメント
行かれたんですね。
私は残念ながら行きませんでした。

13年ほど前、芸術新潮で白洲正子さんと対談してました。
その時祖谷の篪庵と京都の神社の敷地内の当時の?自宅の写真が出てました。

京都の方は、篪庵と違って仏像・掛軸等をしつらえてあり、床に絨毯も敷いていました。

和と言うより意図的に東洋風(中国と日本文化が混在したような)の落ち着いたいい感じのしつらえでした。

10数年気にはなっていたんですが、去年か今年
篪庵と京都の町屋に宿泊可能との記事が新聞に出ていたので行きたいと思っていたところでした。

後、祖谷の藁葺き屋根を葺く作業を外国の方が
テント生活しながらされているのをテレビで観た
ような気がします。
Posted by at 2008年02月26日 12:47
ち庵のちが文字化けしていました。
申し訳ありません。
Posted by sun at 2008年02月26日 12:50
sunさん、こんばんは!
いろいろ教えて下さって、ありがとうございます。^^

『ち庵』の『ち』の字は、ここの画面上でうまく反映されないみたいです。すみません。
公式サイトの方はちゃんとテキストで字が出ているので、私も良くわからないのですがこちらは特殊なコマンドを入れて表記されるようにしているのかもしれません。(難しい字なので氏自身も通常はひらがなを使っているそうです)

京都の当時のご自宅、きっと宝の山でしょうね。(笑)

>ち庵と京都の町屋に宿泊可能との記事が新聞に出ていたので行きたいと思っていたところでした。

いいですねえ。
なんだか氏の企みにまんまとはまる…みたいな感じだけど、なにかのおりに行ってみたいものです。^^

>後、祖谷の藁葺き屋根を葺く作業を外国の方が
テント生活しながらされているのをテレビで観たような気がします。

今は、茅葺きなんてちょっとしたイベントですものね。
徳島には遠い親戚があって、私が子供のころに行った時にはまだ、茅葺きの家があったことを思い出しました。

Posted by 宮崎佐和子 at 2008年02月26日 18:34
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