
ウルシの木(漆かきをして漆を採り切ったあとの木)を割裂させた材で作った箸箱。中の手削りのお箸(材/ミズメザクラ)にぴったりあつらえています。
ウルシの材は、クチナシで染めたように黄色い木肌をしています。(※漆の材) その風合いを生かすために、漆は1回だけしか吸わせていません。
漆の色を通して感じる、ウルシ材そのもののほのかな黄色が優しい感じです。


蓋を重ねあわせて藤の輪でとめます。
ウルシの木の箸箱からさっと塗り箸を出すさまは、なかなかいいかもしれません。意外と女性にも似合いそうです。
さて、箸箱には、漆の木が生きていた時のあかしが残っています。

遠目にはホクロのように見える黒点ですが、
これは虫食いの穴なのですね。^^
朝のドラマの影響かどうか、ちまたではお箸が人気だそうです。
とってもすてきなことですね。
また、お箸にもいろん長さや形があって使い心地もぜんぜん違うと思います。なのでいくつもお箸をそろえていて「このお料理の時はこのお箸」と使い分けるのも、毎日を楽しくするひとつの工夫になるかもしれませんよ。
いやーっ、柔らかな風合ですね。藤の輪で止めるんですね。
私は毎日の登山で、樹齢50年を過ぎた藤の木の下を通っています。
見ていると白いご飯が欲しくなります。
クチナシも最近見掛けなくなりました。子供の頃はメジロの餌に混ぜていました。
以前、萱葺きの家に住んでいたと書きましたが、続きを少々。
五右衛門風呂でした。それも屋外にありました。
雨の日は支柱に蛇の目傘を括りつけて入っていました。
風呂の横には夏みかんの木があり、風呂でよく食べていましたよ。
壁は藁を練りこんだ赤壁。ガスはなくカマド。
トイレも大小共に屋外。
縁側の下には鶏が…時として数が減っていました。
雨戸を開けると、2〜300m先の高台を蒸気機関車が走っており、
雪の日に見ると絵葉書を見るようでした。
アイスクリーム屋さんや魚屋さんが自転車で来ていました。
紙芝居のおじさんの後を付いて回ったものです。
大きな水瓶が威風堂々と台所に鎮座していました。
庭にあるグミや金柑の実もおいしかったですよ。
貧しくはあっても温かさがありました。
収穫前の西瓜が突然の雹で全滅した時の母の涙が忘れられません。
遠い昔…自然に生きる素晴らしさを実感できた頃のことです。
私はある小さな物をずーっと欲しくてたまりませんでした。
ひょんなことから当ブログに到着し、いよいよ現実化しようかなと思っています。
その内、客の一人になる予感が…。
ふるさとの原風景のような、お話をありがとうございます。
まるで夢のような光景ですね…
今の世代の私たちには、映画の中の風景のようにさえうつります。
きっとよく蚊にさされたり、夏は暑く冬は寒かったのだと思いますが、水瓶の水はおいしかっただろうし雨の日のお風呂はすごく楽しかったでしょう。
こうして四季を肌で感じ日本人らしい五感が育つのかもしれませんね。
今の家づくりが良くないとは思いませんが、外世界を「敵地」としたようでまるでシェルターみたいに感じます。
>収穫前の西瓜が突然の雹で全滅した時の母の涙が忘れられません。
わ…
大事に育てたお母さん、さぞ辛かったでしょうね。
収穫できずにその時期の家計をどう工面されたのか気になります…
>私はある小さな物をずーっと欲しくてたまりませんでした。
あら、それはなんでしょうか??
いいものを作っていけるようがんばりますので、また、いろいろ教えて下さるとうれしいです。^^