2008年03月04日

■茨城産の漆を使いました。

工房には、日本産うるしがいっぱいあります。
ただ「日本産」というだけではありません… 産地、採取時期、採取者のちゃんと分かった素性のはっきりした漆ばかり。もちろん、個性いろいろです。

3/4いろんな日本産漆の入った茶碗
こんなふうに塗り部屋のあちこちに
漆の入った茶碗を置いているんですよ。


さて、今回はこの茨城県の漆に注目です!
3/4茨城県/飛田さんの盛り精製漆
これは茨城県のうるし掻き職人、飛田祐造さんの盛り精製漆です。
茨城県は岩手県につぐ、日本の数少ない貴重な漆樹液産地です。ただ日本最大の岩手県に比べ、規模はずいぶん小さく、うるしの木も、従事する人もかなり少ないです。
現在では永年の経験者が3人、新人が3人、計6人がうるしを掻いています。
しかしほとんどの方が全日うるし掻きに従事することはなく、飛田さんも半日4日山の作業で、午前中の作業をされています。
ただ茨城は東京に近いこともあり、漆作家さんの交流も濃厚で
「壱木呂の会」の活動の拠点でもある大事なところなのですね。

さて、工房で使っているのは岩手県産の漆が主流。
だから、なかなか「茨城の漆」の表情がよく分かるものが登場しなかったのですが…(時々、使ってはいるんですけどあせあせ(飛び散る汗)
珍しく茨城の漆で上塗りしたものを見つけました。

3/4茨城の漆を塗った器
この器は工房のものではありませんが…。
亡くなった松本の父が地元のお得意さんから
頼まれていた塗り仕事のものなのです。
義父のかわりに仕事の合間に進めているんです。

わあ〜、飛田さんの漆ってこんな表情なんですね!
精製していることもありますが、穏やかで優しいです。
盛り漆なのに、なかなか上塗りで使うことがめったにないのが分かりました。(上塗りする松本は、クールな辛口の漆が好きなんですね。ここぞ!というものは必ず大森俊三さんの盛り漆を使います)
飛田さんの漆はなんというか…
あたたかい家庭料理みたいな漆でしょうか。
とびぬけた特長はあまりないのですが、なんだかほっとするような…おだやかで甘口のやさしい漆です。
それでいて、けっして野暮ったくなく品がいいんですね。
私は、ひとめ見て好きになりました。^^

なるほど、こうして見ると飛田さんの漆は香川で作っている器にとてもよく似合います。
ここに松本好みのクールな漆を持ってきてしまうと、きっと頼まれた方は見なれない表情に『ええ!』とびっくりするでしょう。(笑) 

さてさて仕上がりまでもう少しかかりますが…
ゆっくり見守ろうと思います。


posted by 宮崎佐和子 at 21:43| Comment(0) | TrackBack(1) | ■ 工房の仕事
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

この記事へのトラックバックURL
http://blog.sakura.ne.jp/tb/11846224

この記事へのトラックバック

3月3日…雛祭り
Excerpt: 三月三日のことを上巳と言い、上巳=じょうしの節句、または桃の節句と言われています。 平安の時代に、健康を祈って紙や布で作った人間の...
Weblog: 心から贈り物…大好きな器たち
Tracked: 2008-03-05 16:20
Powered by さくらのブログ
y
<!-- [FC2 Analyzer] -->