今日の工房は、「エッ重機でも動いているの??」と思ってしまうような(おおげさ)豪快な地響きに包まれていました。
発信源はこちらのようです。

ただいま、数年越しの作業を行っておりまする〜。



どーーん。
工房に新入りした道具、中山石材工房さんの石臼です。庵治石は香川県の特産品で、晩年のイサム・ノグチ氏がその魅力に惹かれて、庵治にアトリエをかまえたことで有名ですね。
先月、NHKさんのBSプレミアム「イッピン」では、この石臼のコーヒーミル仕様が紹介されました。番組中では、コーヒー豆を挽いて、美味なコーヒーを淹れておりましたよ〜。
この工房で、コーヒー豆でなくいったい何を挽いているかと言いますと… じつは乾漆粉なんです。
数年前に、国産漆100%の乾漆粉という高級素材をご紹介した事がありました。※

その後、黒漆の乾漆粉、朱漆の黒漆の乾漆粉、と順調に作りためていたのですが…。挽きのキモとなる道具がなかなか選定できず、しばらく進められずにいました。
しかし、最近になって、続けて乾漆粉を使うオーダーをいただきましたので、いろいろ吟味してこの庵治石の石臼を仕入れる事にしたのです。


写真では分かりにくいので、動画でごらんください。(今回は編集できたので1分程度です)
ねっ、かなりな地響きでしょ〜〜。コーヒーミルタイプでも、かなり迫力あると思います。
今まで私は石臼を見たり扱ったことがありませんせした。

石臼に素材を入れる量や回す早さなどで、挽き具合を調節できるんだそうです。(へえ〜〜)




おお〜〜 この光景が見たかったよ〜。

お宝アイテムと知りつつも、なかなか加工できなかった乾漆粉ですが、素材を仕立てる事が容易になりましたので、これから積極的に展開していきたいなあ〜と思います。
黒漆、朱漆の乾漆粉も挽いてみますね。


先日、娘がおじいちゃんに捕まえてもらったトンボちゃんです。
この子は羽化からまもないのか、フニャッとしていたのですぐ捕まりました。
最近は平凡なトンボも数が少なくなりましたね〜。
またまたこだわりの松本さんですね(笑)。
ミルを使えば粒度も調節できますが熱が加わりますよね。
乾漆粉って 粉末じゃ細かすぎるのでしょうかね?。
庵治石って、通称花崗岩ですよね。硬度があり、磨けば美しい艶が出ますよね。
石臼にはもってこいの材質ですね。
このようなオタクっぽいものについついコメントしてしまう森です(笑)。
乾漆粉ってどのように使うのですか。 いつかブログで作品をアップしてください。
小さい径のミルは難儀していました。セラミックや金属製のミルも乾漆粉が硬いので歯に噛み込んで回転させられなかったり、思う粒度にならなかったり、ミルの歯があっという間につぶれたりしました。
一般的には乾漆粉は昔から薬研で細かくするんですが、今回は量が多いので…
今回の粒度は#60-80 #80-100 #100-もっと細い…おそらく#600位まで挽けていると思います。篩が100目までしか用意していなかったので細い番手は篩い分け出来ていません。
特に国産漆の乾漆粉はとても固いのとネバいので加工がしにくかったのですが、庵治石の挽き臼は快適に作業が進みます。