今回は、これまた消耗しやすい漆のスプーンが別々のお客様より修理のために戻ってきましたので、ちょっとご紹介したいと思います。^^

どっちもすごくきれいに使って下さってるんですよ!


木目を活かした朱溜めです。


すごくきれいに使ってくださっています。

…でも、一見新品同様に見えるくらいでなんの問題もなさそうです。
いったいなぜ工房に戻ってきたのかというと…。


少し、ヒビが入っちゃったんですね。;;
先日、お引越しされた時に圧迫することがあったのかどうか、包みから出すとこうなっていたそうで…。「修理できるものなら、直してください」とのことでした。
木と漆のスプーンは、ときどきこんなことがあるんです。


工房の中くらいの大きさのトチ材のスプーン。
かなり好評で作ればすぐ売り切れるものです。
かなり好評で作ればすぐ売り切れるものです。

これは、使い込んだ漆の美しさにあふれて、ちょっと感動して見入ってしまいました。



漆の生まれたての塗り肌もたいへん美しいのですが、こうした景色もたいへんよいものです。作り手は、こうした表情は作れませんものね。ほんとうにお客様が「仕上げてくださる」という表現がぴったりだと思います。
さて、ふつう漆のスプーンは、ふちが欠けたりふちの漆がちびたりして修理(一番デリケートで圧力がかかる部分なんですね)…というパターンがほとんどなんですが、これもなんともないような? あれ、いったいどこを直すんでしょう?

この柄のお尻の部分を直すんだそうです。
うわ〜、本当にていねいに使ってくださっているんだなあ。(ふちよりここが先にこうなるなんて、初めて見ました!)
本当に、見ていて嬉しくなるようなスプーンたちでした。

※スプーンの修理 A
※スプーンの修理 B-1
※スプーンの修理 B-2
※スプーンの修理 B-完成
※スプーンの木地つくりの様子
↑スプーンの過去の関連記事もリンクを貼っておきます。(ほかにもいろいろあるんですが、とりあえず)もしよろしければごらんになってくださいね。^^
いま、漆のスプーンはたいへん品薄なんですが…。
ご注文分だけでも早めに作っていますので、もしオーダーされている方はもう少しお待ちいただけますと幸いです。