2009年04月03日

■丹波漆の植栽に行ってきました。

こんにちは、弟子の芝吹です。
先日3/27〜28に京都府福知山市夜久野町に行ってきました。
夜久野町は兵庫県との境になり、山なので、雪が降っていたらどうしようとビビりながら27日の夕方に着きました。幸い雪ではなく、雨雨でした。ほっ。目的の『漆の植栽と手クロメ体験』が28日に行われました。この日は良く晴れて晴れ気持ちよく植栽できました。そのときの様子をご報告します。


夜久野町にある『やくの木と漆の館』に集合して、そこから車で植栽場所まで向かいました。地元の方や京都からいらした方など総勢30数名で苗木54〜7本ほどを植えました。

バッド(下向き矢印)植栽場の周りの風景

植栽場の周りの風景

バッド(下向き矢印)道ばたに車を止めてそこから100メートルほど下ると、植栽場所がありました。

4/3夜久野1

元は田んぼだったそうです。下準備として、既に耕してあり、重機を1回入れているそうです。水はけのため、真ん中に30センチ幅ほどの水路が掘られ、土を盛り上げたところに苗を植えました。株間は3メートルほどでした。
土を盛り上げているのは水はけのためで、比較的さらさらした土で、盛ってあります。
周りにはってあるネットは鹿よけネットです。鹿が漆の木を食べるため、鹿の侵入を防ぐためのものです。夜久野町の漆以外の畑でもはってあるのを見かけました。


まず、石灰を蒔き、なるべく平らで円形になるように上3分の1ほどを耕しました。石灰は酸性の土を中和させ、弱アルカリ性にするためで、蒔いたままでも雨が自然に溶かして浸透するそうです。
次に、ならした中心をスコップで掘り、苗木がまっすぐ立つように根に合わせた形の穴にして、苗木を置いたら土を掛けました。

4/3夜久野

ひげ根の間に土が入るようにさらさらと細かい土を掛け、固まりはのぞくか、ほぐして掛けました。ある程度かかったら、苗木を揺すって根の周りに土を入れ込みました。きちんと土を入れ込むことで、多くのひげ根から水分を取り込めます。


バッド(下向き矢印)苗木は丹波1号という名がついており、優良株からの分根で育てたものです。
4/3夜久野


根に土を入れたら、また土を掛けました。根が隠れたら、上から足で踏み固めて、土が下がったのでもう一度掛けました。最後に根の周りに、日焼けと草対策のわら?かや?をかけました。

4/3夜久野

日焼けとは表土の乾きを防いで保水のためかな?と思いますが、詳しく尋ね忘れてわかりません。草対策とは、まだ苗木が小さいときは草の伸びが苗木の日当たりを妨げるので、草刈りが必要ですが、これが草の伸びを抑えて、草刈りの手間を少なくするそうです。
苗木がある程度大きくなるまで、イノシシ対策に有機肥料はあまりやらないそうです。有機肥料をやると、ミミズが増えて、それを食べにきたイノシシにせっかく植えたものを掘られてしまうそうです。ネットは鹿よけであり、下から突進してくるイノシシには弱いのです。


バッド(下向き矢印)植え終えた畑の様子です。

4/3夜久野

この後の管理は、草刈りです。6月に刈って、草は表土保水のためそのまま置いておき、夏に伸びたものを秋にもう一度刈ります。苗木が小さい間は、日当たりを妨げないようによくみるそうです。

この後、午後から手クロメ体験がありました。次はその様子を紹介しますので、再びよろしくお願いします。
ありがとうございました。


* * * * * * * *

宮崎です。
夜久野町では「丹波漆を保存していこう」という地元の漆掻きのおっちゃん達が方が集まって公開植栽を行っているのです。今年も多くの方が集まったそうですよ。
この土地は、シカの食害に悩まされていて(ウルシの芽が大好き)ウルシノキを苗木から育てるのにネットを張ったりして大変な苦労をされています。
さて、この夜久野町で採った漆を使った手グロメ会も楽しかったそうなので、ぜひ見てやってくださいませ。^^


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posted by 宮崎佐和子 at 22:01| Comment(0) | TrackBack(0) |   弟子の日記
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