2009年04月05日

■漆の手グロメ会の様子。

前回のレポの続きです。

こんにちは、弟子の芝吹です。
夜久野町までは香川から普通電車を乗り継いでいったのですが、意外に電車が混んでいてびっくりあせあせ(飛び散る汗)でした。姫路から乗る播但線は空いているだろうな〜とのんきに思っていたのですが、そんなこともなく、ぎゅうっとつめた状態で座っても座れない人が出るくらいでした。


さて、午前中の植栽に続き、午後は手グロメをしました。
バッド(下向き矢印)場所は『やくの木と漆の館』です。
1やくの木と漆の館
漆に関する書籍があり、教室が開かれたりしています。近くに温泉もあるそうです。


バッド(下向き矢印)少量なので、陶器の大皿と電熱やドライヤーの温風を利用しました。

4/4手ぐろめ準備



バッド(下向き矢印)始めに、皿に生漆を出して、へらでかきまぜました。

てぐろめ

この行程を『ナヤシ』と言い、生漆を攪拌させます。これにより、生漆内の水分などが細かく分散され、きめの細かい表情になり、光沢のある塗面に仕上がります。高分散させるほど高光沢になり、分散させないと艶消しの表情になるそうです。
生漆は昨年夜久野町でとれた遅漆を使いました。


バッド(下向き矢印)10分程なやすとこうなりました。

なやし10分後



次に、ドライヤーの温風を使って温めながら、へらで混ぜました。
バッド(下向き矢印)20分後の様子です。温度計で測りながら42〜43℃の間で進むように気をつけました。
手グロメ中

この行程を『クロメ』と言い、熱により水分を蒸発させながら、攪拌します。水分が3〜5%になるまでするそうです。攪拌時間や加熱温度などの調整により、艶具合や、乾燥速度などを好みのものに仕上げていくそうです。


バッド(下向き矢印)途中ガラス板に漆をのばして、様子を見なから40分程くろめると、こうなりました。上がなやしくろめた方で、下は生漆です。だんだんと、茶色くなり、透けてきました。

tuke.jpg

なやしくろめた漆は、素黒目漆(すぐろめうるし)と呼ばれ、精製された漆です。
この一連のナヤシとクロメをすることが漆の精製になります。

はじめての夜久野町で植栽と手クロメを体験でき、漆に関する興味深いお話も伺えて、1泊2日とは思えない濃い時間をすごすことができ、大変感謝しております。その他にも色々とお世話になりました。
夜久野町では今まで植栽した総数は、今回のを入れて、400本程になるそうです。また夜久野町や他の所にうかがえる機会がありましたら、ご報告したいと思います。最後まで読んでくださいまして、ありがとうございました。

* * * * * * * *

宮崎です。
このたびは、お疲れさまでした。^^
弟子は、夜久野のみなさんに可愛がってもらったそうで… ほんとうにありがとうございます。以前からおつき合いがあるのに、なかなかご紹介できなかった所だったので、この機会に地元の皆さんの取り組みの一場面をお見せできて良かったと思います。
この春に植えた苗や種が、ぶじ芽吹くのが楽しみです。ムード


posted by 宮崎佐和子 at 18:09| Comment(0) | TrackBack(0) |   西日本の漆樹液産地
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