2009年06月14日

■新しく来た「掻きカンナ」です。

昨日、ちらっとお知らせした漆かきの道具の一つ、掻きカンナ。すでに何本も持っているのですが、今年も新しく一本あつらえました。^^

バッド(下向き矢印)今年作っていただいた掻きカンナです。
6_13_kanna_1_.jpg

ごらんのように、このカンナは特殊な形をした刃物です。(ふつう、見ただけではどんな風に使うのか検討もつかないと思います)
このカンナを作る制作技術を持つのは、国の選定保存技術者である青森県田子町在住の中畑文利さんだけなのです。

バッド(下向き矢印)で、今回は中畑さんにお願いして、希望の形のカンナにしていただきました。中畑さん、ありがとうございます。
6_13_kanna_zu_.jpg6_13_kanna_zu_2_.jpg

さて、デリケートな形の刃物なので、ほんの少しの幅や角度の違いで使いやすさも変わるし、用途もまったく変わってきます。
「どんなふうに変わってくるのか」は、これは文章で説明するのは難しいですが‥。
包丁一つにしても、一流の料理人なら、いろんな種類、そして幅や厚さや刃の付け方の違うものをたくさん持って、きちんと管理して使っていると思います。肉を切る包丁と魚を切る包丁は当然違うでしょうし、それと同じことと思ってくださると、いくらか分かりやすいかも知れません。


バッド(下向き矢印)掻きカンナの刃たちです。(未使用のもの)
6_13_kanna_.jpg
右・大森清太郎さんの古いコレクションから買わせていただいたもの、中・とある方と交換したもの(※不良品なんです)、左・今回の新しいもの。
写真は大きくアップしますので、興味ある方はごらんください。

刃物のつけ方が異なることが、分かる方には分かるかと思います。


バッド(下向き矢印)こうして見ると、もっと分かりやすいかな?(並びは上の写真と逆になります)
6_13_kanna_3_.jpg
この∪字に曲がった部分で、漆の幹に刃を食い込ませ、溝を作るようにして筋状に皮をえぐりとるのです。
この∪字状の部分の幅が広いと幅の広いキズをつけることができます。そして、幅の広いキズが必要なのは太い木、大きい木なので、左、中の刃物は大径木に向いたカンナということになります。

バッド(下向き矢印)ウルシ掻きのキズ。(大森俊三さんの仕事です)
漆掻き漆掻き
写真を見ると分かるように「キズをつける」というより「ミゾをつける」と言ってもいいくらい、深い痕をつけます。

バッド(下向き矢印)そしてこんなふうに使います。(本間健司さんの昨年の裏目漆掻きの様子です)


一番幅の細い、左のカンナは径の太くない木に向いています。(大森清太郎さんからいただいたカンナですね)
工房の庭の漆の木で、弟子が勉強のために漆掻きをするカンナはこれを使うことになります。^^
もちろん、そのままでは使えませんので、手に合った柄を自分で作って入れないといけません。


※さてさて余談ですが、なぜ不良品のカンナの刃がここにあるのかといいますとちょっといきさつがありまして…。
とある方が、かなり前にある所を通じて応援するために買われたのですが、手元に届くと肝心の部分に亀裂が…。(よりによって∪字の中央)もともと「資料くらいに」と思って買われたのだと思うのですが、お世話になった方だったしお気の毒に思ってちゃんとした刃物と交換して差し上げた結果これが残った、というぐあいなのです。
あせあせ(飛び散る汗)


さて…この掻きカンナ、研ぐのもけっこう手間がかかるんですよ。
弟子にきちんと出来るのでしょうか??

* * * * * * * *

子ツバメおまけです。
今年うまれた子ツバメさんたちが巣立って、田んぼの上や家と家の間をフワフワ飛ぶようになりました。
左の写真は、ツバメ5兄弟です。^^
ここの電線にとまって、お父さんお母さんツバメがごはんを持って来てくれるのを待っています。ムード

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posted by 宮崎佐和子 at 22:43| Comment(5) | TrackBack(0) |   道具
この記事へのコメント
掻きがま一つで取る漆の質も変わってしまうくらいに大事なんですよね。
昨年、私は掻きがまの研ぎ方を失敗してしまい、不十分のまま使っていたので取れる漆の量が少なかったみたいでした。
そのことを健司先生に話したら、綺麗に研ぎなおしてくれました。非常に助かりました。早速初辺を入れました。食い込みがいい鎌になったみたいです。
今年はいい漆が取れそう(^^)かな?
Posted by おのせ at 2009年06月15日 13:09
おのせさん、こんばんは!
コメントを下さいまして、ありがとうございます。^^

そうなんですよね。
刃物の切れって大事ですが、もちろんここでもとっても大事です。

>昨年、私は掻きがまの研ぎ方を失敗してしまい、不十分のまま使っていたので取れる漆の量が少なかったみたいでした。
そのことを健司先生に話したら、綺麗に研ぎなおしてくれました。非常に助かりました。早速初辺を入れました。食い込みがいい鎌になったみたいです。

お、健司さんがしっかり教えてくださって、頼もしいですね〜!! 道具の調子がいいと、仕事にも精が出ますね☆

また、漆掻きのご様子など、教えてくださると嬉しく思います。
どうぞ、よろしくお願いいたします!
Posted by 宮崎佐和子 at 2009年06月15日 21:14
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