2009年08月04日

■漆刷毛の鉋がけをしました。

こんにちは、弟子の芝吹です。
先日ようやく四国の梅雨明け晴れが発表されました。こんなに遅いときがあるとは驚きです。


さて、最近手がけた工房の作業の一つに、刷毛の削りだしがありますので、それを報告したいと思います。
2寸程の幅の本通し(上から下まで毛が入っている)刷毛を松本さんからいただき、その大きすぎる刷毛を使い勝手の良いサイズに切り分け、どれも半通しの刷毛に作り替えました。※その時の様子1 ※その時の様子2

5/3に麦漆(漆と小麦粉を混ぜてペースト状にした主に接着に用いるもの)で貼付けていたのですが、最近になってようやく麦漆が乾いてきました。なので、刷毛の側面をカンナで削って整えました。

バッド(下向き矢印)6/8の写真ですが、板を貼付けて側面からはみ出した麦漆の様子です。

P1050714.jpg
麦漆は、表面は乾いているのですが
中が完全に乾いてなく、ゴムのようになっていました。


なので、もうしばらく待つ事にしました。

バッド(下向き矢印)そして、7/27に鉋で削るとこんな鉋屑が出ました。

P1060283.jpg

2本入っている濃い茶色の線が、板と板を貼付けた麦漆の層です。


バッド(下向き矢印)削りだした刷毛の側面です。

P1060286.jpg

乾くのに時間はかかりましたが、しっかり麦漆がくっついているようでした。


全面貼ったものと2面だけ貼ったものがあり、上の2面だけ貼ったものは残りの側面を貼るので、まだまだかかりそうですあせあせ(飛び散る汗)


ありがとうございました。

* * * * * * * *

宮崎です。
大きな刷毛をバラバラに切ったのですが、それぞれに板を貼って持ち手を付け、きれいに鉋がけすることで、バラバラにした刷毛の一部分がちゃんと生きた道具となっていきます。
この刷毛の作り直しは、接着の麦漆の乾燥に時間がかかるので、手間がかかります。が、一度完成すると長い年月の間、「仕事の良き友」となってくれます。


8_4_seisei_1_.jpgさて、昨日に予告した、漆の天日精製ですが、今日松本と弟子が1貫目の漆をさっそく精製してしまいましたよ。もともと水分の少ない漆なので(工房の漆はそういった漆がほとんどです)、あっという間にすんでしまったらしく、私が見に行った時には終わってしまってました。;;
張り切って?松本が動画に撮っていますので、のちほどアップしますね。^^


ぽちっとおねがいです^^→  人気blogランキング
にほんブログ村

posted by 宮崎佐和子 at 21:34| Comment(2) | TrackBack(0) |   弟子の日記
この記事へのコメント
コンバンハ
漆は固まると硬くなってしまい、刃物が欠けちゃうって聴いたんですが、少しだけ半乾きの状態で鉋をかけるんでしょうか?

Posted by タッキー at 2009年08月05日 19:37
タッキーさん、こんばんは!
コメントを下さいまして、ありがとうございます。^^

>漆は固まると硬くなってしまい、刃物が欠けちゃうって聴いたんですが

はい、しっかり硬化した漆はかなり固くなります。なので、そんな状態の漆が相手だと、刃こぼれすることもあります。

今回は「麦漆」といって、漆と小麦粉を混ぜたもので板を接着していまして、小麦粉が入っているぶん、漆の純度が低くなっているのて、硬化してもやや柔らかめです。
鉋の刃が欠けるほどではないですから、ご安心を…!!

いつも見てくださってありがとうございます、これからもよろしくお願いいたします☆
Posted by 宮崎佐和子 at 2009年08月06日 20:09
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

この記事へのトラックバックURL
http://blog.sakura.ne.jp/tb/31015647

この記事へのトラックバック
Powered by さくらのブログ
y
<!-- [FC2 Analyzer] -->