2007年02月08日

■漆スプーンの修理。


工房の人気アイテム、「漆のスプーン」。
一本一本、松本が板から手彫りで木地を彫り出して、デリケートで使い心地の良い造形を作り出しています。
そんなスプーンさんですが、木の強度ぎりぎりまでせめて作っているので、きれいな漆をたっぷり塗っているとはいえ、決して頑丈ではありません。
どちらかというと、常識の範囲内で、優しく使っていただくスプーンなのです。

2/8スプーン1
しかし、おちびさんがいるご家庭ではそうはいきません。^^;
お子さまにかじられて、修理に戻って来たスプーンたちです。
(つい先日、また1本送られてきたので3本になりました)

2/8スプーン2
木地がちょっと欠けてちゃっています。
おちびちゃんは使い方が大胆だなあ。あせあせ(飛び散る汗)

2/8スプーン3
欠損の部分は比較的小さいので、漆で木地固めをして、こくそという漆と木粉を練ったものを足して成形します。そして上塗りをしてお渡ししようと思います。
(このスプーン、裏側も噛み傷がいっぱいついているなあ)

工房のものはこのように修繕をいたしております。ただ、作業の工程上タイミングをみはからって取りかかるので、しばしお待ちいただくことになるのですが…(現在お待たせしている方、申し訳ありませんたらーっ(汗)
でも新品同様にきれいに直せるのが、漆のいいところ。お手元にお届けして喜んでいただくのはほんとにうれしいものです。



posted by 宮崎佐和子 at 20:18| Comment(6) | TrackBack(0) |   漆のスプーン制作
この記事へのコメント
一から削るのは大変なんで 百均で買ってきた分厚いスプーンを彫ってやすりとペーパーかけたら それなりのものができました ただ仕上げに黒漆を塗ろうとすると 一度に塗れないのですが 一度に塗る方法はありますか?

ところで 7日の朝日新聞の奈良版に
「漆発祥の地再び」という見出しでかなり大きな記事が掲載されてました
内容は 塗部造(ぬりべのみやつこ)が置かれていた曽爾村で 歴史を復活しようと地元民が2年前から漆の木の栽培に取り組んでいるというものでした 
岡山新見市の「漆の館」で指導を受けて 地元に残っていた漆を栽培して増やしているようです
ご存知かもしれませんが お知らせまで
Posted by 大塚 at 2007年02月09日 00:38
物を大切に使うってことは何か今の世の中にかけてる要素ですよね(汗)
こうやって修理依頼されるってことは少なくとも親はスプーンを大切に思ってくれてるんだってことですよね♪
Posted by 黒柿 at 2007年02月09日 07:20
すてきなスプーン。手がかかってる素晴らしいものです。こういうものを日常に使って生きてくるものいいもの。それを日常に使うことによってプラスチックとは違う質感を手にできるって素晴らしいことです。
修理できるからってザツに使ってはいけないよね〜 修理依頼、修理、送付それだけとっても手がかかるものですものね。
Posted by ききょう at 2007年02月10日 08:58
大塚さん、こんばんは。
スプーンは一度に塗るのは難しいですよね。
http://waurusi.sblo.jp/article/1817069.html
↑この時のピアスパーツを塗った時の道具を参考に…
スプーンのお尻を針で刺すか、樹脂でくっつけるかして一度に塗ってくださいませ。
最後にお尻をきれいに仕上げて完成です。

>ところで 7日の朝日新聞の奈良版に
「漆発祥の地再び」という見出しでかなり大きな記事が掲載されてました

わ〜ホントですか。^^ 知りませんでした。
もし見に行く機会なんかがありましたら、どうだったか教えて下さいね。
Posted by 宮崎佐和子 at 2007年02月10日 23:18
黒柿さん、こんばんは〜〜^^/
自分も物を大切に使っているか、といえば私もうーんと考えてしまいます。でも、その心は大事にしたいなあ。

でも丁寧に作られたものや、美しい木のものを見ると… 自然と大事にしたくなりますよね♪
Posted by 宮崎佐和子 at 2007年02月10日 23:22
わ〜〜 ききょうさん、ありがとうございます♪

確かにお互い手間はかかるけど、おちびちゃんたちも、「漆のものって、優しくあつかうんだ」って、少しずつ学んでいくのかな?という気もします。
それはそれでちょっと楽しいなあ。^^
Posted by 宮崎佐和子 at 2007年02月10日 23:26
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