2009年11月23日

■漆の植栽(2009年 五色台の漆畑)の報告。

2009年11月22日(日)、五色台の農地(香川県高松市中山町)にて、和うるし工房あい主催で漆の公開植栽が行われました。

今回、植えた漆の苗は徳島産の阿波漆。
徳島の漆かき職人、東官平さんが代々伝わる優良木を分根した苗から増やしたものです。
11_22_higasi_san_.jpg
東官平さん(73)
今日は講師としていらっしゃいました。



集まった参加者の皆さんを、現地の畑へ誘導。
午後2時より、東さんの指導により、苗の植栽が始まります。

バッド(下向き矢印)クリックで写真が拡大します。
11_22_gosikidai_1_.jpg
奥の黒い実がいっぱいぶらさがっている木が、以前植えた漆の木たちです。(すごく大きくなっています)
参加者の方々は、地元のボランティアの皆さん、香川県漆芸研究所の生徒さんなどです。スタッフや取材の方も含めると30人近くの大人数となりました。

あいにく、この日はお昼から小雨が…。


バッド(下向き矢印)今日の主役の、阿波漆の苗たちです。ムード
11_21_gosikidai_2_.jpg


簡単な紹介の後、東さんによる漆の苗の植え方の説明です。
11_22_gosikidai_2_.jpg

↓詳しくは動画をごらんください。(約1分程度です)


で、参加者の方に一本ずつ苗を手渡しして、印のクイを打ったところに、手順通りに苗を植えていきます。
11_22_gosikidai_3_.jpg
うわ… けっこう大きな苗もありますね。
「こんな大きい苗植えるの、なんか責任感じるわ〜」



↓助手・芝吹も会の進行に大忙しです。ボランティアのおじさんのお手伝いもいただいて、苗を参加者の皆さんにお渡しする様子です。



この動画をごらんになると分かるのですが… この畑は、場所によってかなりな斜面になっています。
足をすべらさないように、お願いします。


バッド(下向き矢印)皆さん、夢中になって植えてくださいました。
11_22_gosikidai_4_.jpg
11_22_gosikidai_5_.jpg
11_22_gosikidai_6_.jpg
11_22_gosikidai_7_.jpg
11_22_gosikidai_8_.jpg

11_22_gosikidai_9_.jpg
みんなで取りかかったので、はやく植えてしまうことができました。

バッド(下向き矢印)講師の東さんを囲んで、お話がはずみます。
11_22_gosikidai_10_.jpg
それにしても、植えるのが珍しい「漆の木」ということもあって、参加者の方からの東さんへの質問が絶えません。あせあせ(飛び散る汗)
「何年くらいで漆が採れるようになるの?」「プランターでも育てられるかしら?」「ふだんの世話はどうするの?」などなど…。

あまった苗や根っこは、希望される方におすそわけしたりしましたよ。^^ もらった方は「私が育てて大きくする」と、大事そうに抱えて帰られました。(ちっちゃくてもウルシ、苗の切り口の汁でかぶれることがありますので、気をつけて下さいね〜)

それにしましても…。
小雨の降る肌寒い山の中、お忙しい中から駆けつけてくださいまして、ありがとうございます。(_ _)
中には県外からわざわざ来られた方も数名いらっしゃいました。…本当にありがたい思いでいっぱいです。もうやだ〜(悲しい顔) 
取材の方も、足場の悪い中、たくさん写真を撮られたり参加者の方からコメントをもらったりと奮闘されていました。


↓今回、皆さんで漆の苗を植えた畑の基礎情報です。

和うるし工房あい漆畑
■場  所/五色台(香川県高松市中山町)
■土地所有者/松本宮子(松本和明の祖母)
■植栽期間/2002年〜2017年(予定)
■広  さ/約3反
■植栽苗木/ウルシの木(分根法による阿波漆)
■植栽方法/畑を15分割して、15年間毎年植栽
■漆採取開始年度/2018年(予定)
 ※2009年11月に秋植え、約20本程度



参加者の方の中には、一番最初に苗を植えた2002年の公開植栽にもいらした方もおいでて「あの時の苗がこんなに大きくなって…ぴかぴか(新しい)」と感慨深そうでした。
こうした公開イベントは、工房の仕事が忙しくなってなかなかできなくなっていたのですが、長い間気にかけてくださっていた方もいるんだなあと思うと、しばらく地元の方に経過をお知らせできなかったことを申し分けなく思いました。

これからもお世話になりますので、よろしくお願いいたしますexclamation

11_22_urusinoki_.jpgさて、こちら…。
初期(2002〜2004)に植えた漆の苗の一つです。うんとたくましくなっていますよ。樹皮もいい感じで、どことなくみずみずしくたっぷりと漆が出そうな面構えをしています。(にやり…)
実際に漆を掻くのは、まだ数年先のことですが… 楽しみですね。その時はぜひ、今回の参加者の方に見ていただこうと思います。

posted by 宮崎佐和子 at 21:57| Comment(10) | TrackBack(1) |   漆の植栽
この記事へのコメント
こんにちは
すごく為になり興味深く読ませて頂きました
準備も大変だったでしょうし、傾斜地なので
植えるのも大変ですね
このような活動はすごくいいことですね
応援します ポチ!ポチ!
Posted by 骨董品/骨董市ネットギャラリー at 2009年11月24日 10:30
宮崎さん、今晩は。
思わず、、、行きたくなって電話してしまったのに、行けなかった横井です。
すみませんでした(><)
恐縮してます。それなのに・・・。

お葉書きありがとうごさいました。
色々ブログで教えていただいて、ありがたいです。(行った気になってしまいそう・・)
来年?近い間に、、、是非うかがわせていただきたいなあって、思ってます。

素人のおばさんでもかまいませんか?(少し気になる所で・・)

寒くなりました。風邪にきおつけて、年末年始お過ごし下さいね。
おやすみなさい★
Posted by yokoi at 2009年11月24日 23:44
骨董品/骨董市ネットギャラリーさん、こんばんは。
コメントを下さいまして、ありがとうございます。^^


>すごく為になり興味深く読ませて頂きました
準備も大変だったでしょうし、傾斜地なので
植えるのも大変ですね


わ〜、ありがとうございます☆
ちょっと地味な?行事のご報告ですが、読んでくださってうれしく思います。
いろんな方にお手伝いいただきまして、なんとか終えることが出来ました。

あとは、時々様子をみてやるくらいで木の生命力がたよりとなります。
みんな元気に育ちますよう、祈っております。

これからも、よろしくお願い申し上げます♪

Posted by 宮崎 佐和子 at 2009年11月24日 23:49
横井さん、こんばんは!
コメントを下さいまして、ありがとうございます。^^

お電話をいただいた時は「えっ、そんな遠いところから…?」とちょっとびっくり ;; した反面、とてもうれしく思いました。
漆の不思議なご縁がありまして、今回お話させていただくこともできて、ありがたく思います。
ほんとうにありがとうございます☆

今回、ご参加くださった方の大半は素人さん(だと思います。中には山のプロの方もいらっしゃいましたが)なので、気にせず、また次の機会にお会いできれば…と思います!

東さんもやる気まんまんの方ですし、私たちもお力になれることがあればと思いますので、これからもどうぞよろしくお願いいたしますね。
Posted by 宮崎 佐和子 at 2009年11月24日 23:57
苗木の植栽、雨の中大変お疲れさまでした。成長が良さそうな傾斜地ですね、順調に育つ事を祈っております!

去年の浄法寺での植栽では苗木でかぶれてしまった人がいて、大変なことになっていました(^-^) 苗木でもあなどれないですね。



Posted by matsuzawa at 2009年11月25日 05:19
”和うるし工房あい”の漆植樹会の様子は拝見させていただきました。
雨の中みなさんお疲れ様でしたね。

我が奥久慈漆生産組合でも12月6日(日曜日)に漆植樹会を行う予定でいます。
こらは担当行政機関を招待して、組合員のみで行うことになっています。
植樹する漆畑は”壱木呂の会”で植えた畑の隣の場所をお借りすることが出来ました。
神長さんのお力によります。
植樹会の報告は後日いたしますので御期待下さいね。

ところで高松って海と山が近いんですね。
写真を見ると結構急峻なところなんですね。
奥久慈とたいして変わらないような場所ですね。(^∀^)あは!
写真の上のほうに見える海は屋島の辺りでしょうか?
海が間近かに見えていいところですね〜。

漆の苗木は随分大きな苗ですね。 阿波漆は成長が良いのでしょうか? うらやましいですね。

Posted by おのせ at 2009年11月25日 19:41
matsuzawaさん、こんばんは!
コメントを下さいまして、ありがとうございます。^^

>苗木の植栽、雨の中大変お疲れさまでした。成長が良さそうな傾斜地ですね、順調に育つ事を祈っております!


わ〜、ありがとうございます☆
こちらは分根の苗なので、安定して育ってくれることを期待しているのですが…。
そうそう、浄法寺の植栽の時には雪が積もってましたよね。 汗  
でも、寒さのなか、苗木たちがゆっくり根付いていくのかなあと思うと、楽しみなものです ♪


>去年の浄法寺での植栽では苗木でかぶれてしまった人がいて、大変なことになっていました(^-^) 苗木でもあなどれないですね。


わわわ、それは油断大敵ですね〜
かぶれちゃった方にはお気の毒ですが、「こんな苗木なのに?」と思われたかもしれません。(その方のかぶれがたいしたものでなかったことをお祈りします)
ほんと赤ちゃんみたいなかわいいものですが、しっかりウルシの木ですものね ;;

でも、すったもんだ?もしながら、地元の方が漆に馴染んでいくのは、うれしいものです。
また、浄法寺の様子を見せてくださいね。
これからも、よろしくお願いいたします☆
Posted by 宮崎 佐和子 at 2009年11月26日 23:35
おのせさん、こんばんは。
いつもお世話になっております。^^

…なんとかぶじ終わったのですが… 弱小チームでのイベントはたいへんでした。 ;;(つ、疲れが…)
でも、それにもかかわらず多くの方がご協力くださったので、ホントうれしかったです。


>我が奥久慈漆生産組合でも12月6日(日曜日)に漆植樹会を行う予定でいます。


わ、いよいよですね!
壱木呂の会さんの隣りの畑なんて… ものすごい好適地じゃないですか。いいなあ〜。('o')。


>植樹会の報告は後日いたしますので御期待下さいね。


はい!もちろんです! ^_^
楽しみにしていますね。
奥久慈漆生産組合さんは活発に活動されているので、とても励みになります。ぜひぜひその熱い地元パワーを伝えてくださるとうれしいです☆


>ところで高松って海と山が近いんですね。
写真を見ると結構急峻なところなんですね。

はい、畑があるのは「五色台」という名前の山ですが、これが香川県の中央部から瀬戸内海にせり出したような山で、瀬戸内海が見えます。
晴れた日にはけっこうパノラマな景色となります。バーベキューをしたら楽しそうなところかもしれません☆
(残念ながら見えるのは屋島ではないのですが… 屋島もほど近いところです)


>漆の苗木は随分大きな苗ですね。 阿波漆は成長が良いのでしょうか? うらやましいですね。


阿波漆、たしかに成長は早いと思います。
四国のほうがあたたかいですし… 工房の庭には、浄法寺産の実生木があるのですけど、その子は秋早々に落葉してすってんてんになりました。^^;
阿波漆の木はまだ葉っぱが残っているのもありますよ〜。


おのせさんもご多忙の中、漆のためにご尽力くださいまして、ありがとうございます。
これからも、よろしくお願いいたします☆
Posted by 宮崎 佐和子 at 2009年11月26日 23:59
奥にミカンやビワが植わっていますね。
フルーツ泥棒がいたら、かぶれてしまえぇぇぇって感じでしょうか。
あ、ミカンは冬に収穫なのでかぶれませんね。
自由研究で樹液を採るハゼノキを決めました。
Posted by KOH at 2009年12月06日 03:10
KOHさん、おひさしぶりです。^^
コメントをくださいまして、ありがとうございます♪♪

研究用の木をロックオン!したのですね〜。
来年が楽しみですね。(私も興味しんしんです)

>奥にミカンやビワが植わっていますね。
フルーツ泥棒がいたら、かぶれてしまえぇぇぇって感じでしょうか。

わ〜、この画像でよくお分かりになりましたね、ちょっとびっくりです〜。('o')
ミカンのほかにビワもあります。(ビワの栽培、けっこう盛んだったりします)
フルーツ泥棒は、どちらかというと人間でなくカラスさんとかなので、残念ながら?かぶれとは関係なさそうですよ。^^ ;

これからも、いろいろ教えて下さいね。
よろしくお願いいたします☆
Posted by 宮崎佐和子 at 2009年12月07日 23:10
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

この記事へのトラックバックURL
http://blog.sakura.ne.jp/tb/33806584

この記事へのトラックバック

漆苗植栽 in 五色台
Excerpt: エコショップでお世話になっている「和うるし工房あい」さんの企画するウルシの木の植樹に参加してきました。とても貴重な経験をすることができました・・・。 写真は植樹の説明をする「和うるし工房あい」の松本..
Weblog: ShopMasterのひとりごと
Tracked: 2009-11-24 19:29
Powered by さくらのブログ
y
<!-- [FC2 Analyzer] -->