2009年12月30日

■漆がテーマの本、いろいろ。

今年漆掻きの勉強をしていた弟子…。その締めくくりに最後の漆掻きとなった、「枝かき」を終了しました。
ほんとに、最後の最後の漆です。
あまりにもたくさんの作業量で、寒空の中、二日かかってぶじ終えることができたらしいですよ。

12_30_kiritaosi.jpg
おつかれさま…。
あわれな漆の切り株さんです。

この日記のカテゴリ弟子の漆掻き研修は、この「枝掻きのレポ」と「今年の漆掻きの総集編」で締めくくるよう、弟子に言ってあります。
新年にアップする予定なので、この数ヶ月の漆の木と弟子の取り組みを、どうぞ見てやってくださるとうれしいです。(工房は、今日からお休みとなります)



さて、あまり元気の良い話が少ないと言われる昨今ですが…。
漆に関する書籍で、ちょっとうれしいことがありました。^^


12_30_URUSIHYAKKA.jpg以前、この日記でもご紹介させていただいた「漆百科」。化学の分野で活躍し多数の著書や論文を持つ著者が、漆について多岐に渡り書き記した好書なのですが、重版になったそうです。
豊富な資料、そして「漆器」の原材料、産地などについての表記について、詳しくここまで小気味よく切り込んだ書はありません。何度読んでも感じ入るものがあり、そして展示会の時には必ず会場に置き、お客さまにご説明するのにも大変重宝しています。
(工房では日本産漆100%のものしか作っていないのですが、これは大変特殊なことなので、とてもご説明しにくいのです…)
本もあまり売れないと言われる昨今… 初版からわずか1年半で重版なんて、なかなかないことで、私もこのお知らせを聞いてたいへん嬉しかったです。
お固い内容だけではなく、漆についてのトリビアもたっぷりで、ぜひおすすめいたします。ムード

12_30_JAKUTYOU.jpgそして、こちらもぜひ…。角川学芸出版さんのthe 寂聴 第7号
以前、岩手県の天台寺の住職でもあった寂聴さん。特集「みちのく漆紀行」で、盛岡・浄法寺の漆文化や漆にかかわる人たちを紹介しています。
私の大好きな浄法寺の美しい風景や、懐かしい方の顔。そして、もちろん「漆かき」についてもしっかり取材されていますexclamation
もうしばらくで8号が出ますが、一般書店にありますのでぜひ手に取ってくださいね。(記事に紹介されている岩山漆美術館さんは、長期休館されるので、事前にお問合せをしてお出かけください)

20060124-1.jpgそして、この『和うるし日記』の前身の日記でも紹介していた『南部の漆を支えた人々』。この本も、たいへんすばらしいのです…。近いうちに、もっと詳しくこの日記でご紹介しようと思っています。


ほんと、漆っていろんな方に愛されているのですね。
けっこう大変なことが多い仕事なのですが… この仕事にかかわれて、ほんとに良かったなと思います。ムード



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posted by 宮崎佐和子 at 23:21| Comment(0) | TrackBack(0) | ■ 日記
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