会期:開催中〜 2010年3月20(土)
会場:大阪大学総合学術博物館 待兼山修学館
大阪府豊中市待兼山町1-20
TEL:06-6850-6284
開館時間:10時30分〜17時 入場無料
詳しくはこちらをどうぞ
↓
大阪大学総合学術博物館第10回企画展
会期中、ミュージアムレクチャーとして著名な講師陣の方々による講演会が開催されます。
私が注目しているのは…
あさって講演予定の「漆百科」の著者、山本勝巳さんの講演でしょうか。
現在の日本のかかえる漆器生産の問題に、鋭く冷静に切り込んだお話が聴くことができると思います。
『漆・漆器産業の盛衰と化学産業
―漆器産業再生の鍵を探る―』
―漆器産業再生の鍵を探る―』
2010年2月6日(土)午後3時〜 山本勝巳氏 講演内容
T 漆・漆器への危機感と社会的関心
U 私にとっての化学産業と漆・漆器産業
V 漆・漆器産業の概要
関連図表
1 漆・漆器産業の100年
2 原材料の組み合わせによる漆器の分類
3 うるしの生産量・輸入量推移
4 漆器産業の主要指標推移
W 漆利用の歴史と漆器産業の成立
1 縄文時代に始まる漆利用
2 江戸時代、各地に漆・漆器産業が定着
X 漆・漆器産業の変貌と化学産業
1 明治維新と漆・漆器産業
2 近代化学工業の登場と漆・漆器産業
関連図表 5 漆・塗料の需給
3 化学産業の発展と漆器産業の“非漆化”
関連図表 6 漆の用途別消費量の推移
4 伝産法の制定と漆器産業
Y 漆・漆器産業の現状
関連図表
7 漆器産地の変貌
8 指定伝産品漆器の主要指標推移
9 主要23漆器産地の生産額・企業数・従業員数
10 主要23漆器産地の指定伝産品生産額・
伝統工芸士数
Z 環境問題と漆・漆器産業の将来
[ 改めて漆に学ぶこと
\ 『石油化学ガイドブック』について
配布資料『石油化学ガイドブック』
う〜ん、ほんと濃い内容ですね…。
本当に多くの方に真剣に聴いていただきたいと思います。


写真はミルミルです。最近、今年初の獲物(野ネズミさん)を狩ってきたので、また彼女の仕事をご披露?したいなと思います。
山本勝巳さんをはじめ、漆に詳しい方々の活動に敬意を表するものですが(「漆百科」も買って目を通しました)、ひとつだけいつも疑問に思うことがあるのです。漆をjapanといって海外で通じるのか、という問題です。これについては、日本で漆工芸に関わっている英国人の女性が「通じません。」とはっきり言っているのを、Webで見たことがあります。確かに英語辞書にはそういう用例も出ているし、漆にものすごく詳しい外人なら通じるかもしれませんが、一般的には殆どありえないと、私も思います。ジャパン、といったら「日本」としか普通の人は理解しないと思います。また、今更漆をジャパンと言ってもらうより、Urushiを世界に通じるようにしたほうが賢明だと私は思っています。
いつもお世話になります。
このたびはコメントをくださいまして、ありがとうございます。^^
「漆百科」を購入されて読まれたとは、
ほんとに漆を愛してらっしゃるのですね〜。('o')
>ひとつだけいつも疑問に思うことがあるのです。漆をjapanといって海外で通じるのか、という問題です。
う〜ん、この方面は私どもなんかより、近藤さんの方がたいへんお詳しいはずですよね…。
私の乏しい経験では、フランスの方(画家)、イタリアの方(実業家)とお話した時(もちろん私は日本語しかしゃべれません;;通訳さんがいらっしゃいました)、漆のことを『ラッカー』と訳されたので、ちょっと戸惑ってしまった記憶があります。
(日本人にとって『ラッカー』とは別のものをイメージしてしまいますものね)
フランス人の画家の方は数名いらして1週間ほど一緒に過ごしました。北部の方、パリの方、南仏の方…といろいろでしたが、皆さん大変インテリで、日本独自の素材にもたいへんお詳しかったのですが(うち一人は漆を塗った経験が有りすごくかぶれたとか…)、japan と言っても、辞書を見せてもまったく通用しませんでした。
漆=japan は、きっと今では形骸化してしまっていて、でも日本人間ではたいへん受けのよい言葉であるので、漆の説明をする時などに前振りとして、好んで使われるのかなあ… などと思ったりしています。
(でもこのあたり、不勉強ですので、お詳しい方にいつか教えていただきたいなとも思っています)
>Urushiを世界に通じるようにしたほうが賢明だと私は思っています。
ほんと、私の苦手な方面で、よく分からないといった方が正直なところなのですが、近藤さんがそう実感されるなら、きっと的を得ていると思います。
まだまだいろんな努力のしかたがいっぱいあるはずのですので、そういった立ち位置にいらっしゃる方に応援していただきたいな…。
いろいろ教えてくださまして、ありがとうございます。
これからも、どうぞよろしくお願いいたします☆