気がつくと、いくらか暑さも和らいでいることに気がつきました。
今日も、多くの方にご来場いただきました。
本当にありがとうございます。

会場で、いろんなお客さまとお話して、最近感じることがあります。
今回はちょっとそれを書かせてくださいね。^^
私どもの作っているものは、新しいものですが…。
会場に来られるお客さまにとって、漆器は、古い懐かしい思い出をともなっていることも多いようです。
小さな五段のお重箱をごらんになった、とあるお客さまが
「懐かしいわ…。昔、こんなお重がうちにもあって、お花見に行くときによく持っていったのよ」
と教えてくださいました。(戦災で焼けてしまったのだそうです。焼けたのはお重箱だけではないはずですが)
また、ある男性が、会場にある作をごらんになって、ご自分が小さい時にこしらえてもらった家紋入りのお膳を思い出されて、それがどんなお膳だったか、微細に教えてくださったり…。
または、おうちでお祝い事があると、蔵からたくさんお膳を出してせっせと準備をして人が集まったり…と、つい昨日のことのようにお話してくださる方もいらっしゃいます。
こういった思い出話をしてくださるのは、ご年配の方が多いのですが、まだ壮年というとお年の方もいらっしゃるのですよ。
他の方の人生に私もひょいと飛びこませていただく機会をもらえるのは、本当にありがたいことだなと思ったりするのです。
ここしばらく、毎年広島におじゃまさせてもらっていますが…。
広島は本当に便利でよい街だなあと思います。
ほんの65年前は、ここが物凄い焦土だったとは、私は本当に信じらないのです。
会場のある福屋八丁堀本店さんや、私たちが滞在しているホテルの場所も、爆心地にほど近いのですが…。(すぐ近くに原爆ドームがあります)
しかし、今は華やかな商店街となって多くの方がショッピングにグルメにせっせと足を運ぶ… という時の流れの奇妙さに、私はいつも今さらながら不思議な気持ちでいっぱいになったりするのですよ。
広島の作品展も、残り二日となりました。
会場でお待ちしておりますので、いろんなお話をしにいらしてくださいね。