その「研磨」に、ここ最近とっても重宝している道具があるので、それをご紹介したいなと思います。
その「便利な道具」とは…。



天然砥石にはまっていた松本が、刃物砥石を求めたときについでに仕入れていたものです。小さな破片の砥石で、刃物を研ぐには使用シーンはあまりなさそうなこの砥石ちゃん…。
しかし、うちでは大変な働き者と評価は高々なんです。
主に何に使っているかというと、器物の研磨です。


工房初期に、松本が国産漆の表現の一つを求めてたくさん作っていた縄文黒シリーズ…。
しかし、表情がまとまりきらず消化不良のまま時間の止まっていた器もたくさんありました。
その止まっていた時計を動かしたのが、この伊予砥石だったのです。
小さな伊予砥石の細かいのにサラサラとよくおりて、しかもやわらかく馴染みのよい研ぎぐあいは、油断すると荒々しくなりすぎる縄文黒の表情を、しっとりとまとめてくれたのです。

聞くところによると、この砥石は昭和40年頃に採掘が終了しているんだそうです。…大事なものですね。
刃物は研げない小さい子でも、どんなところで役立つか分からないものですね。特に、器物には指先ほどの小さなものが便利なんだとか。
うちでも、いろんな仕事に役立ってもらおうと思います。


伊予のどこで採れるんでしょうね?
うちの近くでは見たことないなあ・・・。こちらでは伊予の(加茂の)青石です。
コメントをくださいまして、ありがとうございます。今年のお花見はいかがでしたか?
この伊予砥石ですが、産地の地図を松本が持ってきましたので貼っておきますね。
http://www.330mate.com/page/4#iyo
伊予の青石って、あのきれいな青い石のことですよね。^^
長い年月をかけて堆積されたものって、不思議な力を持っているようで、魅力があります。
砕(採?)石で発破をかけた痕を探すと化石が見つかる場所として有名だったらしいです。
砥部焼の土もそのあたりかな? ご存知でしょうか。
松本が言うには、伊予砥石は天草砥石に似ているんだそうです。