2012年08月11日

■「掻きべら」を作りました。

もう1ヶ月程、香川県では雨が降っていませんでした。(夕立もナシ)
そして待ちに待った今日は、天気予報に「雨マーク」のついていた日。明け方からお昼まで、ぱらぱらした浅〜い雨でしたが、やっとこさいくらか降ってくれました。あせあせ(飛び散る汗)
田んぼや野菜畑は水をやることができるけど、漆畑の木はそうはいかないですから、雨はいくらか降ってほしいものです。

さて…。
先日、高校の生徒さんたちが香川県漆器工業協同組合の漆畑でうるし掻き体験をしたのですがその時にあわせて松本が「掻きべら」という、漆掻き道具の一つをいくつか作ったのでご紹介しますね。

バッド(下向き矢印)漆掻き道具いろいろ。
IMG_5768.jpg

タカッポ(漆を入れる容器)の下にあるのが掻きべらです。
どう使うのかといいますと…。


バッド(下向き矢印)傷をつけた木のみぞに出た漆樹液を掻きだすのに使います。
DSCN3149.jpg
(ちなみに、松本はみぞの傷口を掻きべらでグリグリしません、木が傷むので。傷口に当たらないよう、樹液だけをそっと取り出します)



さて、その掻きべらですが、松本はアルミ板を使って作ります。
アルミを成形して、柄をいれるんですよ。
DSC_0254.jpg
DSC_0256.jpg
DSC_0258.jpg

バッド(下向き矢印)柄を木工旋盤で削り出します。
DSC_0259.jpg
DSC_0260.jpg
あとは、刃を成形して完成です。
アルミはあたりが柔らかく、とても使いやすいそうです。


バッド(下向き矢印)こちら、いろいろな大きさと形の掻きべら。
DSC_0262.jpg


今回、用意した掻きべらで、皆さん楽しく漆掻き体験をしてくださいました。^^
いろいろ忙しかったけど、たまにはいいものですね。

posted by 宮崎佐和子 at 22:45| Comment(4) | TrackBack(0) |   道具
この記事へのコメント
 漆かきの道具良く解りました、情報公開は素晴らしい事ですね、こうして漆の事を皆さんに知っていただく努力に敬服します。
Posted by 「キー」さん at 2012年08月12日 13:52
「キー」さん、こんばんは!
コメントをくださいまして、ありがとうございます。^^
なかなか涼しくなりませんね;;

超マイナーな世界の技術ですが…
日本文化の一つですので、多くの方に知って頂けたらなあ〜といつも思っています。
Posted by 宮崎佐和子 at 2012年08月12日 22:14
漆の木といえば、過日、部屋の整理をしていたら、お二人のご指導で参加者と一緒に漆の木の苗を植えた写真を見つけました。
五色台でのことで、確か2004年の歳末だったでしょうか。僕は防寒用のトレーニングウェア着用していましたから。
その苗も大きくなったことでしょうね。
Posted by 笠井 隆宏 at 2012年08月18日 18:12
笠井さん、こんばんは!
懐かしいですね、五色台の公開植栽といえば、2003年の12月だったと思います。
寒い中、ありがとうございました。^^

五色台の漆畑は、いまこんなふうになっていますよ ♪
  ↓↓
http://waurusi.sblo.jp/article/56136771.html

数年先になりますが、そのうちここで漆掻きをして、県産漆を採りますので、またごらんいただけるとうれしく思います。

これからも、よろしくお願い申し上げます。(_ _)
Posted by 宮崎佐和子 at 2012年08月19日 23:02
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