この工房ブログを始めて今年で8年目、そして工房を立ち上げて13年目に入ります。最近になってごらんになっている方も多いと思いますので、あらためて自己紹介いたしますね。^^

漆芸作家の松本和明と宮崎佐和子と申します。
「さぬきうどん」で有名な四国の香川県。その香川県にある善通寺市の閑静な田園風景の中に2001年から漆工房をかまえ、夫婦二人で制作活動をしています。昨年は娘も生まれ、ネコ三匹と一緒に暮らしています。
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日本でも珍しい「国産漆専門のうるし工房」です。
とうぜん工房には、国産漆しか置いていません。
主に岩手県浄法寺町の浄法寺漆、茨城県の奥久慈漆。あと、レアものの漆として、松本が自分で採取した岩手県の浄法寺の漆のほか、同じく自身で採取した地元香川県の漆、徳島県の阿波漆、高知県の漆などがあります。(あと、私が漆掻きをした、岩手県浄法寺の漆など)
ただ「国産漆」でありさえばよい…というのではありません。
国産漆と言えども品質の差がたいへん大きいのです。

この「品質」は、日本酒にも似ていて成分数値には反映されない部分があり、熟練したプロの「目利き」により選ばれます。工房では、漆おたくの松本がよりすぐった、品位の高い漆だけが収集されているのです。
さて、ここまで読んで『漆芸の材料の漆は国産以外にあるの?』と思われる方も多い事でしょう。

知られていませんが、残念ながら、日本では国産漆がほとんど使われなくなって随分時代が過ぎてしまいました。(…となると、現在はほかの素材が使われているのですが、松本より『いちいち言わなくてよろしい』と言われています;;)
漆芸の原材料となる「漆」の樹液のもととなるウルシの木も減少しており、ウルシの木を増やすところから関わっています。高松市の五色台という山の中腹に、約3反の工房の漆畑を作り、時おりウルシの苗の公開植栽を行って、地元の方に手伝っていただいたりしています。

すばらしい日本産の漆を、たくさんの方に知っていただきたい!そんな思いでこの日記を始めました。
このブログを開始した頃は、国産漆の浸透度はまだまだ低くて、私たちもたいへん肩身の狭い?思いをしたのですが、ここ最近になって少し風向きが変わって、国産漆を扱う作家さんも増えてきました。
とても嬉しい事です。

こんな「和うるし工房あい」では、夫婦二人だけで、希少な国産漆のみを使って仕事をしていますので、あまりたくさん作るのは難しいです。(オーダーいただいても、制作には時間がかかります;;)
店舗に置いていたりはせず、百貨店での作品展でのみ、作品を紹介しています。
あと、在庫は少数ですが、キジトラのむぎ君が店長を務める工房のショップ国産漆のうつわ専門店 和×和と、OMエコショップすがさんのショップの2カ所のネットショップがあります。
かんたんですが、こんな感じでしょうか…
より詳しい活動内容は工房HP waurusi.comをごらんいただけますと幸いです。
何とぞよろしくお願い申し上げます。

今年は新しい家族も加わって賑やかな1年になりそうですね。
本年も宜しくお願い申し上げます。
新年あけましておめでとうございます。^^
こちらこそ、よろしくお願い申し上げます。
よりいっそう商売繁盛されますよう、またご家族の皆さまが健康に過ごされますようお祈り申し上げます。