今回は平日の開催だったのですが、なかなかの人出だったようでちょっと嬉しく思います。
今年の漆かき長期研修生の臼杵さんが、会場の写真を送ってくださったので、アップしますね。
臼杵さん、ありがとうございました。


共進会の審査員は高橋勇介氏、町田俊一氏、富士原文隆氏の3名の方々です。
さて、漆の共進会は「漆樹液のコンクール」のようなもので、漆掻き職人さんである組合員さんたちの各自の「これぞ!」という、イチオシの漆が出品されます。
ずらーっと、漆の入った木樽が匿名で会場に並べられるのですが、「初辺の部」「盛辺の部」「末辺の部」と、採取時期に分けられて出品されます。
それらの樽の中身の漆を、ヘラ立て(木ヘラで漆をすくうこと)で確認しながら、審査の方々が項目にそって点数をつけていきます。
※昨年の共進会の様子


この漆の色、粘度、などいろいろチェック項目を見て、審査員さんたちが真剣に見ていきます。一般の方からすると「何を見ているだろう?」と不思議な光景に見えるかも…。
さて、今年の賞はどなただったのでしょう?
初辺の部の金賞は佐藤春雄さん。
盛り辺の部は金賞工藤竹夫さん。
末辺の部の金賞は猪狩史幸さん(今年の長期研修生の一人)でした。
皆さん、おめでとうございます。

(ちなみに臼杵さんは盛り辺の銅賞だったそうで… こちらもおめでとうございます。^^)


研修生は、会の裏方としてお忙しかったはずなんですが… ありがとうございます。;;
今年も、大森俊三さんと大森清太郎さんの漆を、受注生産という形でお願いしているんです。
私たちが一番気にしているのは、やっぱり今年の漆のできぐあい。
皆さんご存知のように、今年は天候不順で野菜の収穫にも大きな影響がありました。もちろん、木からの産物でもある漆樹液も天候に左右されます。
正直、昨年はかなり良くなかったのですが…。

たぶん今年もあまり良くないと思います。(とはいっても、それは最高の漆を知っている、松本の求める基準が高すぎるため)漆掻きさんは最善を尽くしてくださっているので、楽しみに待とうと思います。
共進会に出品された漆たちは、おそらく今日出荷されていると思います。
昨年から、制度が変わり、自動的に翌日出荷になったらしいです。(なので、去年はすぐに漆が工房に届いてしまいました。※昨年届いた漆)
新しい採ったばかりの漆は、今が大事な時期で動かすと品質に影響してしまいます…。
なので工房の漆は、通年通り、年内は動かさずに安静にして置いていただくようにお願いしました。^^
来年のお正月のころ、見ることができる予定です。

また、その時はご報告しますね。
