2016年01月21日

■長野県産の漆をチューブ詰めしました。

さむいよーー。
暖冬のまま、春を迎えられるかも??とうすーい期待を抱いていたんですが…。
やはり季節は正直ですね。さすがの香川県にも雪がちらつき、朝は水槽に薄く氷が張りました。たらーっ(汗)
娘は、「めだかさん の おうち ばりばり になっちゃった …」としきりに気にしていました。 
いよいよ強烈寒波到来ですよね。この週末は、エネルギーあふれる3歳児とどうやって過ごすか悩みます。ふらふら

さて、そんな寒い今日ですが、これをご紹介したいなと思います。


↓新年に、工房に届いた長野県産の漆。
信州産 長野県産 漆 国産漆 竹内義浩2016IMG_0519.jpg
長野の竹内義浩さんの採った漆です。ぴかぴか(新しい)
もう精製も終わっている漆なので、桶から出してチューブ詰めにした方がよいと松本に言われました。
じゃあ、今日やっておこうということになり… 撮影もするつもりでした。しかし…。

↓ハッ!がく〜(落胆した顔) もうラスト一本になっていました。
2016IMG_0686.jpg
仕事早すぎ…。あせあせ(飛び散る汗) 松本は、今まで五貫樽の漆樹液をバンバンチューブに入れていたせいか、(こんなのとか※ )1.5キロくらいの量の漆はあっという間に片付いてしまったのでした。


↓最後の1本のチューブをペンチでしっかりと閉じます。
2016IMG_0691.jpg
2016IMG_0695.jpg
チューブ詰めの作業について、詳しくはこちらをごらん下さい。→ ※漆をチューブ詰めにしています。

2016IMG_0698.jpg
そうこうしていると、あっという間にピカピカの7本の漆チューブの完成です。ぴかぴか(新しい) (1本200g入り)
この漆のチューブの写真を見て、「あっ、和うるし工房あい さん、国産漆の小分け始めたんだ?」と勘違いする方もいるようですが、ちがいますちがいます。
国産漆を長期熟成させて、保存するという、あまり一般的でない方法で管理しており、「ポテンシャルがピークに達した」と松本が判断をした漆は、樽から出してチューブに移し替えて、熟成を止めているのでした。
大事な国産漆をベストな状態で保管するためのチューブ詰めなのですよ〜〜。

チューブに入らなかった漆が100gくらいありますので、茶碗に入れてもらいました。
小物を作る時にちょっと使ってみようと思います。わーい(嬉しい顔)

2016IMG_0704.jpg
今日のおまけ写真は、むぎ君です。
不意打ちで撮ったので、エッという顔をしています。
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2016年01月06日

■長野県産の漆が初荷で届きました。

今日は小寒だということですが、あたたかい一日でした。晴れ
しかし寒がりなので、暖冬大歓迎!!助かります〜。仕事場はとろ火のアラジンストーブ一台、リビングは日中はエアコン切っても十分過ごせるというこの有り難さ…。(しかし、こんな年に限って、灯油も安いんですね)


さて、そんな今日は、これをご紹介したいなと思います。


↓工房に、初荷で漆が届きました〜。ムード
2016MG_0473.jpg
2012年産(H24)の長野県の竹内義浩さんの漆です。信州の漆は初めてですよ〜exclamation
量は1.5キロなので、かわいい桶ですね。
貴重な長野県の漆…ぴかぴか(新しい) 運良く?残ってたのをいただくことができました。付けをとったサンプルを先に見せてもらっていたんですが、けっこう気に入っています。
渋い感じのマットな塗り肌になるのですよ… 手持ちの漆とはまた少し違う風合いなんです。


↓いよいよオープンします。ドキドキ。
2016MG_0487.jpg
あっ、ちなみにこの漆はわたし専用の漆ですー。やった!
主に絵画や装身具に使います。あと、依頼があれば内装とか。器以外に使う漆ちゃんです。

信州産 長野県産 漆 国産漆 竹内義浩
モレもいっさいなく、きれいにパッキンしてくれて、ホッとしました。(液もれして届くこともたま〜にありますよ… 怖怖  
宅配のお兄さんも、漆樹液を運ぶのは初めてだったかもしれませんね。


↓中身をチラ見せムード
2016IMG_0519.jpg
天日精製すみですよ〜。お日さまの光をいっぱい受けた漆ちゃんです。

漆を仕入れたのは久しぶりなんです。ほぼ4年ぶり?
実はもう、国産漆は、二人でなら一生仕事をできるくらいの量を溜め込んでしまいました。あせあせ(飛び散る汗) (自分でもびっくり… どうりですごい量だワ)大量の国産漆の管理に四苦八苦しています。
大ファンだった浄法寺の漆掻き職人の大森俊三さんも引退されてしまったし、近いうちに五色台の工房の漆畑で漆掻きも始まるし…と、漆収集のエネルギーは、いつしか木工旋盤へ費やしておりました。

しかし、このたび縁あって、大森俊三さんのお弟子さんの一人の竹内さんの漆を迎えることができて、とても嬉しいです。
この漆でいろいろ作りたいなあと思います。わーい(嬉しい顔)


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2015年09月20日

■2008年の浄法寺漆の五貫樽を出して、漆をチューブ詰めしました。

国産うるしの専門工房として、2001年からスタートした、和うるし工房あい です。わーい(嬉しい顔)
工房の床下には、国産漆をタップリ詰めた樽が、ところ狭しと貯蔵されています…。
国産漆はたいへん貴重な高額の素材ですが…。申し訳ないのですが国産漆でありさえすれば、すべて高品質、というわけでありません。当然ながら、品質にはムラがあります。
そこで工房では、子供の時分から漆オタクだった松本が、目利きで選んた「これは好み揺れるハート」と思う国産漆のみ仕入れ、大量にストックしているのでした。
それらの漆の樽の一部が、10年前後の長期間の熟成を経て、眠りから復活することがあります。



バッド(下向き矢印)今回は、この漆ちゃんが目覚めようとしています。
国産漆の樽 浄法寺漆 和うるし工房あい
2008年産の浄法寺漆、五貫樽(19キロ弱)です。大森正志さんの盛辺漆(真夏に採取した漆)のようです。精製していない生うるし、荒味漆です。
久しぶりに蓋紙を外し、中身を確認。水分の揮発により、かなり量は減っているようですよ〜。
よく考えたら、仕入れた時は、その減った分の水分に対しても、しっかり払っているわけなので、もったいないといえば、そうなのかも…。たらーっ(汗)
でも、それだけ漆の中身が濃厚になり、よりグレードアップしていることにもなるんですね。
この浄法寺漆ちゃんは、木の樽で8年間過ごし、ほどよく熟成してきていたので、これから樽から出てくるのです。


バッド(下向き矢印)漆の成分の一部、比重の重い物が沈殿しているので、大きなヘラを使って、しっかりと底からかき混ぜます。
国産うるし専門工房 純粋な国産漆のみ 和うるし工房あい
ううむ…。がく〜(落胆した顔)
まったく精製していない生うるしのはずなのに、精製漆にしか見えないこの不思議…。


バッド(下向き矢印)樽の底には「イゴソ」と言われる木くずが沈んでいます。
国産の本漆 イゴソ
これは、漆掻きをした時に出る、カンナからでた木くずです。
この木くずが入ったままの濾していない生うるしを「荒味漆」と呼びます。一見、よけいな異物と思われるこの木くずですが、松本は長期熟成の場合は特にイゴソを重視していて、濾し取らず一緒に保存しちゃいます。(もともとは同じ木だったもんね…)

このイゴソと漆樹液をしっかりと練って一心同体にし、200gのチューブにツメツメします。


バッド(下向き矢印)というわけで、また大量の漆チューブが発生しました…。
国産漆のチューブ詰め
2015_1320.jpg
漆の情報を記載しナンバリングをする松本。ナンバー80までいったようなので、水分が飛んだとはいえ、さすが五貫樽はデッカイなあ…。タップリ入っています。
この2008年の大森正志さんの盛漆は、仕入れた時は「下地か中塗りにでも」と思っていたんですが…。
なかなか出世して、黄味の強くてきれいな、いい感じの漆になっていました。ぴかぴか(新しい)
木樽での熟成は終了して、これからチューブ内で緩慢な熟成を待とうと思います。わーい(嬉しい顔)

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2015年03月04日

■貯蔵している漆の一部を、ワインクーラーに入れました。

ハア〜、前人未踏?の大量の国産漆の保存になやみます。ふらふら
今日は、チューブ詰めした漆をトレイにセットして、かねてから用意していたワインクーラーへ貯蔵しました。
一昨年から、工房で貯蔵している大量の国産漆をチューブ詰めしているという、大プロジェクト?が進行しています。仕入れた国産漆は、杉樽でまず貯蔵して熟成をさせるのですが…。もう十分熟成したと判断した漆は、熟成の進行を緩慢にするため、チューブ詰めにして、好環境で保存する計画を立てています。
仕事の合間を見て、工房の持つ国産漆の一部をチューブ詰めしており、それをどのようにワインクーラーにおさめるか考えていました。
当然、ワインクーラーは本来ワインを入れるもの… どうやって漆さんを入れるのでしょうか。


バッド(下向き矢印)考えた結果、トレイに設置してワインクーラーに入れることになりました。
チューブの漆 (その数500本以上) 一つのトレイにチューブ6本入っているのですが、1本に200gの漆が詰められているので、何気にトレイを片手に持つと、「お、おもっ!!ふらふら 手がプルプルしました。


バッド(下向き矢印)いろんな種類の漆が入ってナンバリングされています。
チューブの漆2
ちなみにこの漆は、大森俊三さんの枝漆ですねー。
漆の入ったチューブは柔らかいので、残念ながら積み重ねることができません。
なので、このようにトレイに並べて重ねて保存、ということにしてみました。

そして…。

バッド(下向き矢印)ついにワインクーラーに漆チューブが鎮座しましたexclamation(国産漆さんのマンションですね)
ワインクーラーに貯蔵する漆
トレイの側面に記名をして、どのトレイにどんな漆が入っているか、一目でわかるようになっています。うーーん、便利!!
…と思っていたら…。松本がひとこと。

「ぜんぜん足らん… がく〜(落胆した顔)

もうちょっと入るかな?と思っていたのに… まーったくスペースが足らないではありませんか。あせあせ(飛び散る汗)
まだ、この5倍の工房の貯蔵漆があとに控えているんですが… どうしよう? やっぱりワインクーラー増設でしょうか…??でも、ば、場所が〜〜。
個人でこんなに国産漆を持っているなんて、ほんとどうかしているなあたらーっ(汗)と思います。品質にこだわるあまり、手間がかかりすぎかも…。
でも、うちの工房の宝ですから、またよい方法を考えたいなと思います。



老眼鏡さて、今日のおまけ写真は…

もうヘビロテ…松本の初の老眼鏡です。
花粉症対策タイプです。レンズ面が大きく、ハードコートで、粉塵が目に入りにくいものを選びました。UVカットで曇り止め付きです。
これで、旋盤を回す時もかなり快適になったようですよー。ぴかぴか(新しい)

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posted by 宮崎佐和子 at 23:00| Comment(2) | TrackBack(0) |   工房に届いた漆たち

2013年03月05日

■五貫樽に入った、浄法寺の末辺漆です。

香川県は、今日もとってもよいお天気でした。晴れ お日様の顔を見ると、ホッとしますね〜。
車の中や日差しの入る木工場は、首もとを少しゆるめたくなるくらいです。ちょっとお出かけしたくなりますが、花粉や黄砂とかを考えるとマスクした方がいいのかな?と少し考えたりもします。あせあせ(飛び散る汗)

さてさて、ごく最近になってこの日記をごらんの方もいらっしゃると思います。
そんな方には目新しいと思いますので、漆の入った樽をちょっとお見せしますね。^^



バッド(下向き矢印)ふだん漆の樽たちは、地下の貯蔵庫に保管していますが… 二つ出してきました。
国産漆の樽 桶
岩手県産の浄法寺漆です。手前の樽は2009年に岩手県の大森俊三さんが採取した、末辺生うるし(秋に採ったうるしのこと)
五貫樽です。この樽には、漆が19.2kg入っていました。(今はすこし水分が蒸発していると思います)
今まで使ったことがなかったのですが、サンプルを取るために出してきました。ぴかぴか(新しい)


バッド(下向き矢印)このくらいの大きさです。
2013_8548.jpg漆がはいっているこの木樽、とっても雰囲気のある杉樽でしょう? この杉樽の中で、漆がよい具合に熟成してくれます。

そして、漆をご存知の方はよくお分かりになると思うのですが…この樽一つで庶民的な車なら、一台買えちゃうほどの価値があります。わーい(嬉しい顔) 分かりやすい例で説明しちゃいましたが、国産漆って、ほんとうに貴重なんですよ〜〜。
しかも、国産漆ならどの漆でも品質がよいとは限らないのが悩ましいところです。
漆も農作物なので、天候や木の健康状態、そして採取する人の技術にものすご〜〜く左右されます。「国産」なら「高品質」であってほしい…そう思うものですが、現実にはそうはいきません。
工房では、漆オタクの松本が「これなら」と選んだ漆だけをよりすぐって置いているんですよ。
漆は一般的には盛辺漆(真夏に採った漆)がいちばん良いと言われ、実際そうです。
しかし、大森俊三さんの採る秋の漆は盛漆とはひと味違う、たいへん面白いものが多いのですよ〜。「通の漆」ってところでしょうか…漆って楽しいです。ムード






バッド(下向き矢印)樽の蓋を開けると、こんなふうになっています。
国産漆の樽 桶
漆は、空気に触れると乾きが始まります。
なので、空気を入らないようにしながらラップや油紙などで表面をピッタリ覆います。この工房ではラップを使っています。定期的に交換しないといけませんが、漆の様子が分かりやすいですね。

この末辺漆は、発酵の際に出たガスが少し表面にたまっていました。先日、蓋を開けた時をきっかけに眠っていた漆が少し動き出したようです。
…漆が生きている証でもあります。ぴかぴか(新しい)
春の陽気にさそわれたのかな?と思うと楽しいですね。^^


たくさん漆の樽があるのですが…
その一樽ずつが、個性がある漆が入っていると思うといとおしいです。どの樽にも思い入れがあります。この漆も、いつか面白い表情を見せてくれると思いますよ〜〜。



ボケの花さて、今日のおまけ写真は… カワイイ!ボケの花です。ハートたち(複数ハート) 産直のお店からやってきました。色は鮮やかですが、花の形やたたずまいは、やさしくおだやかなお花ですね。



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posted by 宮崎佐和子 at 20:14| Comment(6) | TrackBack(0) |   工房に届いた漆たち

2012年01月09日

■2010年産の茨城産の盛漆。

比較的暖かい日が続いていますので、灯油代が助かっています〜。
予告のコーナーにも書いていますが…来月初めて三重県に行きますね。どうぞよろしくお願いいたします。

さて、今日は工房で使っている漆をお見せします。^^


バッド(下向き矢印)2010年産の茨城産の盛漆。
2012IMG_3986.jpg

わくわくするような、元気そうな色合いの漆ですexclamation
盛漆(さかりうるし)で、つまり真夏の一番暑い時期に採れた漆になります。ぎらぎらした真夏の太陽の光が、充実した漆樹液を生み出します。
この漆は乾きは早めで、下地の仕事に重宝していますよ〜。工房では乾きの早い漆は少ないので、こうした冬の時期は早めの漆に助けられたりします。
いろんな個性のある漆のおかげで、仕事は複雑になっていますが…;; 楽しいものですよ。



2012IMG_4006.jpgさて、今日のおまけ写真は工房の食客… スズメちゃんたちです。電線にずらっと並んで休憩モードです。今日もバードレストランのゴハンをバクバク食べて可愛い姿を見せてくれました。ムード

posted by 宮崎佐和子 at 18:46| Comment(4) | TrackBack(0) |   工房に届いた漆たち

2011年07月08日

■まだまだ発酵中の漆…。

今日のお昼に速報がありまして、やっと香川県も梅雨明けしたみたいですよ。これから本格的な夏になりますねexclamation 漆掻きが本格始動する季節です。


今年行けたらいいなあ〜と思って下見をしていた高知県の漆掻きは、今年も催事の予定がびっちり入ってしまい…;; 十分な仕事ができそうにないので、さすがに延期になっちゃいました。残念!ふらふら
でも、松本の漆掻き研修生の後輩さんたちが、今年は各地で漆掻きを開始しましたので、その様子を楽しみにしようかなーと思っています。



バッド(下向き矢印)さて、今日ご紹介するのはこの漆…。
IMG_1206.jpg

茨城県の昨年の漆、つまり2010年の盛り辺漆です。 ※レポ

IMG_1217.jpg
一貫樽なので、三貫樽とくらべるとこのくらいの大きさです。

さて、うちの工房の中ではいちばん若い漆なんですが…。
まだまだ中身が動いているようなんです。ちょっと見てくださいね。


バッド(下向き矢印)ホラ、醗酵して、表面にガスがたまっておりますよ〜。
IMG_1209.jpg

うるし樹液に混入したイゴソ(漆の樹皮)についていた嫌気性菌が、うるし樹液中の糖分を分解して発酵します。その時に生じたガスなのですね。こうした「発酵」は掻いたその年にピークを迎えて終息していくのですが、翌年もいくらか発酵が起こることがよくあります。

以前は漆の表面を覆っていたのは主に油紙のことが多かったのですが、こうしてラップに変わるとこんな漆の経過を観察できて楽しいものです。

つくづく漆って生きているんだな〜と思うひとときです。ぴかぴか(新しい)



IMG_1193.jpgさて、今日は松本が同じ善通寺市在住のガラス作家さん、天霧ガラス工房さんの作品展に行ってきました。いま、灸まん美術館で開催中です。 やわらかなラインの吹きガラス… ぷくぷくと入った気泡がとてもさわやかですよ。


posted by 宮崎佐和子 at 20:33| Comment(0) | TrackBack(0) |   工房に届いた漆たち

2011年02月19日

■漆樽の「天使のわけまえ」?

今日もとってもいいお天気でした。晴れ
毎日こうだったらいいのになあとつくづく思います。

さて、今日は工房にお客さまが見学に来られましたので、賑やかでしたよ〜〜。地元で漆の仕事をされている若いご一家で、漆の話で盛上がりました。ムード


バッド(下向き矢印)張り切って、地下貯蔵中の漆の樽を出す松本…。
国産漆の樽1
五貫樽はとっても大きいので(約20kg)ひと仕事なんですが、ときどき取り出してお見せすることがよくあるんですよ。


国産漆の樽2この漆は、岩手県の浄法寺漆。大森俊三さんの2009年産の末辺漆、五貫樽です。※この時の漆です。 秋の漆なのですが、まったりしてだいぶいい感じに熟成しているみたいです。
(クリックで写真が拡大します)







さて…話は変わるのですが、天使の取り分(天使の分け前)Angel's Share」 という言葉をご存知ですか。 (以前、そんなタイトルのドラマがありましたね…)
お酒の製造、つまりワインやブランデーなどのお酒は「樽などでの熟成」という工程を含んでいるんですが、その長期間の熟成が完了すると、当初よりナゼカお酒の量が減っている??…という現象のことです。
(なので、きっと『天使さんが持って行っちゃった』と表現するんですね)

これに近いと思われる現象が、漆の樽にも起こります。


バッド(下向き矢印)ちなみにこの樽では、この1年で2cmほど水位が下がっていました…。
国産漆の樽3
(もともとの水位は、指で指しているあたり… かなり減っていますよ)
お酒の場合は、熟成とともに水分やアルコール分も揮発しているんじゃないかと思いますが、漆の場合は主に水分が抜けるようです。
仕入れるときは、この「目減り分」も、もちろん価格にシッカリ入っていますので、経年で減っちゃうのに納得いかない人もいるかもしれませんね。あせあせ(飛び散る汗)
でも、おいしいウィスキーが出来た証しと同じように「いい漆に熟成している〜〜」と、私たちは喜んでいるんですよ。ムード



むっちゃんさて、今日のおまけ写真はむぎ君です。今日はお客さまにチヤホヤされて?いい気になっていたむぎ君…。ちょっと態度がでかくなっていました。猫

でも、地元の漆仲間と漆の話が思いっきりできるっていいですね。若い世代でがんばらなきゃ〜!と今日はつくづく実感しました。


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posted by 宮崎佐和子 at 21:36| Comment(2) | TrackBack(0) |   工房に届いた漆たち

2011年01月03日

■初荷で、茨城産漆が届きました。

もう、お正月も一段落といったところでしょうか。
昨日は工房に、昨年頼んでいた漆が届きましたexclamation
2010年採取の、茨城産の飛田祐造さんの盛辺(真夏に採った漆)です。どんな漆か、お見せいたしますね。^^


バッド(下向き矢印)頼んだ漆の量は一貫(4キロ弱… 約3.75キロ)です。
茨城産漆1

昨年は記録的な猛暑でしたが…。
今年の飛田さんの漆の出来は、どうなのかなあ〜。


バッド(下向き矢印)ちょっと、漆がもれていました。あせあせ(飛び散る汗)(よくあることですが…)
茨城産漆2
茨城産漆3

では、いよいよ中をあらためてみますねexclamation

バッド(下向き矢印)じゃ〜〜んぴかぴか(新しい)
茨城産漆4

う〜ん、飛田さんの漆にもだいぶ慣れてきました。
(繊細な表情の、浄法寺の漆とはかなり雰囲気が違うんで、最初のころは斬新に見えました。υυ)
ちょっとワイルドな、野趣あふるる?個性的な漆です。

…下地用にと最初は思っていたけど、面白そうだから上塗りに使ってみようかな?

バッド(下向き矢印)アップ。
茨城産漆5
アクはかなり多いです。
イゴソ(漆かき中に入る木くず等のごみ)も多かったです。

この漆を一部、松本がさっそく天日精製しました。
(寒クロメですね)
その様子は、明日アップしたいなと思います。ムード



猫今日のおまけ写真は、工房の猫三匹です。「明けましておめでとうございます! 猫犬猫
三匹仲良く猫ダンゴになってすごしています。

posted by 宮崎佐和子 at 18:27| Comment(0) | TrackBack(0) |   工房に届いた漆たち

2010年07月09日

■漆の樽の貯蔵庫がほぼ満員に…。

ウルシの樽先日は「ウルシの樽の里親」企画に、ご参加してくださいまして、ありがとうございます。^^
ぶじ、4つの樽たちは新しいおうちに入れてもらったみたいです。良かったです。ムード うっかりしていまして…、配達遅滞で混乱していたゆうパックで送っていた私です。;;(出した後でハッと気づきました)一部遅くなっちゃいましたが、それでもちゃんと全部届いたみたいで、よかったです〜。

そうそう、「漆の樽」と言えば…。
工房では、設立以来ずっと仕入れていた漆(もしくは自分たちで漆掻きして採った漆)たちを、数年間、地下の貯蔵庫で熟成させております。

実はいま、この貯蔵庫がピンチなのです。あせあせ(飛び散る汗)

バッド(下向き矢印)貯蔵庫がいま、どうなっているかというと…。
ウルシの貯蔵庫1ウルシの貯蔵庫2

漆の樽たちで、パンパンなんです。
もう、まったく入る隙き間がありません〜。もうやだ〜(悲しい顔)ウルシの貯蔵庫3

どこをみても隙き間なし…。汗
熟成を終えた漆の樽は、すでに移動させており、この春に別の容器に移し替えて、サッパリしているのですが(この時に空になった樽が、主に今回のもらい主募集をした樽たちでした)、しかし、熟成真っ最中の漆が入った樽たちを置く、肝心のこの地下貯蔵庫がもう限界なんですね〜。
一番奥の樽を出すことを考えるだけでも頭と腰が痛くなりそうかも。たらーっ(汗)

…新しい子たちが来た時の「置き場」に悩んでしまう今日このごろでした。がく〜(落胆した顔)



鯉のキンモさてさてこちら、工房の水槽で飼っている、ちょっとヘンな顔の鯉のベビー「キンモ」ちゃんです。最近、松本がたくさんゴハンをやるので、だんだん大きくなってきました。(キンモの後に写っているのは、夜光貝です) ちょびっとだけ大人っぽくなった(といっても体長6cmくらいですが)キンモちゃん。それでも少し大きくなったのでパワーを増し、物静かな同居のドジョウさんに嫌がられてちょっと悲しそうです。(キンモはドジョウさんが大好きでくっつきたいのです ※くっつき写真)そのおかしな顔で真剣に悩んでるのかな?と思うと可愛いです。ムード

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posted by 宮崎佐和子 at 20:52| Comment(2) | TrackBack(0) |   工房に届いた漆たち
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