うるしにかぶれてしまったら、どうしたらよいのでしょう? 永遠にかぶれたままなのか? ものすごいアトが残ったりするのか? ナドナド、漆の仕事に関係していなくても興味のある方は多いと思います。実はウルシノキはふつうの里山にはめったにない木です。(本来、樹液採取の目的で人為的に植えている木がほとんどで、自生することはマレ)
しかし、ハゼやヌルデなどのその他のウルシ科の植物は繁殖力旺盛で、山沿いの道を通ると、赤いツンツンした葉の木を、びっくりするくらいあちこちで見ることができます。(これを総称して、香川県のおっちゃん達は
『マケノキ』とよく呼んでいます…
『マケル』=『かぶれる』という方言からきているみたい)このウルシノキではない、ウルシ科の木が『うるしの木』という認識が世間では深〜く浸透しています。(しかし残念ながらこのハゼやヌルデからはあの美しい樹液は出ないのです…)
しかも、この繁殖力旺盛なウルシ科の木も
強烈な“かぶれ”をもたらします(^_^;) ウルシ科の木はスッと伸びたまっすぐな枝を持っているので、わんぱく坊主たちがチャンバラ用の刀として使ってめちゃめちゃかぶれた…という話もよく聞きます。また、夕日のような真っ赤な葉っぱ摘んでかぶれたり、ハイキングの時に知らずに触れてかぶれたり、また… とまあ、一般の方がかぶれる機会もけっこうあったりします。
そしてかぶれると、どうなるか…
とにかく、かゆい! 強烈な「かゆさ」と熱をもった「腫れ」が待っています。

漆の世界では、こうした「かぶれ」に対する治療法が各地で伝えられていました。いわゆる民間療法みたいなもので、面白い治療法がたくさんあります。
●生きたサワガニをすり潰した汁を塗る。
●海水に浸かる。
●塩をすりこむ。
●杉の葉の風呂に入る。 などなど…
いずれにしても気休めみたいなもので、現在でも「漆かぶれの特効薬」らしいものはなく、病院でも特別な治療が待っているわけではないのです。(8年くらい前の時点でですが…今もあまり変わらないと思う)
研究生時代、私は漆関連のお仕事をされている方が、どんな漆かぶれ対策をとっているのか、聞き込みをしたことがあります。とっても面白い話をたくさん聞くことができましたが、効きそうなのを少し紹介しましょう。
<かぶれてしまった場合>
●アロエのゼリー状の果肉を患部に貼る。(漆掻き職人さんより/とっても効くそうです。ひどく腫れたかぶれに気持ち良さそう…)
●患部に竹酸液を塗る。
●とにかくどんなにかゆくても触らず放置。がまんできない時は掻かずに“叩いて”しのぐ(これは皆さん共通、かゆさに負けて掻けば掻くほど症状が悪化します!)ちなみに私の治療法は…
●ステロイド入り軟膏を患部に塗る。です!
私の場合ですが『あっ、かぶれた&かぶれそうだな』と思ったら、即塗ります。すると、腫れもすぐおさまりすぐ治ります。ただステロイド軟膏は常用性が気になるので、治ったらすぐやめますが…
ただ、一般の方で本当にかぶれてしまった方は、なるべく触らないようにして受診されるのが一番と思います。とにかく絶対、爪でかきむしったりしないで下さい〜! 腫れが広がって治りが遅くなります。基本的にアトが残ることはめったにないのですが、ひどい掻き傷にしてしまうと痕が残る可能性が…! 運悪く洗礼を受けてしまった女性は、とにかく注意してください。なるべく苦痛少なく早くきれいに治ることをお祈りします。(_ _)
ところで、漆関係のヒトビトは基本的に変な人(?)が多いです。そして、いろんな人体実験?をしてかぶれに果敢に立ち向かったりしています。
一番ヒットだったのは「漆かぶれをしない体になりたい」という生徒の女の子が、耐性を付けるために
生うるしを飲んだ(!!)事件でした。うわ〜〜。(><) さすがの私もそこまではできないっ。
もちろん、ただではすまなかったらしいので、よもやま話にとして胸にとどめておくだけにして下さい…。
「漆かぶれについて」一覧の記事もぜひどうぞ。「かぶれる木、うるしの木とハゼの木 葉っぱの比較」の記事もぜひどうぞ。
posted by 宮崎佐和子 at 23:29|
Comment(40)
|
TrackBack(0)
|
漆かぶれについて