2010年08月20日

■松本の「漆かぶれ」、その後…。

8月15日のウルシの天日精製の時に、松本は大きな漆かぶれしていましたが…。
その後、お電話などでもいろいろご心配していただいて… 本当に申し訳ありません。あせあせ(飛び散る汗)
でも、本人はたいして苦痛を感じないらしく、いたって平気で過ごしているのがビックリです。がく〜(落胆した顔)

いま、漆かぶれはどんな状態になっているのか… ちょっとお見せいたします。
(勇気のある方だけ、拡大してみてください…)

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バッド(下向き矢印)漆かぶれ翌日の16日の様子。(胸〜おなか部分)
漆かぶれ2

皮膚が茶色くなった部分が漆がしみこんだ場所。
赤くなっているのが腫れた場所です。
この時、松本は「漆のしみた部分の皮膚が、このあと剥がれる」と、世にも恐ろしい予言?をしていました。

…そしてそれは、現実となったのです。がく〜(落胆した顔)

バッド(下向き矢印)漆かぶれから5日後の今日。
漆かぶれ

けっこう広範囲でしょ?? ふらふら
ほんとに皮膚のところどころが取れているんです…。
剥がれだしたのは、3日後くらいからでした。
その時がピークで、昨日くらいから傷口が乾いて、腫れもだんだん枯れてきています。


バッド(下向き矢印)いちばん最初に漆が付いた部分。
漆かぶれ

…いちばんよく漆が浸透しているので、みごとに皮膚がなくなりました。

松本が、一般の方との「漆かぶれ」といちばん違うのは、カユミがない、ということだと思います。
幼い頃から、漆の仕事に慣れ親しんでいた松本…。
漆にかぶれたことは一切なく、漆芸研修所の同級生たちに「漆かぶれってナニ?それってツライの?」と聞いていた、可愛くない人でした。
しかし、神様はそんな不公平をゆるさず…。
浄法寺に漆掻き研修に行った2000年に、彼の運命が変わったんだそうです。
研修林の周囲に大量にあったらしい、杉のおかげでスギ花粉症になったというのです。
それ以降、松本の体質が劇的に変わったらしく、かぶれる時はかぶれる体になりました。
ただ、普通の人のかぶれと違って、カユくないらしいので、いつも自分のかぶれの進行を冷静に見つめて分析していたりします。あせあせ(飛び散る汗)

…はやくなおらないかなあ〜。


さて、最後にはキレイな写真で目を清めてくださいませ。(_ _)

スイレンうちの玄関先のスイレンさん。な、なんと今年七つ目のお花が咲きました。ぴかぴか(新しい)
いちばん最初に花が咲いたのが、5年ほど前。それから、とんと音沙汰なしだったのに…。(やっぱり植え替えしたのが良かったみたいです) いいことの兆しだとうれしいのですけどね。

posted by 宮崎佐和子 at 22:10| Comment(4) | TrackBack(1) |   漆かぶれについて

2010年08月16日

■漆にかぶれました…。(写真付き)

今日、親戚一同でお墓参りに行ってきました。
ホントとっても暑かったです。あせあせ(飛び散る汗)


バッド(下向き矢印)さて、昨日もすごい晴天だったので、大喜びで漆の天日精製(天日クロメ)をした松本ですが…。
天日精製2

この精製した三貫(約12kg)の漆を濾す時に、濾し紙が破裂どんっ(衝撃)するというハプニングがあり…。

漆がたくさん飛んでしまい、もちろんもろに漆が体にかかり、胸からお腹にかけて、思いっきり漆かぶれしてしまいました。がく〜(落胆した顔)


バッド(下向き矢印)事故当時?に着ていた松本のTシャツ。
漆がついたシャツ

…もう、漆が乾きついてバリバリになっています。たらーっ(汗)

こんなに大きな「漆かぶれ」を作るのは久しぶりなので、その患部の写真を撮りました。

お見せしますよ…。ドキドキ。
   
   
   
   
   

胸 ↑
漆かぶれ
おへそ ↓
 

皮膚が茶色くなっている部分が、漆が付着して皮膚に染み込んだ部分です。
向かって左側の大きな漆の付いた部分ですが、横最大幅7cm、縦14cmあります。

漆が散って、作業が終えるその間5分後に、クレンジング(ローヤルという、工業用油汚れ洗浄剤)を使って皮膚についた漆はきれいに落としたのですが…。(洗浄した後、漆の付いた箇所の皮膚は、白くふやけたようになっていました)

しかし、恐るべき?国産漆の浸透力。
漆の成分はしっかりと皮膚の表面を通過して、しっかりと染み込んでおり… しばらくしたら、上の写真のように皮膚が茶色く漆の色に変色していました。ふらふら


バッド(下向き矢印)角度を変えて、もう一枚。
漆かぶれ2

茶色いシミ(漆の染み込んだ部分)の周囲が、赤くなっていますが、かぶれて腫れているのです〜。

一種の「化学ヤケド」みたいな感じです。
松本が言うには「この茶色い部分の皮膚は、そのうち溶けてはがれるんや」…とのことなんですが、ゾゾ〜〜がく〜(落胆した顔)

かゆくないかぶれらしいので、松本は至って平気な顔なんですが…。自分がもしこんなにかぶれたら…と思うとコワイです。



うり坊今日のおまけ写真は、松本と同じく、漆に大かぶれしたことのあるうり坊です。(今こそケロリとした顔をしていますが…)
漆の天日精製の時も、作業場の周囲でウロウロしていました。


posted by 宮崎佐和子 at 20:18| Comment(0) | TrackBack(0) |   漆かぶれについて

2008年06月07日

■かゆいよう…。2

昨日のかぶれの後日談です。

バッド(下向き矢印)右手首、昨日の状態よりもひどくなりました。あせあせ(飛び散る汗)
かぶれ
…もちろん、私がかゆさに負けて掻いちゃったからなんですが。
(ホント、じくじくかゆいです〜)
あと、足もかぶれていることが分かりました。けっこう広範囲みたいです。こんなにかぶれるのは久しぶりなので、さすがにちょっとブルーになってきます。


バッド(下向き矢印)そうそう、『手』が面白いことになってるんですよexclamation
(クリックで拡大します)
6/7手
分かりますか?? なんかおかしなことになってます。笑
ええと…どういったらいいのでしょう。
しいて言えば『脱皮中』みたいになっています、漆のせいで。

バッド(下向き矢印)もっとアップします。(拡大します)
6/7手
手の表面についていた漆の薄いフィルム状になった膜が、浮き上がってはがれてくるんです。おもしろ〜い!
ノリがついて乾いた後の指を思い出していただければ…。あんな感じです。

それにしても不思議ですよね…。
確かに昨晩は手のひらに漆がついた状態でしばらく仕事をしてしまいましたが、そのあと手をローションで洗っているんです。
でも手のひらの皮のごく表面に浸透した漆は、同化してしまい落ちなかった、という感じです。何度洗浄してもなんだか手のひらがぬるぬるしてスッキリしませんでした。(その手で顔とかさわってかぶれが広がりました)
今日になって、手のひらがちょっと固くなり、薄い漆のフィルムが剥がれてきて…。もちろん、ちっとも痛くなんかないですよ。^^
ちょっぴり脱皮中のトカゲみたいな気分です。

私の場合は、こんな現象がよくあるんですが、松本に言ってみせるとすごくびっくりしていましたexclamation
松本はこんなになったことないそうです。
そういえば、私も中国産漆ばかり使って仕事していた時には、手に漆がついてもこんなふうにならなかったな。
浸透性がいいと言われる日本産漆ならではの仕業なのかもしれませんね。


posted by 宮崎佐和子 at 23:58| Comment(6) | TrackBack(0) |   漆かぶれについて

2008年06月06日

■かゆいよう…。

今日のタイトルからお察しかと思いますが、かぶれています。
けっこう広範囲です。久しぶりかも?

もちろん予兆はありました。
ここ数日、顔にかかる髪の毛がちくちくうっとうしく、かゆく感じていたんです。かなり過敏になっていて、「あ…なんかやばいなァ」と思い、昨日は美容院に行ってきました。
(そんなのはぜんぜん効かなかったんですが ^^;)
気候もかぶれやすい時期だし(梅雨時)最近は、体調もそんな方に向かっていたと思います。

はっきりかぶれているのは、両手、顔、耳たぶでしょうか。時に、手首とまぶたがひどいかな?

バッド(下向き矢印)左手首のかぶれです。(拡大します)
6/6漆かぶれの私の腕
こっちはとても軽いです。ぜんぜんかゆくありません。
毛穴がぽつぽつ赤く腫れてますよね。これが進行するとつながって大きなかぶれに出世していきます。
(あ…指の間に漆がついたままになってますね)

バッド(下向き矢印)お次は、まあまあきている右手首さんです。
6/6漆かぶれの私の腕2
けっこう腫れてますねえ。
いちばん赤くなっている手首は、私にとっていちばんかぶれやすい部分です。でも、ぜんぜんかゆくないです、不思議。

バッド(下向き矢印)もう一枚。セルフで右手を撮るのはけっこう大変あせあせ(飛び散る汗)
6/6漆かぶれの私の腕3
これはお昼に撮ったので、今はもうちょっと進行しています。


もちろん写真でお出しできませんが、顔もけっこうすごいらしいですexclamation
朝、起きた時に顔に違和感を感じて「あ、なっているな」と思いました。
自分で鏡を見る前から松本が「顔がお○さんみたいになっとる!」と騒ぐので、「へえ、そんなにすごいんだ」とドキドキして鏡を見たら…

ぜんぜんたいした事ありませんでした。
良かった… 松本は大げさすぎます。笑

でも、いちばんカユいんですよね…ふらふら
まぶたと耳たぶがすっごくかゆいです。
まぶたは、さすがの私も腫れが大きくなるのが嫌なんで掻きませんが、耳たぶはけっこういじってます。(だってかゆいんだもん)
(↑人には『掻くな』と行ってるクセにあせあせ(飛び散る汗)
ピアスをしているので、よけいかゆいんだと思います。

原因は、間違いなく昨晩寝る前にした木地固め。
仕事がけっこうたくさんあって、ビニール手袋をしてましたがやっぱり肌に浸透していました。
いくらローヤルで洗ってもスッキリしなかったのですが、「まあいいや」と思って床につきました。
その手から、まぶた、耳へと移っていったんですね、なんて分かりやすい…。
だから、こうなるのは当然なんですね。

まあ、おさまるまでじっと待ちます。笑

6/6菓子切り
そういえば菓子切りが完成間近です。ムード




posted by 宮崎佐和子 at 22:18| Comment(0) | TrackBack(0) |   漆かぶれについて

2008年03月22日

■「漆かぶれ」と「未知の不安」。

来月の1日(4/1)で、このブログを始めてまる2年が経ちます。
この日記を書き始めた時、まず最初に書いたのは「漆かぶれについて」でした。
おそらく、世間一般の方達は「漆かぶれ」について、そしてその「漆かぶれ」からくるイメージについて、漠然とした不安を持たれているだろう…と思ったからです。

数年前、とあるミステリー番組で「漆樹液」が殺人事件の小道具に使われたことがあり、当時の私はひどく憤慨してそのことを話題のきっかけとして取り上げたのですが…。
のちに「漆」の陰にどことなく感じる「負」のイメージ… たいへん魅力的だけれども、たとえていうなら翳のある美女のような、そんな説明のしようがない微妙な陰湿な観念が、ミステリーを盛り上げる小道具にチョイスされる理由の一つになったのだ、だからいくぶんは仕方がないのかもと多少は思うようになりました。
決してあっけらかんとはしていないイメージ。
いったいそれはどこからくるのでしょうか。

江戸時代の医師、藤井好直による「片山記」という書があります。
現在の福山市近辺(備後国沼隈郡山手村)に住んでいた藤井好直は、地元にはびこる謎の風土病から住民を救済できないものかと苦心しますが、ついになし得ず、晩年「何もできなかった」と無念の思いを書き残して明治28年に世を去ります。

『西備神辺の南、川南村には、田の中に二つの小山があって、一つを碇山、一つを片山というがこの片山は「漆山」ともよぶ。はるか昔、この辺りは海で、漆を積んだ商船がこの山に碇泊していたところ、大風がおこり船が転覆してしまった。それからこの山を「漆山」と呼ぶようになったという伝説がある。昔は、ここを通ったものはみな漆にかぶれたそうである。最近二、三年のあいだにも、春から夏への季節の変わりめに、土地の人が田を耕しに入ると、足のすねに小さな発疹ができ、じつにたえられぬほどの痛さかゆさであった。牛や馬も同じような目にあうのである。これは昔の「漆の気」が残っているせいだと人々は思っている』
『さてこの病にかかると下痢や嘔吐に苦しむ者が多く、顔はしなびて黄色になる。寝汗をかき肉は落ち、脈は細くなりちょうど肺病にそっくりである。血やうみをくだす者もあり、しばらくすると四肢は削られるようにやせるのに、腹だけはふくれてツヅミのようになる。(略)そして最後には足に浮腫みがきて落命するのである』
『この病気のために死ぬ者は三十名を越し、牛馬も数十頭倒れた。(略)はたして「漆の気」にかぶれたためか、それとも水田にひたってその湿気にあてられたものか、私には判断することができない。私のみならず、村人はそれぞれ医者にかかるので、幾十人もの医者がここで治療しているが、だれもまだこの病を治したという話は聞かないのである。…』


つまり、かの地には昔、漆を積んだ船が難破したという伝説があって、そのせいか田植えをする時分に水につかる手や足が非常に痛がゆくなる。住民は「漆の気」のためだと固く信じているが、その後、やせ細り腹部がひどい水腫になり苦悶のうちに命を落とす、というのです。
藤井好直はその病を「片山病」と呼び「水田に入った時に手足にかぶれをおこす毒物であることは間違いないが」としつつも「その原因が何であるか、東西の医学書をひも解いてもいっこうに分からぬ」と嘆くのです。

さて、漆に少しでも詳しい方は「はて?」と思わないでしょうか。
だって漆にかぶれてこんな病気になるわけないし、何より難破した船に漆が積んであってそれが流出したとしても、それがもとで長年にわたってそこに住む人々がかぶれ続ける、というわけがないからです。

結局、この不気味な病はなんだったのでしょうか?
それはミヤイリガイ(宮入貝)を媒介とする日本住血吸虫の寄生による症状だということが明治37年に、研究の結果わかったのです。
つまり、皮膚から感染する未知の寄生虫症だったのです。(現在は撲滅)

当然ながら、漆はまったく関係なかったということなのですが、当時の人々の無念や不安はさぞかしだったろうと思います。
毎年、田畑に入るとおこる不気味で猛烈なかぶれ(虫の幼生が皮膚から侵入する反応なのですが)死の病の予告として人々をいいようのない不安に陥れたことでしょう。
今も昔も、漆の仕事はそんなに一般的な職業でなかっただろうし、漆に対する観念といえは「よく分からないけどひどいかぶれを起こす」ということくらいだったのかもしれません。
時代は違えど、現在とあまり変わらないくらいの認識だったのではないでしょうか。

改めてそう考えると「ミステリーの小道具に使われたくらいで目くじらたてなくても」と思う自分と「いまいや、ただでさえ形見のせまい漆なのに、よりイメージをあやしくすることはいけない」と思う二つの心があって、定まらぬ今日この頃なのです。



※追記 ------------------------------------------------------------
なお、藤井好直は、晩年の「片山記」の再記の終わりごろに「聞けば西洋に分理の術あり。術をもってその土質を分理すれば、毒の正体が分かるかもしれない。正体が分かればこの病を治す方法が見つかる。そうすれば数十年の痼疾が一朝にして氷解するだろう。村びと達に幸いが訪れることを祈りたい」としています。
結果としては、片山病は藤井好直の想像をはるかに越えた虫害だったわけですが、没後9年で岡山大学で片山病のネコから虫の検体が発見され、大正2年に原因が解明するのです。しかし撲滅までまた長い月日がかかるのですが、多くの方のたゆまぬ努力で、現在はこの病で苦しむ人はいなくなりました。
人と病の苦しい歴史の一端にふれ、これも忘れてはならない記憶だと思いました。
ペン


posted by 宮崎佐和子 at 22:59| Comment(0) | TrackBack(0) |   漆かぶれについて

2008年03月06日

■ウルシが目に入った話。

漆には「痛い」話もけっこうあります。
その中の一つ、松本が体験した「ウルシが目に入った話」もなかなかのものでした。

それは、松本が日本うるし掻き技術保存会の研修で、岩手県浄法寺町にて漆かきの勉強をしていた2000年のこと。
その時に松本が漆を掻いていた畑は、地主さんがウルシの木の横にケヤキも植えていた土地でした。
そしてそのケヤキは「絶対に切ってはダメ」という大事なもの。(漆を採ったあとウルシの木は切り倒してケヤキを大事に育てようという計画だったらしいです)
しかし、その地主さんの大事なケヤキの木が仕事中のウルシの木にすごく接近しているんですね…。松本は「じゃまだなあ〜でも仕方ないや」とケヤキとウルシにはさまれつつも、せっせと仕事に励んでおりました。

3/6浄法寺で漆掻きをする松本和明
当時の漆掻き研修中の松本。
(当時はまだ体脂肪少なめです)

そしてくだんの日。
あいにく、その日は雨が降った翌日でした。
「大事なケヤキの木」の枝を手で押し曲げ体の後ろに追いやって(そこまで木がせまっていた)ウルシを採り「さあ次の木へ行こう」と、曲げていたケヤキの枝を解放したとき、ケヤキの葉がいきおい良く跳ね返り、葉に残ったほんのごく僅かの雨のしずくが松本の顔にぱっと飛び散りました。
そのとたん「イテーーー」ちっ(怒った顔) 
まるで針で刺したかのような(刺さったことないけど)経験したことのない鋭い痛みが右目に走ったのです。
「なんだ…これは! が、がまんできない、病院はどこだあ〜!」
松本は頭が真っ白です。
ふだんの病院嫌いもかなぐり捨てて、松本は仕事も切り上げほうほうの体で二戸町の病院へ。(その漆畑は二戸町にあった)
しかしこの非常事態に眼科のお医者さんは落ち着いたもので、「あ〜こりゃウルシが目に入ったんだね」と生理食塩水で眼球を洗浄してくれましたが、治療はたったこれだけだったとか。
その後二週間は、ウルシが入った方の目はカサブタみたいな目やにがどんどん出て調子がよくなかったそうです。

さてさて、いったいどういうことだったかということ…。
写真をごらんになると分かるように、松本はいつもメガネをかけているんですね。
ケヤキの葉の雨のしずくに、漆掻きした時に散ったウルシ樹液の粒が乗っていて、その雨水が跳ね返った時に絶妙な角度で顔とレンズのすき間にウルシを含んだしずくが入り、すごい確率で目玉にナイスストライクしたらしいです。
なんとも難儀な一日でした…。

(しかし、松本いわく『今思えばこの時よりも、のちにブヨか蚊かなんかの虫にに顔を刺された時の方が凹んだかも』だそうです。当時かぶれなかった松本が、ものすごい漆かぶれになったみたいに顔が変形するほど腫れ上がったんだとか…いやはや、山の仕事はいろんな事件が起こるものですあせあせ(飛び散る汗)


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posted by 宮崎佐和子 at 19:59| Comment(2) | TrackBack(0) |   漆かぶれについて

2007年10月28日

■工房のネコの漆かぶれの様子。

漆を入れた茶碗(使う漆は種類ごとにお茶碗に入れて表面にラップをかけて置いてます)をひっくり返し、ネコなのに「漆かぶれ」になってしまったうり坊…。
皆さん、心配してくださってありがとうございます。

うり坊はどうしているかというと…
10/28うり坊1
朝。あいかわらず寝床にこもってます。

シートン動物記でも傷ついた野生動物が飲まず喰わずで隠れ家にこもり、ひたすら体力が回復するのを待つシーンがよく出てきますが… 本当にそんな感じです。

…その時、とんでもないものを見てしまいました。

10/28うり坊2
!! うり坊のかぶれが広がっている。がく〜(落胆した顔)

右前足のわきの下まで、かぶれてました…。そんなあ。

10/28うり坊3
どう見ても、左前足も昨日より
かぶれがひどくなってます、うり坊〜!

…やっぱり、一番最初に漆がついたと思われる箇所は、すぐ洗ったつもりでもしっかり浸透してしまっているようです。
かぶれた前足が痛いのか痒いのか、つま先をまるめてヒョコヒョコとぎこちなく歩くうり坊。
今日は、いくらかごはんを食べましたが、いつもの暴れん坊ぶりはすっかりなりをひそめています。(ミル&むぎは、安心して暮らしているけど…)
“漆かぶれ”という、未知の疾患に耐えるうり坊が、とってもいじらしくて可哀想です。…不注意な飼い主で、ごめんね。

月曜になったら、お医者さんに診てもらおうと思います。


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posted by 宮崎佐和子 at 23:24| Comment(4) | TrackBack(0) |   漆かぶれについて

2007年10月27日

■工房の猫が、漆にかぶれて?しまいました。

実は、昨日の夜に「とんでもないこと」が起こりました。
工房始まって以来の、前代未聞?の出来事…
なんと、うり坊が、漆の入った茶碗に足を突っ込んでしまったのです!
ゴトゴトッというただならぬ物音が、仕事場からするので「えっ!?」と思って入ってみると、そこにはとんでもない光景が広がっていました。
わ〜〜〜〜がく〜(落胆した顔)
そこには、漆まみれになったうり坊が、走りながらブルブルして漆のしずくをまき散らしている光景。

10/27漆かぶれの猫うり坊1
事件の張本人・うり坊。事情聴取のあと。

「ああっ!お気に入りの裏目漆がっ!」とパニックになったあと、とある恐ろしい話が頭をよぎりました。
それは、とある有名な漆作家さんから聞いた話で、そちらも飼い猫が漆の容器に入って漆まみれになってしまい、猫は怯えて逃げてどうしてやることもできずに、やがて猫はひどくかぶれて皮が赤むけになってしまったという話。

なんとかせねば!
もう夜遅かったのですが、寝ていた松本を起こしてうり坊を捕まえて、風呂場へ。もう1時間くらいうり坊を洗いました。(松本も私も、周囲も漆でべとべとたらーっ(汗)
もちろん、こういう時はいきなり水やお湯で洗ってはいけません。植物性の油やクレンジングのみでしっかりもみ洗いをして、できるだけ漆を揉み出してやります。(漆の成分の大半は樹脂)
…うり坊は、すごい量のクレンジング剤をかけられ、目を白黒させてました。(このうり坊の一件で、愛用の『ローヤル』↓が空になり、私の使っていた化粧用クレンジングもからっぽに)

7_25_ro-yaru_.jpg
ローヤルという工業用油汚れ洗浄剤。
きれいなピンク色の透明なジェルで
作業のあと手を洗うととってもよく
漆や手の汚れが落ちます。



10/27漆かぶれの猫うり坊の前足
うり坊が、漆につこんだ左前足。
少し腫れて、右前足と太さが違う…。
(気になるのか、ずっと舐めてます)


10/27漆かぶれの猫うり坊2
心なしか、顔もむくんでいるうり坊。
…大丈夫かなあ。

うり坊だけでなく、私たちもあちこち痒くなってしまいました。もうやだ〜(悲しい顔)
浸透性のいい日本産漆…こういう時は、悲しくなります。

いくどの危機にも耐えた野生児も、今回はかなり堪えたらしく、もうぐったり。ごはんもあまり食べず、寝床でどんよりしています。
…これ以上、もうかぶれませんように。祈ってます。


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posted by 宮崎佐和子 at 21:15| Comment(4) | TrackBack(0) |   漆かぶれについて

2007年07月12日

■松本の漆かぶれ。

松本が、かなりの漆かぶれをつくりました… あせあせ(飛び散る汗)
患部は「お腹」です。

7/12漆かぶれ・うるしかぶれ 
漆の付いた部分(黒い部分)は
縦4センチ、幅1センチくらい。


すり漆の作業をしていて、漆のしずくがTシャツの上に落ちたらしいです。(^_^:) それにしてもみごとなしずく型に… 笑。
しかも、作業が終わってお風呂に入ってて『あれれ??』と気づいたんだとか。
漆の付いた黒い部分の周辺が赤く腫れていますが、これは掻いたりしたのではなくって、漆の付いたまま着ていたTシャツが肌の上でこすれて周囲が連動してかぶれたらしいです。
このかぶれを見て松本は
「これはまた皮膚が剥がれるな…」とぽつり。
うわ〜〜そんなものは見たくないなあ。ふらふら

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posted by 宮崎佐和子 at 23:48| Comment(0) | TrackBack(0) |   漆かぶれについて

2007年04月18日

■漆の木って意外とかぶれにくい?

季節柄か“うるしかぶれ”についての検索で、この「和うるし日記」をごらんになる方がすごーく多いみたいです。
でも、たいていはハゼやヌルデといった繁殖力の強い、自生するウルシ科の植物にかぶれる方がほとんどで、実際の“ウルシノキ”に一般の方が普通の生活をしてかぶれる、ということはそうそうないと思います。

工芸高校の漆の木
高松工芸高校の漆の木。
(2006年11月12日撮影)


さて、香川県立高松工芸高校の敷地内には、かなりの樹齢の漆の木があります。上の写真でも分かるように、校舎と自転車置き場の間に植わっているのですね。
時期がくるとここには漆の種がいっぱい落ちるし、晩秋には落葉します。(ちょっと目立たない所なので、時には仲の良い青春カップルがたたずんでいたり ハートたち(複数ハート)
でも、意外と生徒さんがかぶれたって話は聞かないんですよね。
生活圏にあっても、必要以上に近付いたり接触(葉っぱをむしったり等)しなければ意外と平気なのかもしれません。
山で仕事をされている方とかと話をしても「ハゼはすぐかぶれるからねえ」ということを聞くので、木に近付くだけでのかぶれやすさは、漆の木よりハゼ・ヌルデの方が断然強いと思います。


さて、ハゼやヌルデよりかはかぶれにくい…と思われる漆の木ですが、ウルシ科の植物によるかぶれを総称して“漆かぶれ”というのは、私は立場的にはやっぱり抵抗があります。樹液を採る漆の木は人が育てている木で、無くなりそうな木なのですから。ウルシノキではなくハゼやヌルデでかぶれた場合は“ハゼヌルデかぶれ”とでも言って区別してほしいような…。

でも、野山でかぶれて大変な思いをされた方には、どっちでも同じようなものなのでしょうね。(^_^:)

posted by 宮崎佐和子 at 19:15| Comment(4) | TrackBack(0) |   漆かぶれについて
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